深町君・・・時をかける少女 2020.5.6

アフターシックスジャンクションで宇多丸さんが
大林宣彦監督の時をかける少女の話をたくさんし、
深町君、深町君とものまねまでしていたので、ついに観ました!

原田知世主演の「時をかける少女。」

私が知っていた時をかける少女は、テレビドラマで
内田有紀が主演で袴田吉彦が出ていて、
ラベンダーの温室とタイムトリップするくらいしか記憶がなかった。
(後から調べると、安室奈美恵が出ていた!)

スキー教室の場面から始まり、映像は白黒。
そんなに古い映画だったけなと思いながら見ていると、
スキー教室から帰る電車の中でカラー映像になる。
どうやら演出のようだった。
一つのフレームの中にカラーの部分と白黒の部分がある映像が不思議。

舞台は尾道。古い街並みに若者という組み合わせがよい。

土曜日の午後、午前中の授業が終了し、
実験室の掃除をする和子、吾郎ちゃん、深町君。

二人にゴミ捨てをお願いし、和子は最後の仕上げ。
そこで不思議な音がして、奥の部屋に入ると、
そこに落ちているフラスコから白い煙。
その煙の匂いを嗅いだ和子は気絶してしまう。

意識が戻った和子はみんなと事件が起きた
実験室に向かうが、フラスコは倒れていない。
それを見つめる神妙な表情の深町君。
怪しすぎる!

その事件から和子の周りで不思議なことが起こり始める。

吾郎ちゃん、深町君と帰路につき、深町君のお宅に寄り道。
と、どこかで嗅いだことある香りが。
温室にあるラベンダーの香りは、実験室で嗅いだ匂い。
怪しいぞ、深町君!

家に帰った和子は自分の部屋で宿題をしていると突然、
家の中がカタカタし始め、部屋の中の日本人形の首が動き始め、
和子に襲いかかる。どうやら地震のようだが、
この場面が怖すぎて、トラウマになるかと思った。

地震で吾郎ちゃんの家が家事になり、
駆けつけるとそこに深町君が。
帰り道、和子は誰かからつけられている。
こういう演出がいちいち怖くて、のみの心臓の私はハラハラ。

次の日の朝、学校に向かうと屋根の瓦が落ちてきて、
瓦に当たりそうになる吾郎ちゃんを助ける和子。

そこでハッと和子を目を覚ます。

朝ごはんを食べ、妹のかわりに日めくりカレンダーを
めくるも妹は「もうめくったよ!」と怒り、母も心配そうに和子をみる。

学校に行くと昨日と全く同じ場面が繰り返される。
どうやら昨日にタイムトリップしてしまったらしい。

やはりこの日の夜にも地震が起きて、火事も起きる。
深町君に自分の悩みを話すと深町君は動揺せず、
タイムトリップとテレポーションを同時にできる能力が
身についてしまったんだと冷静に説明する。
二人は小さい頃からの仲で、雛祭りの日にはしゃいだ和子が鏡を倒して、
指に傷を負い、それを助けようとして深町君の指にも傷がある。
その思い出を話した和子はふと深町君の指をみるも傷がないことに気づく。
ますます怪しいぞ、深町君!

翌日登校途中に瓦が落ちてきて、吾郎ちゃんを助ける和子。
吾郎ちゃんの指には深町君にあるはずの指の傷が。

深町君・・・。和子は走り出す。

深町君の家に着く。深町君は植物採集に出かけていない。
ラベンダーの温室に向い、ラベンダーの匂いが嗅ぐと、
崖で植物採取をする深町君が目の前に現れる。

ウィキペディアによると、この場面、波は合成だが、
実施は断崖絶壁で撮影されたようで、
深町君演じる高柳さんが足場を移動したら、さっきまでの足場が崩れて、
「もう俳優なんてやってられない! 平凡なサラリーマンになって、
休みの日には妻と子供を連れて焼肉屋に行くような生活をするんだ!」と叫んだ。」という逸話があるらしい。

映画の世界に戻る。

和子は、強く念じ、土曜日の実験室に戻る。
そこで深町君が現れるのが、自分は2660年からきた未来人だと思う。
思わず、マジかよ!と突っ込みたくなる。

お酒馴染みと思っていた深町君だが、
この世界に馴染むように記憶を書き換えていたようだ。
実は1ヶ月しかこの世界にはいなくて、最初にこの世界に来たのは、
スキー教室の場面だった。
どうりで深町君のスキー板がなかったはずだと納得する。

深町君は元の世界に戻り、二人からはその記憶が消し去られる。

それから月日が流れ、大学に進学した和子。
薬学部に進んで熱心に研究に励む。
本を抱え、扉をあけたところでどんと人にぶつかる。
深町君だ!

2人の記憶は消されているのでお互い気づかず、
深町君が廊下を進んでいく場面で映画が終わる。

せつなすぎる!

せつなすぎる場面から、時をかける少女を歌う原田知世のMVのような
エンドロールで映画は幕を閉じる。
この最後の演出で少し救われたような気になる。

後からいろいろ調べると、こちらもウィキペディアだが、
角川春樹が原田知世と結婚したいくらい好きすぎて制作した映画だったなど、
作品ができたバックグラウンドも面白すぎる。

今あえて鑑賞する昔の映画はある意味新鮮。

映画を見終わった今、ラジオの宇多丸さんと同じように

深町君・・・。

と呟きたくなる。

しばらく頭の中に時をかける少女が流れそうだ。

そして、日本人形の場面を一緒についつい思い出して、ぞくっとする。

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