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また、みんなに会うために

東京で生まれ育ち、大学進学で信州へ、岐阜の会社に就職して、今はフィンランド。
引越しの回数はここ10年間で6回。そこそこ多い方なのではないかと思う。

去年だったか一昨年だったか、特に気に病んでいたわけではなく、漠然と「何のために生きているんだろう」と考えている時期があって、しっくりくる答えが見つかった。

また、みんなに会うため。

縁もゆかりもなかった土地が、第二、第三の故郷になって、いつの間にか帰る場所が増えていく。久しぶりに会いに行けば「おかえり」と出迎えてくれる人たちがいる。
同時に、どこにも根を張れなくて、ずっと“帰る場所”を探している感覚もあるのだけれど。


数日前、日本からフィンランドまで友達が遊びに来てくれた。
わたしの渡航前からいっしょに計画していた、待ちに待ったフィンランドでの再会だった。

いつもカメラを提げて一人で歩いていたヘルシンキの道を、みんなと一緒に歩き回って、中日にはバルト海を渡りエストニアのタリンまで船旅。旧市街の入り口にあるお城みたいな家に、7人で一棟貸切で泊まって、大家族みたいな一夜を過ごした。

みんなの協力あって、日本好きなフィンランド人の友達を、日本料理でもてなすこともできた。遠く離れた地の大好きな友達同士が、同じテーブルを囲んでいっしょに笑っている。心の底から幸せな時間だった。

こうして遥々会いに来てくれたみんなも、7〜8年前には互いに見ず知らずだったことを思うと、何だか不思議な気持ちになる。
知らず知らずのうちに、大切な場所や人が増えていて、フィンランドとここで出会った人たちも、間違いなく、そのうちの一つになるだろう。

また、みんなに元気で会うために。
友達からもらったエネルギーをだいじに抱えて、怖けず、挫けず、諦めず、強い気持ちでがんばろう。

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