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中島英雄「自分の見た目が許せない人への処方箋 こころの病「身体醜形症」の治し方」

・本書は、美容整心メンタル科を掲げ、身体醜形症、不安症などの神経症、整形依存、パーソナリティ障害の治療を対面診療、遠隔診療でおこなう精神科医、形成外科医の著者が、誰にでも起こりうる心の病である「身体醜形症」の概要ならびに、あるがままの自分を好きになるための処方箋(思考や手法など)について紹介した1冊。

・身体醜形症は、「見た目」を気にする病気であるが、本質は「こころの病」であり、外見の小さなコンプレックスが、心の病の引き金になってしまうこともある。
・身体醜形症には、「実際に醜い部分があるから悩んでいる」という誤解がある。
・この病気は、本人の容姿が優れないた」ち悩む病気ではない。
・著者のところにくる方たちは、自分のことを「ブスだ」「見た目が許せない」と否定するが、著者から見て本当にブスでブサイクだと感じる患者さんには、じつは出会ったことがない。
・著者が、「まったく醜くなんてない。人並み以上に可愛いし美人ですよ。」と伝えて「そうですか。よかったです。一安心しました」と反応してくれる方であれば、こころの病とは無縁である。
・しかし、「肯定的な意見を受け入れたくても、受け入れられない」という気持ちがあなたのこころに住み着いているのなら、身体醜形症ほ傾向があると言えると著者は考えている。
※本書に「身体醜形症の10のサイン」というセルフチェックがあるので、確認したい方はそちらをご覧ください。

・身体醜形症の傾向があるようなタイプの方たちの多くは、エネルギッシュで、「こんな自分になりたい」「こうしたい」などの志向性も強く、負けず嫌いで頑張り屋さんである。
・自分にとっての完璧な理想像があるために、その理想像を実現できずにいる自分に劣等感を抱いてしまう。つまり、自分自身に対して、とても厳しい評価を下しがちなのだ。
・また、強迫的な思いにとらわれてしまっている自分自身を恥ずかしいと思っている場合が身体醜形症の傾向がある人は多いので、自分の悩みを人に打ち明けることに抵抗感があったり、戸惑いがあったりする。
・身体醜形症かもしれない人の多くは、「自分の見た目のせいですべてがうまくいかないんだ」というとらわれが強くなり、こうした悪循環に苦しんでいる。
・そして「見た目を治せばすべてが解決するはずだ」と考えて、美容外科に助けを求め、さらに症状を悪化させてしまう現実がある。
・身体醜形症の苦しみの原因は「見た目」ではない。傷ついたこころのせいなのだ。
※身体醜形症にまつわる誤解の詳細については、本書をお読みください。

・本書では、「「自分が醜い」という気持ちから逃れられない人へ」という序章から始まり、「本当に醜いわけではないー身体醜形症にまつわる誤解」「身体醜形症になりやすい人には6つのタイプがある」「身体醜形症を克服するーあるがままの自分を好きになる処方箋」「それでも整形するのはNGですか?ー身体醜形症と美容整形」という章で構成されており、「身体醜形症の実態と原因、身体醜形症の克服方法について8人の症例など具体的な事例を交えて解説した内容となっている。

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