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島田潤一郎「電車のなかで本を読む」

・本書は、「ひとり出版社」を創業し、大学を卒業した翌年から、46歳の現在(2023年4月時点)までに1372冊の本を読んだ著者が、日々の日常とその話と合わせて著者のオススメ本を紹介した連載をまとめた1冊。

ぼくを救ってくれた一篇の詩(2016年4月)
・著者は昭和51年(1976年)に高知県の室戸市で生まれ、それからすぐに名古屋に行き、3歳から東京で暮らす。
・著者は高知で実際に生活したことはないが、いまも親戚たちが大勢暮らす高知を故郷のように思っており、年に一度は室戸に帰り、親戚がいるときは室戸弁で話す。
・著者が出版社をはじめたのは、33歳のときで、兄弟のように親しくしていた従兄が事故で亡くなったことがきっかけである。
・そのとき、自分までも死んでしまったような気持ちになり、無職であった著者は、毎日が苦しくて仕方がなかったが、著者を救ってくれたのは、「死はなんでもないものです。私はただ となりの部屋にそっと移っただけ」。という一篇の詩であった。
・この一篇の詩で、本をつくろう。そのために出版社をつくろうと考えた。
※その一篇の詩が書かれた本は何かについては、本書をお読みください。

本を読むことの意味(2020年8月)
・著者が本を強烈に欲していたのは、いつもこころが弱っているときであったと思い出して感じたそう。
・でも、こころがほんとうに弱っているときは、数ページも読めない。それでも再び読書をはじめるのは、それがおもしろいというよりも、本を読むことが著者の人生と深く結びついているからだ。
・ここで紹介している『パトリックと本を読む』は、本を読むことの意味を真正面から考える、稀有なノンフィクションである。この本のタイトルにある「パトリック」は人を殺め、人生のどん底にいる。彼は読書によってどのように変わっていったかが、『パトリックと本を読む』に書かれている。
※「本を読むことの意味」についての著者のエピソード、『パトリックと本を読む』の著者「ミシェル・クオ」について触れられているが、詳細は本書をお読みください。

・本書では、「高知から本を思う」「本との出会い」「子どもと本」「本から得られること」という章で構成されており、著者の生い立ちから現在に至るまでのエピソード(東京・高知・家族など)、著者が考える読書とは、文学とはという本に対する考えと合わせて、オススメの1冊が紹介されたお話が合計50収録された内容となっている。

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