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岩橋ひかり「最強のライフキャリア論 人生まるごと楽しむための思考法」

・本書は、キャリアコンサルタントとして、女性向けキャリア講座やセミナーに講師として多数登壇し、延べ2,000名以上の女性にキャリア支援を行っている著者が、仕事とキャリアについて悩む二人の女性がキャリアコンサルタントと出会い、さまざまな対話やワークを通じて、本来の自分を取り戻していくというストーリー形式を通じて、自分の人生をどのようにしてまるごと楽しめるかについて解説した1冊。

・本書の登場人物は、
□大手物流会社に入社し人事部門に配属し丸の内オフィスに勤務
□1つ年上の夫は大手メーカーの設計部門で係長
□1歳半の息子が一人
という34歳の女性で、育休から復帰して半年経つが、仕事と家庭の両立で手一杯の状態で、常に肩身の狭さを感じつつ、本心では二人目の子どもが欲しいと思うが、そんなことを考えている余裕のない日々を過ごす望月美咲(もちづきみさき)と、
□大手自動車メーカー入社後、地方営業所に配属、その後本人の希望で東京本社のマーケティング部門に異動
□夫は大学のゼミの同期で、現在は都庁に勤める公務員
□結婚して2年目で、そろそろ子どもが欲しいと思いつつ、今の仕事が本当に自分が望んでいて仕事だったのか、疑問を感じる29歳の藤井愛(ふじいあい)と、
□キャリアコンサルタントとして、多くの女性の悩みを解消すべく、女性の転機をより良い方向に誘導するための活動(セミナーや講演など)を行う、四人家族(夫・9歳の息子・5歳の娘で、自らが会社員時代に、出産後の働き方や生き方について多く悩み、その解決方法を探り続けた経験を持つ。

・本書では、この3名(美咲・愛・陽子)の会話やワークを通じて、本来の自分らしさを取り戻して自走するための考え方を伝えた内容となっている。

本書で取り上げられていること(一部)

・漠然とした不安の正体は、
①役割の変化
②時代の変化
③思い込み
であると陽子は語っている。
・人生のなかでは、「職業人」「パートナー」「娘や息子」「母親や父親」「学生」「市民」という6つの主な役割があり、担う役割は「時間や環境の変化とともに変わる」ということと「常に複数の役割を担っている」ということが大切である。
・なので、自分が今、どんな役割を担っているのかを整理、認識しておく必要がある。
・そして、アメリカの研究者の定義によると、「役割」「人間関係」「ライフスタイル」「考え方」の4つのうち1つ以上が変わることが『転機』だと言われている。
※「漠然とした不安の正体」ならびに『転機』の詳細については、本書をお読みください。

・本書で紹介されているワークの1つに、「嫌なことを100個書き出してみよう」がある。
・これは、「職場の人間関係が嫌」「通勤すること自体が嫌」など自分のことでなくてもよい。
・100個書き出したなかから、「自分でコントロールできること/できないこと」の視点で振り分けていく。
てそして、自分がコントロールできることには集中し、できないものはいったん無理と諦めること。そうするだけで、ずいぶんと楽になる。
・また、自分とは違う意見に触れることで、初めて自分の感じていることや考えていることが『自分らしい』ものだったと気づくことがある。
・なので、「自分らしさを知るために、他人を活用する」くらいの感覚を持っていい。
※ワークの詳細ならびに、登場人物(美咲と愛)がやってみた感想などについては本書をお読みください。

・本書では、「自分らしさを取り戻す正しい手順」「マイコンパス思考で未来の自分を描く」「自走できる自分になる方法」という章で構成されており、「そもそもキャリアとは何か?」「理想のキャリアを描くための「マイコンパス」」「自分に合う行動の進め方」「生涯活用できる最強の思考法」など、本書の3名の物語を通じて、人生まるごと楽しむためにはどうすればよいかを考えるきっかけとなる内容となっている。また、巻末には、「自分らしさを取り戻して自走する女性たち-18のリアルストーリー」という18名の事例(生の声)が収録されている。

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