見出し画像

20代は何をするのが正解なのか?とあるシーシャ屋のオーナーからの教え


こんにちは
パライバです。

先日、山梨県で美味いと評判のシーシャ屋に行って参りまして、自分の将来のこと、そしてこれから自分がどうなるべきかを深く考えさせられたので、共有したいと思います。


結論から申し上げると、
学べたことは

①自分が客観的にどう見られてるかを
常に意識することが大事だということ

②成し遂げたいことがあるならば、
言うよりもやれということ。

③その道を知りたい、極めたいと思うのなら
敬意をもってその道の人と関わること

④論理的に、定量的に物事を考えるくせをつけることが大事だということ。

⑤商売は人と技術でお客様がつくということ。

ここからは、その日起こったことをストーリー仕立てで
お送りいたします。
結論に至った経緯はその過程で説明していきます。


カランカラン♪

私がそのシーシャ屋に足を運んだのは
4月の始まりで、
とある宝石屋への転職が決まった日から
1週間がたった頃でした。

宝石商として20代〜30代を生き抜くと決意し、
縁あって山梨県そして銀座でお仕事をさせて頂く予定ですので、水晶と宝石に詳しいつながりを探している最中のことでした。

仕事も連日続いていたので、筋トレ▶︎温泉▶︎カフェ
が、いつものストレス解消コースなのだが、
この日はお気に入りのカフェが閉まっていたので
久しぶりにシーシャでもと思った次第だった。

私がカフェやシーシャに行く目的は
良質な人に出会うこと、
そしてリラックスすることである。

なので、値段や立地を考慮し
閑静で若者は少なめの場所を選んでいる。


シーシャ屋の場所はすぐに分かった。
初めて入る場所なので、少し緊張したが
評判がいい場所だったので大丈夫だろうと思い、
入った。


入るといなや、
「初めてなのですが、一元は問題ないでしょうか?
美味しいと評判なので来ました。」

私が確立した『安定の低姿勢ムーブ』で店構えや
働く方の言葉遣い、姿勢をまずは様子を見る。

「大丈夫ですよ。
シーシャは初めてですか?
免許証のご提示をお願いします。」

言葉遣いは問題なかったのですが、
夜遅いということもあり、
マスターは少し気だるげだ。

「ん〜感じはあまり宜しくない。」
この時点で私の中の店の評価は
70点というところだ。

この手のタイプのお店は常連さんがある程度いて
常連さんに甘えているため、
一元さんをあまり大切にしない。
よく言えば接客に慣れてる
悪く言えば、接客が雑だということだ。

席に着くや否や、私は会話を始める。

「このお店素敵ですね。
細部にマスターのこだわりがあって、
そこらの流行りにのっただけのシーシャ屋には見えません。お店されて長いんじゃないですか??」

思ったことをストレートにぶつけることで
相手の考えを抜き出そうと思った。

人の真意は、
褒められた時の表情や言動に出ると思っています。

なので、1番相手を早く見抜くにはまずは
褒めることから始めます。
それがわかる人は褒められても、ポーカーフェイスで
貫いたりします。

マスター:

「7年になりますね。
シーシャが流行る前からお店してたので
そんじゃそこらに負けるつもりはありません。
流行りだしてやるというのは、愚者がすることです。
ところで味はどうしますか?」

「この人は分かってる人だな」
私はそう確信して、味の希望を言う。

ミントベースで、アイスチューブつけて頂くことは
可能でしょうか?

違和感を感じたのはここからでした。

ミントは、やまさあらあさまさあらあなまと
らまさたほあやさたら、かあさたらたはたたがありますが、どれがいいでしょうか?
ちなみに、アイスチューブは味が薄くなるので
店ではやってません。

その方がその道のプロかどうかは1発でわかった。
ミントベースの種類をパッケージの名前で羅列された。
当然素人にはどれがどうなのか分からない。

「この人は来る人来る人に同じこと聞いているのか…。
そのパッケージをいうことで、お客様が分かるのか?
この人は自分が詳しいということをひけらかしたいだけなのではないか」

私の頭の中は不信感でいっぱいだった。
そして、極めつけにはアイスチューブを希望しているのに、アイスチューブにすると不味くなるからやってない。アイスチューブ好きはこの店向いてないよと
暗喩されている感じがした。

聞いていないことを、マイナスで返されるほど
不快なことはない。
これも勉強になったと思いながら、受け流した。

「そうですか。でしたら久しぶりなので
軽めのフレーバーで作り方はお任せします」

詳しくないので、プロの手に任せた。


出てきたシーシャの味は
確かなものだった。

「美味しいんだけれども、
やっぱりアイスチューブがあったほうが
より美味しい気がする…」
私の心境だった。

「このお店はここだけなのですか?
こんなに美味しいから他の地域にも出店してるのかなと思って。」

「お店は、御茶ノ水とここだけですよ。」
御茶ノ水の方は任せてて、利益はそんなに出てない
下を育てるために続けてる感じかな。
ここはあえて評判だけでやってる感じですよ。

あまりかっこよくないが、こだわりが強く
味で勝負している姿勢がイケてたので
真意をまだまだ確かめたいと思った。

「レビューもどれも評判いいですよね。」

「うちはサクラにやらせたり、
無理に評判を集めようとしてないから。
評判書いてくれたら、10%オフとかドリンク無料みたいなことは味に自信がなかったり、弱者がやることだ」

このオーナーの器の小ささに少し呆れた。
聞いてもないことにやたらと攻撃的で
自分のこだわりを正当化しているように
見えただけだった。

確かに味で勝負することは大切だと思う。
でも、ココ最近感じているのは、自分を上げるために
他を貶すのは聞いている立場としてあまりいい気がしないということだ。

「この人はマーケティングを甘く見ているし、
マーケティングすれば守れるものだって増えるだろうに」

それでも、マスターにしか分からないお店の苦労や
人の上に立つ苦労があると思うので、
聞かないことにしておいた。

それでも、7年もお店を続けられていることに
私は敬意をもっていました。
お店は続けることがどれだけ大変かを
色んな方から聞いていたからです。

将来自分もお店をするから、
今日少しでもこの人から、
このお店から学べたらいいなと思い、
とある質問をぶっこんだ。

「僭越ながら、
私がこんな質問をするのも生意気かもしれません。
今日のご縁だと思って、聞き流してもらってもかまいません。将来、宝石商になるために7月から銀座の方で働かせて頂くのです。引っ越す前に宝石とか水晶に詳しい方に出会えないかなと思って、山梨を徘徊しているんです。」

オーナー:
「そうなのですね。宝石といえば東京の方なら
御徒町のイメージがありますね。銀座なら販売のほうですか?」

御徒町は宝石を卸したり、業者で溢れている。
でも具体的には分からなかったので、
銀座で販売員として勉強させて頂きます。
と言い、回答を待った。

本当に宝石商になりたいなら
宝石の卸先や職人さんとコネがないと厳しいと思うよ。
販売員をするなら将来性は低いかもしれない。
かくいう私も、宝石の専門学校出ているし、
知り合いで宝石の外商で超成功している人もいる。

このマスターが言うことは確かだと思う。
受け入れ難いことを初めて会った私に言ってくれるのは
愛がある言葉だと受け取った。

でも、私が山梨県に来て
のほほんと暮らしていたわけではない。
もちろん、山梨県で卸先のコネや職人さんとコネができたから、販売を極めて信頼される人になろうと決めたのだ。

銀座で働きながら、御徒町でもコネを作る
新たな最高のプランができた。

あとは、ジュエリーBARをしたいので
お酒のことも聞けたらと思い、聞いてみた。

「このお店はシーシャ屋さんにも関わらず、
BARと変わらないほどたくさんのお酒を揃えられてますね!お酒も結構出るんですか?」

マスター:「実を言うと、
昔、私はバーテンダーしてました。その名残で
お酒も作れるからメニューにはある感じかな。
お酒はシーシャとの相性が悪いからあまり出ないよ笑」

なんと運命的なことでしょうか…
バーテンダーをされていた方とお会いして直接話しが聞けるなんてこんなことある??と心の中は興奮で満ち溢れていました。

興奮のあまり、私は口を滑らせてしまいました。

「なんと!バーテンダーされてたんですね!
聞きたいことが山ほどあります!」

「明るいうちは、
宝石商、夕方には勤務が終わり、
朝はゆっくりめなので、夜はバーでお仕事させて頂こうかなと考えています。
修行向きなBARはありますか?」

ここから空気が変わったのを覚えています。

「バーテンダーはそんなに甘い世界じゃないよ」

「そうだと思います。
ですが、将来的にお酒にも関わりたいので」


「正直に言うよ。経営者からすると
辞められる前提で正社員として雇うバカはいないよ。
銀座だったら、5年はグラスを触らせてもらえないと思った方がいい。」

「厳しいことは分かってます。
でも、銀座である必要もないと思ってます。正社員じゃなくてもいいです。」

マスターは呆れ半分に、言ってくれました。
「君はバーテンダーという仕事、そしてバーテンダーに敬意をもってないよね。バーテンダーという業界は縦社会で、著名な人にどれだけ可愛がってもらうか、
技術、才能、職人気質なのかがすごく重要なんだよ。
そんな質問をする時点で、
君の成功具合はしれているよ。

私がこんなこと言うと、あれだけど
お酒を作るのは上手かった。
もっとも今の時代、カクテルもろくに作れないバーテンダーがいるのも確かだけどね。
私は、こう見えて比較的若くしてお客さんに恵まれた。
でも、続けていける自信はなかった。

バーテンダーで食っていきたいと思ったら、
NO.1になる気迫と行動が伴ってないと無理だよ。
すごく厳しい世界なんだ。
もし、バーテンダーになりたければ、
バーテンダーにのみ集中しなさい。話はそれからだよ。

厳しいことを言われるのは覚悟していました。
ですが、自分が宝石をしながら夜はお酒をする
という予定が、考えが甘かったなと反省しました。
それと同時に自分の決意の甘さに呆れました。

マスターは付け足してくれました。

「私も君と同じような時期があった。私も本業とお酒を同時並行していた。一日3時間睡眠の生活を半年続けた時点で私はギブアップだった。
本当に叶えたいなら誰になんと言われようが、
成功する人は、行動しているもんさ。

やる予定なのですが、〜というのではなく
今〜やっていて、〜なのですが
という考え方にシフトした方がいいかもね。

厳しいことを言うけど、バーテンダーは
職人の世界だよ。10年間うだつが上がらなくて、
収入が低くても文句の言えない世界。働く人は
修行させてもらってるだけで感謝しているからね。
そこで耐えられるかどうかが鍵になると思うよ。
もし一流になりたいならね。

職人やその道のプロと呼ばれる人、経営者は
必ず相手の真意を見抜く。
相手の覚悟の強さで、関わる距離感を決めるものさ。
覚悟が強ければ強いほど、たくさん可愛がってもらえると思うよ。
相手の姿勢に違和感を感じたり、敬意を感じられなければ信頼もしないし、可愛がることもない。

君はまだ若い。成功する可能性に満ち溢れている。
ここからは老人の戯言だと思って聞いて欲しい。

もし、お酒の世界で成功しようと思うのなら

成し遂げたいことがあるならば、
言うよりもやりなさい。

そして、全ての関わる人に敬意と尊敬をもって
接しなさい。

若いうちはいいんだよ。技術がなくても。
人でお客さんはつく。
だけど、結婚したり人生のイベントを通る度に
客観的に厳しく見られてくる。

その時に恥ずかしい思いをしないように、
若いうちからとにかくNO.1になれる技術を手に
したらいいと思う。
いいね。とにかくNO.1だ。
自分に勝てる人はいないと思えるくらい技術に自信をつけるんだ。そうして初めてお店をしたらいいんじゃないかな。

今の自分が周りからどう見られてるか?
これを意識しながら生きるのも勉強だよ。
仕事ができなさそう、自信がなさそう。信頼できない。

こう思われたらダメなんだ。
この人なら間違いない。仕事ができそう。安心できる
誰から見てもこう思われる人間でなきゃダメだってこと。

小さなことだけど、君は数珠や宝石をしているね。
数珠も儒教的な考えで否定的な人もいる。
そういった細かなことも見られると思って、
身につけるものも考えた方がいい。
うちの社員も毎回下駄で出勤するヤツがいた。

俺は許していたのだが、
やはりお店としては清潔感がないし、
看板を守るために下駄を辞めさせた。
出勤するときはみんなスニーカー統一とね。

俺も譲れないものがあるからさ。」

ごく当たり前のことを言われましたが、
数珠や宝石は自分の好き好きでしていたので
盲点でした。

そしてマスターは付け足します。

「この店に俺が立つのは今年で終わる予定なんだ。
長々とやっていてはダメだと最近思ったんだ。
下を育てて、次世代に任せる。
俺は次のステージに進まなければいけない。

いつも頭の中では新事業を考えていて、
この前銀行に融資の相談をしてきたんだ。

そしたら2000万の出資の許可が降りた。
しかも返済の期限はない。
何故だと思う?」

「そうなんですね!
事業プランが良かったからじゃないですか?」

プロの金の貸し屋からみて、
間違いなく成功すると思ったからだと思うよ。

「事業を計画される時に
何を意識されるんですか?」

まずは、時代に即して需要があるものかどうか
そして、働く従業員に専門性がいるかどうか。
専門性がなければ、主婦や学生を雇えるから
雇用は安定しやすい。
そして、マニュアルも作りやすい。
月にどのくらいの給料があれば、働き続けてくれるか
そして、月にどのくらいの売上が見込めて、給料や家賃、もろもろの費用を払っても利益が残るか
そして、真似されても大丈夫なものか

俺の考えだけど、その道の第一人者になれば
1人目は一生食っていけると思っている。
ティファニーがなぜ人気なのか?それはティファニーのオープンハートでなければ嫌な人がいるからさ。

ミキモトはなぜ真珠で選ばれる?
それはミキモトだから偽物の真珠なんてない。
信頼できるというブランドがあるからさ。

同じものでも、
NO.1のものじゃなければ嫌な人が必ずいる。

第一人者になることは難しいが、
なれたときは一生安泰ってわけ。

だから、自分がNO.1になれる領域や分野を
模索することが大事なんだよ。

そのためには、いつも論理的に物事を考え、
計画も定量的に練ること。
これが成功者と凡人の違いだと思うよ。

流行っているからでやる人は
NO.1には絶対に勝てない。

もちろん、競合が増えるから
その分野が盛り上がるから、NO.1でなくても
上手くやっている人もいる。でも、せっかくなら
NO.1をとったほうがカッコイイじゃん?」

厳しいことでムチを打たれながらも
ここまで愛のあるアドバイスをくれたことは
私の人生の宝物の1つとして、心にしまっておきます。

1晩シーシャをふかしながら、
これだから人生は面白い。今日ここに来てよかった。
忘れないうちに記録しておこうと思った次第でした。

もし、この記事を読んだあなたの参考になれば
これほど嬉しいことはありません。
新たな決意を胸に私は宝石商をしながらなんとかお酒の勉強も続けていこうと思った次第でございます。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
よければ、スキを教えてください。

ではまた!

この記事が参加している募集

#自己紹介

228,904件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?