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室内楽演奏会を聴いて

この前、陸上自衛隊中央音楽隊第75回室内楽演奏会を聴いてきました。

これは娘から「当選した無料チケット」をもらって実現したものです。

初めて管楽器の生演奏を聴きましたが、評判通りの演奏で感動してきました。

比較的前列に座ったので、演奏している人の様子や楽器が良く見えたことも影響していると思います。

演奏者が、真剣ながらも観客に楽しんでもらいたいという気持ちが体全体を通して感じられました。

オーケストラと違い室内楽なので、楽器が少なかったことと、楽器の説明もあったためか、どの楽器からどんな音が出て、どのメロディを吹いているかよく分かり、興味深かったです。

全般的に音楽に合わせながら、心地良い気持ちになっている自分がわかりました。

その中でも今回は下記の2曲について、いつもと違う体験をしました。

一つはソプラノ、クラリネット、ピアノで奏でられた「赤とんぼ」を聴いた時のことです。

ソプラノは自衛隊の歌姫と呼ばれている人が担当しました。

澄んだ美しい声とメロディを聴きながら、自分の子供の頃の暗くなるまで遊んだ時の光景が目に浮かびました。

まるで子供の頃の自分を、今の自分が見ているような錯覚を覚えました。

無邪気だった子供の頃を思い出し、懐かしくなりました。

もう一つは、金管6重奏の「シャロームを」聴いていた時のことです。

まだ子供たちが小学生だった頃、家族で旅行したり元夫と旅行したことが頭に飛び込んできました。

そこには元夫、息子、娘のとびきりの笑顔があり、その中で私も笑っている光景が眩しく浮かび上がってきました。

今の子供達は40代で家族持ちで今の顔からは想像できないようなあどけさがあり、元夫も優しさ一杯の笑顔でした。

過去の嫌なできごとは数多くありましたが、私の中でそう言えば楽しかったこともあったんだと改めて思い出されました。

「シャローム」を聴いている間、私の心の中は暖かさで一杯になりました。

音楽を聴いて、メロディやリズムを楽しんで全身で音楽に浸るような感覚はよくありますが、音楽から過去を思い出し、頭の中があたかも映画の1シーンのような幸せ一杯になったのは初めてでした。

自衛隊の室内楽の素晴らしい演奏が、ひとときの過去の良い思い出を呼び覚まし、幸せな気分になりました。

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