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伊丹十三を巡礼する 「独創について」/一日一微発見226

高知から浜松へ戻る途中、ちょっと日帰りで、松山の伊丹十三記念館へ巡礼。

松山は空襲があって焼けたと聞いたけれど、古い立派な家が残っているし、街を歩いていると昭和の匂いがそこにはあって、奇妙な言い方だが台北の街を歩いているのと同じような時空感がある。
つまり日本の大都会からは失われた「なつかしい」街なのだ。
田舎ではない。
もう一つの都市の幸福である。

伊丹十三記念館にはバスで行った。
ずっと来たいなと思っていたのだが、なかなかタイミングがなかったから嬉しかった。

伊丹十三さんには、彼の生前にインタビューすることはなかったし、彼が雑誌『モノンクル』をやり出した80年代はリアルでは知っていたが、名エッセイ『ヨーロッパ退屈日記』も読んでいないオクテであった。

小林秀雄の時もそうだったが、ハンサムでカッコイイ人はどうしても敬遠してしまう性分だったのだと思う。

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