見出し画像

俺には妹がいた。


今回紹介するお話

「18歳の時、父親が再婚するということで母親になる女性と、妹になるという9歳の女の子と出会った男性。
その際にこの女の子から手紙を貰ったのだが、その出会いが最初で最後になってしまうとは思いもしなかった」

今回紹介するのは父親の再婚で妹が出来たという男性の投稿です。
このお話なのですが実は「弟」で投稿されているのもあり、どちらが本当なのか、どちらが改編されたものなのかが、正直なところわかりません。
しかし、私が確認した限りでは「弟」での投稿が最も古いので、今回紹介するお話が改編されたものなのでは・・・と思っています。
※このお話の投稿時期は2003年6月、「弟」での投稿は2002年3月と思われます、違っていたらごめんなさい。

このお話を元にしたYouTube動画がありましたので、併せて紹介していきます。

投稿内容

「おにいちゃん、こんにちは。 わたしのお母さんが、今度お兄ちゃんのお父さんと結婚するので、 わたしとお兄ちゃんは、兄妹になることになりました。 わたしは、お父さんができることと同じくらい、 おにいちゃんができるのが、とてもうれしいです」

どこかの私立小学校の学生服を着た9歳の女の子から、この手紙をもらった。

俺が17歳のとき、新しい母ができた。以前の、どうしようもなく酷い女ではなく、今の母が、本当の母親だと思ってる。

そして新しい母ができたと同時に、自分に妹ができた。初めて兄妹というものができた。義理の妹からこの手紙をもらったのだ。

俺も一人っ子だったので、手紙をもらって本当は嬉しかった。でも照れくさかったんだ。だから妹に無愛想な態度をしてしまった。

だけど、妹に会ったのはそれが最初で最後になった。彼女はそれからすぐに病気で死んでしまったのだ。発病から死まで、あっというまの出来事だった。

俺は何でもしてやるつもりだった。手紙をもらってからいろいろ考えた。

中学に入って生意気になってきたら、本気で叱り付けてやるつもりだった。
学校でいじめられたりしたら、いじめた奴をコテンパンにのしてやるつもりだった。援交とかに興味をもったりしたら、真剣に道徳に付いて教えるつもりだった。

「おにいちゃん」から「兄貴」に変わる年頃になったら、からかってやるつもりだった。そして彼氏が出来たら、兄貴風吹かして彼氏に「お前には妹はふさわしくない!」といってやるつもりだった。妹の部屋にのこのこ現れて、バカやって二人の間に入りふざける。「おにいちゃん!邪魔しないでよ!」なんて言われたら彼氏そっちのけで喧嘩をして、オヤジが止めに入って、二人してどやされる。

そんな光景を夢に見てた。勝手に妄想までして妹が出来るって本当は嬉しかったんだ。

葬式では、母親よりも俺の方が激しく泣いた。友人達が心配する位狼狽して、一人で立っていられない程に泣いた。ほんの二週間前の自分にあって、殴ってでも警告してやりたかった。もっと優しくしてやればよかった。
どんな想いで俺宛に手紙を書いて、どんな気持ちで手紙を渡したんだろう。
見た事もない男を「お兄ちゃん」と呼ぶ時、きっと物凄く緊張しただろうに。

俺は妹の代わりに母親を大事にしている。この人こそが俺の母親だと思ってる。「わたしのお母さんを大事にしてね?お兄ちゃん!」「そんな事言うまでもないだろ?」妹とのそんなやりとりを、今でも空想しながら母親に接してる。生きていたら、俺の妹は今年の春、高校を卒業した筈だ。

たった一回しか会わなかったが、俺には妹がいた。

YouTube

このお話を元に作られた動画がいくつかありましたので、一部を紹介します。※ご紹介する以外にも動画はあるようです。

/ゆっくりが語る1分で泣ける2ch

思い出のゆっくり2ch

さいごに

私のnote記事は営利を目的とはしておりません。
単純に涙した話を皆さんと一緒に共有したいと思い記事にしています。

しかしながら「著作権」などの問題がある場合は削除致しますのでお知らせください。
なお、掲載している画像は いらすとや 様、イラストAC様から頂いています。

最後までゆっくりお付き合いいただきありがとうございます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?