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ドラマ「東京タワー」主演の推しのこと

はじめに

その一報を知ったのは、確か公式解禁前夜のことだった。
オシドラ公式Xに投稿されたひとつのpost。
その短い動画にはベッドシーンを想像させるような艶めいたカット。
顔はほとんど見えないけれど、多分、これは、推し。
永瀬廉くんだなとファンはみんな気づいたと思う。

気づいて、すぐざわついた界隈。
私もその一人。4月期ドラマ主演の噂は知っていたけど、この枠?そしてこんな大人な作品・・・?
動揺しながらも、確定情報を待つことにした。

その結果、小説「東京タワー」の実写ドラマ化。
主演、永瀬廉。共演に板谷由夏さん、ということがはっきりした。
これは2005年に公開された映画「東京タワー」で話題となった、江國香織さんのベストセラー同名小説が原作で、今回のドラマでは現代の東京を舞台に実写化。21歳の青年と20歳以上年上の人妻との許されざる恋を描く…というもの。

ドラマの内容からしても、ファンの間でも悲喜こもごも。色んな感情を持つ人が多いだろうな、と思った。(それはそう、わかる)
そんな推しが東京タワーに出演するにあたり、放送日の今日、思うことをまとめておきたいなと思う。
(すべて、見届けたいなと思っているいち永瀬坦の、個人の見解です◎)


ドラマ好きな永瀬担がとにかく不安だったこと

私は普段、ドラマ界隈にも生息していて、毎クールのドラマチェックはするし、ドラマ好きな方々のレビューやpostも読むし、好きな作品に関しては相当思い入れが強くなりがちな永瀬担だ。
だから、という訳ではないけれど、まず一報を知って「え、深夜枠で恋愛モノ・・?」というのが正直な思いとしてあった。
日曜劇場、朝ドラ、その他様々な映画、ドラマ出演を経験してきた廉くんなので、このタイミングで深夜枠のドラマかつ、大人な恋愛作品は想像していなかった。

深夜枠での主演。匂わせ公式動画。(刺激的)
これだけの情報の時、まず思っていたのは「どうか性の安売りになりませんように」ということ。
刺激的なシーンばかりが求められたり注目されたり、それが先行するような作品には出てほしくない。それを第一に思っていた。
そんな中で作品が「東京タワー」であること、共演が板谷由夏さんであることは、私の不安を幾分減らしてくれた。
板谷さんは普段からカラッと明るくサバサバしたかっこいい女性だというイメージを持っていたし、実際インスタなどでもその片鱗をたくさん知ることができる。
板谷さんのお芝居もとても好きなので、恋の相手役が板谷さんという素敵な俳優さんであることはすごく安心。

お芝居に関してもベテランの俳優さんに刺激を受けてより成長してくるだろう廉くんが楽しみだなと思った。

もちろん「東京タワー」は歳の差の不倫、道ならぬ恋の話で、映画公開の際にも濡れ場が話題になっていたりラブシーンの多さも注目されていたようだ。

でも、と思った。
なぜいまこの作品なのか。
この枠なのか。全部、答えがあるものではないけれど、廉くんなりの覚悟を感じるものだということは確かで。
挑戦なんだろうな、ということをはじめから感じていた。

枠の大切さ。推しの覚悟と挑戦

事務所がとても大変な状況が続いている中で、
TV各局も各々の対応がとられている。
番組がなくなってしまったり、ラジオがなくなってしまったり、CMが終わってしまったり。残念なお知らせが多く続いたことも事実だ。
そんな中で、事務所タレントが多く出演してきたドラマ枠はきっと本当に貴重で大切なものだろうということは想像に難くない。

EX(テレビ朝日系)のオシドラ枠もそのひとつ。
このタイミングでこの枠で主演をやる意味。
過去に映画化もされた話題性のある、でも刺激的でもある作品に出演する意味。
きっと廉くんもそのプレッシャーを感じているだろうし、事実、作品が発表になってから有料会員ブログで語ってくれたことからも覚悟と意志を強く感じるものだった。(有料なので載せるのは控えます◎)

枠を大事に、守るということ。
その枠でいい作品を作るということ。
きっととても悩みながらオファーを受けたんじゃないかなと勝手に想像している。

江國さんの原作は言葉の紡ぎ方がすごくきれいで、情景が頭の中で美しく再生されました。
(中略)
詩史さんに対する気持ちの伝え方、キスシーンなど刺激的な描写もありますけど、台本を読んでいくうちにこの作品に向き合う覚悟が決まりました

TVLIFEより

どうしても刺激的な描写がフォーカスされがちで。
もちろんそれもこの作品に欠かせない要素の一つではあるんですけど、一番見せたいのは透が詩史さんと出会ってどう変わっていくか。どう大人の階段を上っていくかなので。そこをしっかり見届けていただきたいです。
(中略)
毎日に退屈していた透が、詩史さんと出会って、今まで知らなかった自分に気づかされる。その心の動きを表現することが何より大事なんじゃないかと。

TVLIFEより

このインタビューがとても良くて。
廉くんの作品に対する真剣さ、この作品をどう見せたいか、どう見てほしいか、その考えが言葉として丁寧に伝わってくる。それだけこの作品に向き合っているんだなと、いろいろ心配してしまっていたことが申し訳なくなるくらいだな…とそう思った。

現場でしっかりと詩史さんと向き合い、詩史さんと過ごす時間を大切にする。そうすることで透にとって詩史さんが魅力的に映っていく様を、僕自身も感じ取っていきたいです。
~中略~
(本読みで)
自分が想像していた以上に、板谷さんの演じる詩史さんが素晴らしかったんです。
せりふを聞いているだけで大人の余裕が伝わってきて、心を持っていかれそうになって。想像力をかき立てられて、ある意味、すごく安心しました。

TVLIFEより

詩史を演じる板谷さんへのリスペクトもとても伝わってきて、本当に素敵。これだけ役に向き合うことを話してくれている廉くんが珍しくも感じられて、それだけ彼にとって挑戦で、真剣なんだと改めて感じさせられた。
それが本当に嬉しい。

共演の松田元太くんからも次のような言葉があった。

廉は座長としても俳優としてもとにかくストイック。いつも自分のシーンの撮影が終わるとすぐにベースに戻り、監督とモニターで見え方などを細かくチェックして、よりいいものを作ろうとコミュニケーションを取っているんです。そういう姿勢というのは勉強になりますし、すごくすてきだなと。

公式2ショット囲み取材記事より

これは、私自身メイキング映像を見たときにすごく印象的だったことのひとつで、廉くんのモニターチェックの真剣さに驚かされたのを覚えている。
元太くんから見てもそうなんだなやっぱり、と納得したし、それだけ集中して取り組んでるんだと実感した。

色々なインタビュー、言葉の端々から廉くんの真剣さと覚悟を感じて、始まる前からぐっときてしまう。(ファンだから仕方ない)

ここまでラブシーンが(きっと)多い役は演じたことがないはずだし、その中でもかなり神経を使うシーンも多いはず。
ラブシーンは本当に細かく段取りや手の位置、角度など演出があると聞くし、きっと今までになく自身をすり減らすような感覚もあるんじゃないかなって思う。
そんな中で心強かったのは、制作記者会見でのこの言葉だった。

インティマシ―コーディネーターの存在

――インティマシーコーディネーター(恋愛描写のシーンをサポートする役割)との撮影について
 
撮影は、シーンごとに“こういう動きをして”…と段取りを相談しつつ、あとは現場のパッションで動いていく…という感じですね。今回、よりキレイなシーンを撮るために大まかな流れや道筋を決めてくれる方がついてくださっているので、そういう意味では非常に安心して恋愛シーンに臨むことができています。

番組オフィシャル記者会見記事より

インティマシ―コーディネーターさんが作品についてくださっていると知ることができて本当に良かった。

日本ではまだまだ認知度も低く、この職業のプロの方はほんのわずか。インティマシ―コーディネーターという職業について知らない人のほうが多いだろう。
私はドラマ・映画好きということもあって、作品でのインタビュー記事やそのほかメディアでの特集を見聞きしとても興味深く感銘を受けていたので、今回この作品にも携わっていてほしいと思っていた。

一言で言うと、映像制作に置いてヌードや性的な描写などのインティマシ―シーンを撮影するにあたって、俳優のみなさんが肉体的、精神的にも安心安全に撮影できるように、かつ監督の意向が最大限発揮できるようサポートするスタッフです。また、LGBTQのアライ(性的マイノリティの人々を理解し支援する人々)として活動することも役割の一つです。

下記インタビュー記事より抜粋

役者さんの心身を守りながら作品のクオリティも健全に高く。廉くんファンにも誤解なく知ってほしい職業のひとつだし、読んでほしいなと思う記事をいくつか紹介したい。
どれもとても読みごたえがあり、インティマシ―コーディネーターさんの大切さがよくわかる記事だ。

また、俳優の高嶋政伸さんがお書きになったこちらのエッセイも秀逸。

Xでも、インティマシ―コーディネーター(IC)さんのことをよく知らずに、マイナスに捉えている言葉も見かけた。
ICさんがいてくださることで、俳優の心身(特に精神面)の安全が守られる部分が広がり、負担が減るはず。廉くんにとって新しい挑戦の作品でICさんがいてくれて本当にほっとしているし、何よりICさんについてもらおうと決めた制作陣への信頼が私個人としてはぐっと高まった。

廉くんの言葉たち

このドラマは、“許されざる恋”を描いた作品です。僕自身、初挑戦となることが多いのですが、最終的に見て良かったなと思っていただけるような作品作りを頑張っていますし、何より透と耕二が詩史さん、喜美子さんと出会って、いろいろな気持ちになって、いろいろな葛藤や悩みを経て、どういう大人になっていくかという成長物語も見ごたえがあります。それぞれのペアの恋愛シーンの描き方の差も面白いものになっていて、最後まで飽きさせることのないドラマになっていると思います。ぜひ放送を楽しみに見てくださると幸いです。

公式2ショット囲み取材記事より

(いまどんなことを軸に芝居に向かっていますか?)

一番大事にしているのは、役によって抱えているものだったり、それぞれの人生があるから、そこを理解することですね。
透だったら、医大生で頭はいいし、何でもそつなくこなすけど、友達や他人と関係を構築することにはそんなに熱がない。(中略)
詩史さんと出会って初めて人との関係を築くことに対して、熱を持つ。それほど熱中できる人に出会ったということなので、役の気持ちの新鮮さを保ったまま演じたいと思っています。

BARFOUT!2024/5月号より

永瀬担として、私は永瀬廉が紡ぐ言葉が好きだなぁと改めて思う。
それを今回もすごく感じているし、この役への解釈をどう本人が演じるのか、出力してくるのか。
それを見るだけでも楽しみだし、ラブシーンは少し緊張するけれど、それよりもここまで真剣に作品に向き合ってる廉くんの作品作りを見届けたいなという気持ちでいっぱい。

もちろん、作品はキャストだけではなく脚本、演出などすべての要素が合わさってはじめてひとつのものになるので、それらがうまく融合して廉くんもよく口にしている「綺麗な作品」になることを本当に願っている。(制作陣お願いしますの気持ち)

どんな初回かなぁ。
冷静に書いてきたものの、緊張してるのが本音!笑
でもすごく楽しみです。


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