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アート思考虎の巻 その1 まず、グレゴリー・ベイトソン/一日一微発見363

あらためて言うが「アート思考」とは、アーティストの中で駆動している思考のことだ。
それは時として直観的でロジカルでないから、特別なものだと思われがちだ。しかし、アーティストの脳だけが「特別製」であるわけがない。
ならばアーティストはどのようなプロセスで「アート思考」ができるようになるだろう?

「近代」を延命させてきた「現代」もいよいよ袋小路に入ったのか。愚かな戦争や内戦、エネルギーをめぐる争奪戦を止める イデオロギーも思想も見つからない。

気がつくと人間がロジックで構築してきた社会は、日々、ディープラ ーニングで進化するAIにどんどん侵食されている。
そんな中で、ビジネスだけでなくあらゆる分野で「アート思考」への期待は高まる一方だ。

僕は大学の授業や企業家へのプレゼンの時に、いつもまず話をするのは、「アートというものは太陽と同じです。遠くはなれていると暖かくてここちよいけれど、接近すると目は失明し、ついては焼け死にますよ」ということだ。

「アート思考」とは優しく見えて、とりあつかい注意なのである。しかし、このような「アート思考とは何か?」を見事に「統一理論的」に説いた本はそうはい。あるのは多様な、各アーティストによる各論なのだ。

しかし「アート思考」のメカニズムに接近したものが全くないかといえば、そうではない。今回ここにとりあげる本は、「アートの本」ではない。

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