大泉エッセイの感想

最近、奇跡的に連続してnoteを書けていたのだけど、今日は特に書くことが思い浮かばなかったので、以前読んだ大泉洋さんのエッセイ『大泉エッセイ』の感想メモを書き写しておこうと思います。

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文章には、その人の人柄がにじみ出るもので。面白い人が書けば、文章って自然と面白くなるものだなぁ、と思った。自分が好感を抱いている人だからかもしれないけど。

求められている『大泉洋』でありながらも、ところどころ、落ち込んだりカッコつけたり、悲しい日も見せてくれたりして、大泉さんのことをもっと好きになった。エッセイを書く回数を重ねるうちに、どんどんうまくなっていくのも、読みながらわかった。

宮崎の綾町とか、つい行きたくなっちゃった。あと、おじいちゃんについてや、自分の家族についての文章が、すごく好きだった。娘さんのことも、自慢とかじゃなく等身大の文章で、愛が伝わってきた。

大泉さんなりの、彼にしかできない表現と思いで書かれている感じが、じんわりと胸に残った。悲しいことも自分のなかで向き合って捉えて言葉にしていて、全然独りよがりじゃなかった。

印象的だったのが、スタンスの話。

誰かが言いました。「世の中は変化だけが不変だ」と。何事も変わっていくのです。そうなると大事なことは、「その時何を信じて生きているか」ということ、そして、もう一つ、「信じるものをどれほどあっさり見直せるか」ということだと思うのです。
「できない」って思ってるのも自分だし、「できる」って思うのも自分なわけですから、自分でそう思う分には、簡単なはずなんですよね。
でもその程度のことなのかなと思うのですよ、自分のスタンスを変えるというのは。それが前向きである限り、自分のスタンスはビシビシ変えていっていいわけです」
(『大泉エッセイ』より)

「この人のスタンス好きだな」って思う人もいるし、わたしも貫ける人になりたいなって憧れつつ、うまくいかないことも多くて、でもそれでもいいんだって思えた。

あだち充先生との対談もおもしろかった。

早いうちから自分の方向性を決めて全力で突き進むと、途中で息切れしちゃうんじゃないかと、役者業がおもしろくなり始めたのは三十七歳くらいで、動き出しが遅くてよかったって話に、たとえ結果論でも勇気づけられた。

歳をとるのも悪くないなって楽しそうって思わせてくれる大人ってかっこいいしありがたいし、自分もそうなりたいと思う。

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