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デザインプログラムマネージャー(DPM)が今後求められる理由とは

root Inc.

こんにちは。root 採用広報担当です。

rootは「Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜」をVisionに、デザインの根源的な力をより多くの人々、より多くのものごとへ活用することで、世界をより良く前進させていくデザインファームです。

今回のnoteでは、 代表の西村と、デザインプログラムマネージャーとしてはたらく山野、古里の3名で、業界動向と課題、デザインプログラムマネージャーに求められる役割について話し合いました。

西村 和則(にしむら かずのり)
rootの代表取締役。1985年生まれ。高知県出身。
デジタルハリウッド卒業後、Webデザイナーとしてキャリアを歩む。 独立後、サービス開発に特化したデザインコンサルティングファームとして root を創業。 これまで数多くのスタートアップ立ち上げ、新規事業の成長支援をデザイナーとして支援。創業期を支援したスタートアップとしてD2CブランドのFABRIC TOKYO 、動画クラウドソーシングのCrevoなど実績を持つ。
現在、Design Doing for Moreをビジョンに、組織におけるデザイン活動を個人から組織・事業へ広げクライアント組織の企業価値やユーザー体験を高めるためのデザイン・組織支援を行なっている。

山野 良介 (やまの りょうすけ) 
rootではパートナーとしてジョイン。デザインプログラムマネージャー。
DX事業会社にてチーフデザイナーとしてメンバーのマネジメントやデザインリードを務める。個人事業主としてはベンチャーから大手まで、20以上のプロダクトの開発現場のデザインリードやデザイナー組織のマネジメントにコミット。rootには、デザイナー不在の企業だけでなくデザイナー組織の課題にも向き合う姿勢に共感しジョイン。
開発現場で直面する開発過程の課題に対し、デザイナーの立場に囚われず実行・改善しながら、関わる企業の価値とユーザーの体験を高められる組織づくりの実現を目指している。

古里 凌哉(ふるさと りょうや)
rootのデザインプログラムマネージャー。HCD-Net認定 人間中心設計スペシャリスト。東北芸術工科大学グラフィックデザイン学科卒業後、新卒で株式会社コンセントに入社。主に大企業向けのウェブサイトデザイン、アプリ開発、新規事業開発支援を経験。その後rootに中途入社。大企業からスタートアップまで様々な顧客とともに、新規事業立ち上げからグロースまで幅広いPJを主導する。rootにおけるデザインチームの組織化を進め、実践知識・経験を培い、デザインチームを必要としている企業に対してさらなる価値の提供を進めていくことを目指している。

ツールの進化とはたらき方の変化により顕在化した課題とは

──いまだポピュラーな役割ではないまでも、その必要性に着目する人が増えたデザインプログラムマネージャー(以後、DPM)。それぞれに定義や役割が語られていますが、改めてrootにおけるDPMの定義・役割はどのようなものでしょうか?

西村:rootにおいては、主にデジタルプロダクトを作る際、デザイン支援業務のプロセスをリードする役割になっています。例えば、クライアントが事業戦略や開発ロードマップを立案する過程に対して、デザイナーの役割やチームとしてデザイン活動の連携・共創を促進するために必要な目標設定やプロセス設計を行いデザイナーの活動が円滑に進むよう下支えする“縁の下の力持ち”のような役割です。デザイナーと共同した経験が少ないチームにおいては、デザイナーがチーム内で最大限パフォーマンスを発揮できる環境を整えたりチーム内の関係者間でデザインの前提理解を促しモチベートするような関わり方も求められます。

──なぜ、そのような役割が必要とされているのでしょうか?

西村:最近は、プロダクト開発の現場においてデザイナーのインハウス化が進み、デザイナーが多くの他職種メンバーとはたらくことが増えています。そうした現場では、開発現場における戦略理解や他職種とのスムーズなやり取り、目的や状況を理解した的確なアウトプットとクオリティなどがデザイナーに求められます。目先の業務だけではなく全体を俯瞰して行動できるデザイナーやそうした経験が多いデザイナーはフィットできるかもしれませんが、そういった経験値の高いシニアデザイナーはごく一部。

ほとんどの現場では、デザイナーのリソース・スキルを理解し、それに応じた役割やパフォーマンスを十分に活かしきれなかったりすることが多いのが実態です。これは、大きな課題だと捉えています。

解決するためには、優秀なデザイナー個人だけに頼ることをせず、全体のプロセスを通して属人的にならないようにする必要があります。ただ、組織にデザイン経験者が不在であるがゆえ体系化や整備ができずに悩んでいる方もまた多い。そうした場合に、DPMのような存在が求められるというわけです。

──近頃、そうした課題を抱えている企業や組織が増えているように感じますね。

西村:そうですね。以前と比べ、より一層課題が顕在化してきていると言えます。その背景の1つに“ツールの進化”が挙げられます。

多くの方が使っておられるであろうfigmaなどのデザインツールが登場したことによって、デザイン制作の工程が可視化・共有できるようになりました。それによって、デザイン制作過程でデザイナー同士、もしくはデザイナーとそれ以外の職種のメンバーが協働・共創する機会が増えています。ですが、現場ではたらく多くの方はまだデザイナーと協働・共創しながらはたらくことに慣れていません。

今後共にはたらくにつれて両者の理解は深め合っていけるものだと思いますが、現状は関わるほどに課題が生まれやすい状況になっています。

──実際の現場でこうした課題を感じる場面はあるのでしょうか?

山野:よくありますね。とはいえ、DPMのような広い視野を持てていれば置かれた状況の課題に気づけたのかと言えば、そういう話でもなく。実際には気づけなかったというよりは“死角”だったという表現が近いかもしれません。俯瞰して状況を見渡しづらい位置ではたらくデザイナーや自身の業務に手一杯のデザイナーにとっては、意識が届かない深い場所に課題があるのです。

古里:わかります!実際にDPMとしてはたらくなかで、“限られた期間の中でデザイナーがどのように役割を発揮するのか”を定義づけるのですが、これも今までは一部のできる方はデザイナー自身がやっていた部分なんですよね。ここまで気を配らなければいけなくなると、デザイナーとしては専門性を発揮すべき本来の役割に集中できないというのが本音です。そうした状況があった際、日本ではプロダクトマネージャー(以後、PdM)が対処する役割を担っていることが多いでしょう。

日本ではDPMという役割を設けていない会社がほとんどですが、海外の企業は違います。Facebookを運営するMeta社ではデザインマネージャーの下にDPMを配置し、デザイナーのパフォーマンスが最大限発揮できるような環境をつくっています。そもそも、日本ではDPMがいる環境ではたらいたことがある人が少ないために話題にあがることは少ないですが、デザイナーをマネジメントする立場ではたらく方々にとっては着目すべきトピックと言えるかと思います。

──実際にクライアントから寄せられる相談はどのようなものでしょうか?

西村:相談内容はクライアントによってさまざまです。例えば、「これまでエンジニア主体で開発してきたプロダクト開発をよりスムーズに進めるためにデザイナーが必要で困っています」などがありますね。「それならデザイナーを1人採用すればいいじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、デザイナーリソースをチームとして活かしてプロダクト開発を進めていくにはデザイナーをパフォーマンスさせるための知識と経験が要求されるものなのです。1リソースとして最初のデザイナーを捉えているとデザイナーはパフォーマンスせず課題を抱えやすい。

そういったデザイナーを受け入れる組織自体がデザイナーと協働・共創するためのノウハウを持っていない場合、rootにデザイン支援を求めてくださる形が多いです。

古里:ある程度の規模の開発チームになってからデザイナーを雇い入れるケース工程になって相談を受けることもあるのですが、そこでデザイナーを採用してもうまく運用できないケースも多いですよね。

西村:まさに手遅れになってしまったりデザイナーのアサインが後手に回ってしまったりするケースを見かけますが、多くの場合デザイナーの役割とスキルが正確に認識されていないことが原因になっていると思いますね。

多くの会社は開発が進んだ後にデザイナーをアサインする形を取りますが、実は早い段階からアサインすることでプロダクトのビジョンやコンセプト設計のレイヤーで力を発揮できるケースもあるんです。チームとして向かうべき方向を初期段階から共有して臨めるほうがチームのパフォーマンスを最大化できる側面もあります。

──課題を抱えるクライアントにデザイン支援をする際、DPMとしてどのように対応してきたのですか?

山野:僕が具体的に行っているのは、常にデザイナーが相談しやすい位置にいるようにすること、デザイナー自身が聞きづらい位置にキーパーソンがいる場合は橋渡しをしてあげることなど、細かいことばかりかもしれません。

僕はよく、こうしたDPMの業務を「誰かが寝ている間に道の石を拾っておく」と表現するのですが、ゴールまでの道のりで転ばないように道の石=課題やストレス要因を拾っておくイメージに近いかなと思います。

西村:rootのDPMは、デザイナーが力を発揮できるようなフローを設計・実行するために、クライアントのPdMとはかなり密に連携をしていると思います。

──DPMとしてはたらく中で、意識している点や大切にしている点はありますか?

古里:プロダクト開発を進める中で、クライアントとデザイナー間での認識の違いや壁ができないように意識していますね。まずは意思決定者に近い人たちとミーティングをする中で、ビジョンなどの広いカテゴリーからヒアリングをはじめて、だんだんと深堀りしながらデザインをどのように認識しているかを探っていきます。

内部のメンバーに対しても気をつけていることは結構あって。デザイナーの定義は幅広いところもあるので、ビジネス側とエンジニア側の板挟みになるケースも多いんです。そこでモチベーションが下がってしまわないように、話を聞いたり解決策を考えたりして、ケアをすることも心がけています。

山野:いいプロダクトをつくるために求められていることや必要なことは何なのかを問い続けることは大切にしていますね。というのも、職種間でそれぞれが大事にしていることで議論が展開するとわかり合えないところが出てきてしまうことがあります。すると事業や開発の進捗が滞り、その間に実施できたはずの仮説検証の機会損失も生まれます。

先ほども触れましたが、デザイナー視点を汲み取りながら、いろいろな職種を含めたステークホルダーとも積極的に関わっていきます。「いいプロダクト」をつくるためにチームが同じ方向を向き議論できるよう、コミュニケーションの整理を行うことを意識しています。

DPMの需要は今後ますます増加する

──今後、社会においてDPMの需要はどのように変化していくと考えますか?

西村:デジタルプロダクトが普及し、サービスがソフトウェア化されていくことは必然であり、スタートアップの数も今度さらに増えてくると思っています。その中で、提供するサービスが成功するかどうかはユーザーに紐づいています。ユーザー目線でプロダクト開発をするにはデザイナーの介入が非常に重要ですし、デザイナー自身も、より高い解像度でサービスを理解することが求められます。

プロダクト開発の現場にデザイナーが求められるようになれば、デザインプロセスの体系化や整備は必要になり、DPMの需要も増えてくるのではないかと考えています。デザイナーとデザイナーが所属するチームが最大限に力を発揮できる環境を整えることが必要になる場面でも、DPMにかかる期待は膨らんでいくでしょう。

──今後rootやDPMにかかる期待に対し、しっかりと応えていきたいですね。今後目指すところや挑戦したいことについても、現役DPMに聞いてみましょう。

古里:rootにおけるDPMは、事業戦略側に向き合うことと、デザイナーとしてチームに属している人に向き合うことの2軸が重要になります。ただ、後者は僕の中でもまだまだ未熟な部分だと思っているので、デザイナーとしてチームに属するメンバーとしっかり向き合って、本音を探るという点は伸ばしていきたいと思っています。

山野:本当にいいサービスやプロダクトって何か?と考える視点を育てることに、より挑戦したいと思っています。

例えば、デザイナーとして目先のデザインをただこなしていくのではなく、チームの一員としてユーザー目線に立って考えることや、組織の中でさまざまな職種と関わっているという感覚を理解した上でビジネスを読むというところですね。

これは僕自身だけでなく、多くのデザイナーの課題でもあると思っているので、DPMとしてその目線をより広げ、若いデザイナーの方々もそんな視野を持てる環境を作っていきたいです。

rootでは共にVision実現できる仲間を探しています!

rootでは、Visionである「Design Doing for More〜デザインの実践を個から組織・事業へ〜」の実現のため、デザインの根源的な力をより多くの人々、より多くのものごとへ活用することで、世界をより良く前進させていきたいと考えています。

共に、クライアントと事業の本質(芯)を見いだしながら、事業本来の価値をユーザーに届けたいと思ってくださる方!ぜひ一度カジュアルにお話しませんか?ご連絡お待ちしています!

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