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【レビュー】『霊媒探偵 城塚翡翠 medium』

ほとんど本を読んでこなかった人間がポツポツ読書を始めました。
そんな人間によるレビューです。カナリ個人的で的外れな内容もあるかと思いますので、その点ははじめにお断りしておきたいと思います…。


『medium 霊媒探偵 城塚翡翠』
相沢沙呼 著 講談社 2019.9.12

●この本について
・ミステリーに関するランキングにて五冠!
・本屋大賞ノミネート作
・吉川英治文学新人賞候補作

●レビュー
★★★★★(星5つ)
読後感の爽快感といったらもう…。
久々に当たりの本だったと思った。
ミステリーではもちろんどんでん返しがあり、期待を裏切られるのが気持ちいい側面もあると思うのだが、まぁやられた。
それぞれの章では犯人を一緒に推理しながら読み、私でも少し、犯人や犯行動機を当てられた部分があったのだが、ラストは想定外だった。
気持ち良く裏切られた。
私はグロテスクな描写は苦手で、小説にしろドラマにしろ映画にしろ、その部分を見事にそして懇切丁寧に長々と描かれるとちょっと辛いのだが…
私がギリギリ許容できる範囲で描かれていたので、何とか最後まで読めた。
続編が出ていることも知っていて、カナリ人気なことを知っていたので、ハズレではないだろうと思っていたが、納得の作品だった。

私はこれをオーディオブックで聴く事により読了したのだが、どうにも続きが気になってしまい、1日半ほどで聴き切ってしまった。
ミステリーとはいえ映像がない分、そこまで怖くないかな?と思ったのだが…声優さん達の見事な仕事振りに「やっぱり本で読むんだった…‼︎」と途中で後悔するほどの恐怖を初めてオーディオブックで覚えた…。
是非とも続編は本で読もうと思う…。

●真似したい点
・大どんでん返し
・美麗な装丁
・根本に流れる事件をちょいちょい出す方法
・タイトル
・読後感

●う〜んな点
・各章がほんの少し長い…かな?
・私にも推理できてしまった部分があった

●最後に
この本は、次に何を聞こうかな〜と、オーディオブックの聴き放題一覧を眺めていた時に出会った。
まずはこの大変美麗な装丁にやられた。
私はこういう絵が大好きだった。
そしてタイトル。
短くて端的。副題?で霊媒探偵とあることから、内容もなんとなく分かった。
こういう本選びの大事なポイントを改めて気付かされた。

オーディオブックの為、本の分厚さが分からない。そこで章の数や時間を確認すると…う〜ん、なかなか長そうだ…。
私は読書に慣れていないので、ここは少し悩んだ点だった。
しかしカナリ人気の作品であることは知っていたので、ダウンロードして読んでみることにした。

霊媒というこももあり、私の好きなゲーム『逆転裁判』シリーズに近いものを感じた。
しかしそこはやはり霊媒探偵なので、違う話として楽しめた。
続編もあるハズだが、どう展開されるのか楽しみな終わり方だった。

各事件の内容については、テレビドラマを見ているような感覚で、サクサクと読み進められた。
私にも推理できる部分があったりしてちょっと嬉しくもなった。

キャラクターや全体の構図についても、こういう話を私も書いてみたい!と(ミステリー志望ではないにも関わらず、そう)思わせるほど面白かった。様々な点で今一度手に取り、勉強したい一冊にもなった。

最近の様々なタイトルについては、読んだ後でもなんでこのタイトル付けたんだろ?と私にはよくわからない…と感じるものも多いのだが、
今回のmediumというタイトルに、私はなるほどと思った。(正解はきいてみないと分からないが…)自分なりに、納得できる点があった。

私の読書時間は深夜や早朝の暗い中や、一人きりの時間と、慌ただしい家事時間のどちらか。
今回は、深夜の時間帯にことごとく恐怖を感じるシーンがぶち当たってしまったので大変だった…。
声優さんの仕事、決してなめてはいなかったが、その仕事振りが素晴らし過ぎて、このアラフォー…寝られなくなりましたわ笑
オーディオブックで読書をすることの魅力を、新たに一つ発見した。

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