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妄想からはじまった部活動のはなし

手を動かしてものを書き始めると、周りだけじゃなく、書いている自分もなんだか気持ちが高揚してくるな。先日部活動の時に、部のメンバーとこのTEDトークを見ていたときに感じました。

(最近はオンラインで部活動をしています)

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マイペースで聞き分けがいい、また、臆病だけど人の枕を占有するネコ2匹と暮らしている川田と申します。普段はINFOBAHN DESIGN LAB.で、デザインリサーチやサービスデザインなどに関わっています。言い出したがゆえ、グラレコ部の部長という(ありがたい)肩書きを頂いています。

さて。テーマが自己紹介兼ねた「グラレコに興味を持った理由」なので、グラフィックレコーディングに出会ってから気づいたら5年ぐらいの道のりを、簡単に振り返りたいと思います。

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(こちら、我が家のネコです(臆病な方))

「思いを伝える」媒体探し

もともと、数年前まで編集者、もといコンテンツディレクターという肩書きで、オウンドメディアの企画・運営を行う仕事をしていました。一番長く担当したのが、ソーシャルイシューを深掘りしながら、企業がそれらに対して貢献できることや新しいビジネスのヒントを探るオウンドメディア。

日本全国、上は青森から下は鹿児島まで、記事だけでなくオフラインのイベントを開催して、地域や企業内など、多様な場で活動するソーシャルアントレプレナーやその方々を支える方たちにお話を伺ってきました。

自ら課題に直面したり、課題を持っている人たちと出会たりして、その解決に乗り出している方々ばかりであることもあり、取材内容もそれは熱いもので、当初想定した時間をオーバーして「もっともっと!」と聞き入ってしまうことも多々。移動で体力の衰えを感じながらも、楽しい毎日を過ごしました。

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(島根はただただ雪がすごかったことと、そばがおいしかった記憶)

そんな時に出会ったのが、「グラフィックレコーディング」です。

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ある地方での取材の帰り道、取材に満足しつつ、ふと、こんなことを思ったんです。

「さっき聞いた、あの熱い気持ち、活動にあたっての葛藤はWebの画面を通してだと、印象でしか残らないのでは。そのプロセスも含めて可視化できたら、その軸にある気持ちがもっと読み手に伝わるのでは」

それが、振り返ってみればグラレコを意識するようになるきっかけでした。

当時はグラフィックレコーディングという単語も知らず、そんなことできるのか?と謎のフローチャートを紙に書いたり、「取材 絵にする」「可視化  取材」などでひたすら検索。そして、(残念ながら忘れてしまったのですが)どこかのサイトでようやくグラフィックレコーディングに出会いました。

悶々とした数年からの邂逅

2015年当時、グラフィックレコーディングは現在同様アイデア創発の手法の1つだったり、ソーシャルセクターを中心に活用されていたと記憶しています。

とはいえ、自分でやるとなると話は別。担当していたオウンドメディアでも担当者の方のコラムを通じて紹介したものの、グラフィックレコーディングの第1の壁「絵が描けない」が立ちはだかります。

今でこそ気にならなくなりましたが「描く=自分を頭からつま先まで評価されること」と思っていたこともあり、気恥ずかしさが拭いきれず、目の前の仕事に没頭。

気づけば2016年に入っていました。このときになっても、まだ一人ではじめるには勇気がないなと、社内で人を巻き込む方法を悶々と考えていました。

社内で興味のありそうな同僚を捕まえて話したり、Code for Japanさんが主催されていたグラフィックレコーディングの勉強会に参加して描き方を学んだり。

そんなことをしていたら、清水淳子さんの『Graphic Recorder ―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書』(2017年)が出版され、これはチャンスだ!とばかりに興味ある人で読書会的なことをやってみようと勉強会を立ち上げ、今に至ります。

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(はじめて外部のイベントでやった時のサンドイッチ)

部になってからは、上述のオウンドメディアでお世話になったグラフィックカタリスト・ビオトープに所属する山野さんに何度も講師をお願いし、部のメンバー、時には外部の方を交えた勉強会を開いてみたり、メンバーと一緒にノイラントをまとめて注文して盛り上がったりと、ここ最近は本当に部活のようになっているなと感じています。

今はグラレコにどう部員みんなで取り組めるかということに意識が行っていますが、最初は「この面白さ、伝えないと」という妄想から始まってたんだなと、この文章を書きながら改めて思いました。

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個人としては、編集のスキルを生かしながら、それを拡張したり、違う視点から見る仕事をしていることもあり、個人でもレコーダーとして活動しながら、創発の場や発散の場など、グラフィックレコーディングを生かせる場づくりにも取り組んでいる最中です。

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(2月に実施したSAJ2020のグラレコ、個人レベルでは、いつも反省しきりです。。)

今後も、具現化の一歩である「描く」という行為を通じて、その場にあるテーマや気持ちを増幅させたり、その場に参加する人やそれを目にする人たちと一緒に考えていく土台を作ったりと、じっくり取り組んでいきたいと思います。

(記:川田智子)

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