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弱みを見せる技術

元気がなかった。そんなとき、SNSで成功者の意識の高い投稿を見るとますます元気がなくなる。みんな眩しすぎるんじゃい。そんな中、木漏れ日のような癒やされるツイートがあった。

「∞プチプチ」の生みの親、おもちゃ開発者である高橋晋平さんの投稿だった。プロフィールにあった「月曜憂鬱専門家」というのが気になった。高橋さんは2014年に独立し、株式会社ウサギを立ち上げている。土日祝日も関係なさそうな起業家でも月曜が憂鬱とは……。それに専門家とはなんぞや?

それについて取材してきたことは本業というか、私が副編集長を務めるMarkeZineでマンガ記事にまとめたので、そちらを読んで欲しい。

noteのソーシャルプラグイン「noteで書く」ボタンが公開され、MarkeZineでも早速実装してみた。なのでまずは自分でもそれを使って、この取材のこぼれ話でもしてみる。

本題からは脱線してしまうのでマンガ記事からは削ったのだが、高橋さんの「弱みを見せても良い、むしろ見せていったほうが良い」という話が印象的だった。

当たり前だが、起業すると誰かが勝手に仕事を与えてくれるわけではない。自分で仕事を作っていかなくてはならない。そうすると、会社や自分の武器、強みを一生懸命アピールしようとする。高橋さんも起業した当初は、「自分はこういうことができる!」と長所を一生懸命売り込んでいった。しかし、すぐに「なんか違うな……」と違和感を覚えたそうだ。

家電量販店に行ったときに、店員さんから欲しくもない商品がいかに優れているか語られても嫌だろう。恋愛だって、興味ない人から自慢話ばかりされたらむしろ距離を取りたくなるはずだ。それはビジネスでも一緒だと感じた高橋さんは、どんなことをしてきたか、どんなことができるのかを伝えつつ、弱みについても包み隠さず言うようにしていった。長所、強みを言うときは、自分を大きく見せようと見栄も張るだろうし、どこか嘘っぽさもにじみ出てしまう。しかし、あえて言う弱みには本心が現れる。それを見て、「この人は信用できるかも」と感じてもらえるかもしれない。短所を知ることで「こいつはダメだな」と言う人とは、一緒にやっていったところで結局うまくいかない。弱みを見せることでミスマッチも防げるだろうということだ。

高橋さんは企画屋だがおもちゃを作る上では必須のデザインやイラストはできない。そのことを正直に言うと、それが得意な人が手を差し伸べてくれることがある。私はこれが苦手だな、嫌だな、きついなという話をすると、得意な人が埋め合わせてくれる。そうすると、本来自分ができることに集中できて、強みを発揮できる。自分の凹んでいるところを見せることで、凸な人が現れてフィットする関係が生まれる。

こうして高橋さんはSNSでもむしろ「弱み」も発信していくことにしたそうだ。私も強がらず、弱みを見せていこう。イチカワ1億2千万の弱み、其ノ壱「人の顔・名前をすぐ忘れる」!其ノ弐「身体が硬い」!其ノ三「虫が苦手」……

#markezine #マーケティング #デジタルマーケティング #デジマ

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