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オンライン授業を受けるときに、保護者の皆さんが気にかけた方がよいこと

こんにちは。中学受験対策の「iBASE」です。
コロナ禍において、学校や学習塾ではオンラインを活用した授業がスタートをしています。ZoomやGoogle Classroomなど、様々なアプリケーションを活用することで、教室に行かずとも学べる環境が整いつつあります。

授業の受け方や活用の仕方については、各ご家庭でいろいろと情報収集を行ったり工夫されたりされていることと思います。しかし、ここに皆さんが見落としがちで、とても大事なポイントがあります。

それは、オンライン授業にまつわる「保護者の皆さんの行動」です。

今すぐ”STOP”して欲しいこと

オンラインでお子さんが授業を受けているとき、「子どものすぐ横に座って、自分も一緒に授業を受けている」という方、いらっしゃいませんか?
おそらく、以下のような気持ちがその行動に繋がっているのではないかと思います。

オンラインでの授業にまだ慣れていないから、子どもが分からない問題は、後で自分が解説してあげなくちゃ!(だから、授業を聞いておこう)

回線のトラブルなどが途中で発生して、授業が受けられなくなったら大変! すぐに対応できるように近くにいておかなくちゃ!

オンライン授業ってほんとに大丈夫なの? 月謝を払っているんだし、ちゃんと分かりやすい授業になっているかチェックしなきゃ!

気持ちはとても分かるのですが、止めて頂きたいのです。

常に「参観日状態」で保護者の方がすぐ横にいることは、子どもたちの学びへの没頭を大きく妨げることに繋がります。

なぜ、保護者がすぐ横にいると良くないのか?

【理由①】アイデンティティの「調整コスト」が学びを妨げる

学年が上がれば上がるほど、「家での自分」と「教室での自分」に乖離が生じていることはよくあります。(家では活発で饒舌だけど、教室ではおとなしい、など。)それは、子どもの成長の過程で起こり得る当然の出来事ですし、ポジティブに受け入るべきものだと思います。

そんな子どもにとって、「家」と「教室」が同時に存在するオンライン授業の場は、大人が思う以上にストレスフルで負担がかかり、集中状態を持続することを妨げることになります。「どのような自分で授業に参加するか?」ということが無意識に気になり、学ぶことに対する集中が切れてしまうのです。ゆえになるべく、オンライン授業において「教室での自分」がありのままに出せるよう、保護者の方の目は届かない方がよい、ということです。

【理由②】間違いを恐れる気持ちが、学びを止める

教室は、「間違う場所」です。先生は子どもたちのつまづきや間違いを元に授業を構成しますし、子どもたちは間違うことで気づき、学び、成長を遂げていきます。そのために先生は、「間違うことが怖くない」安心安全の場を作ることに、日々尽力しています。

しかし、保護者さんの目が入ることで、その安心安全の場が覆ってしまうことが、よくあります。普段はどんな意見でも活発に言える子が、お母さんの前だと黙り込んでしまう。これは、「間違ったら怒られるかもしれない」という暗黙の前提が、子どもたちの行動に制限をかけてしまっているのです。

このように保護者の方が側にいることで、貴重な授業の時間における「子どもたちの学びの総量」が、小さくなってしまう可能性があるのです。

では、このオンライン授業が浸透する今、保護者の方はどのように振る舞えばいいのでしょうか。

意識して行って欲しいこと

①横にいるのは、授業のスタート直後まで

小学生のお子さんにとって、自分でPCを立ち上げたりログインしたり、あるいはカメラやマイクを調整したりするのはとても難しい作業です。オンライン授業においては、必ず事前の接続調整の時間が含まれていますから、そこまでの間は保護者のみなさんがサポートしてあげるようにしてください。

しかし授業本編が始まったタイミングで、別の部屋に移動することをおススメします。もしPCやネット環境の都合上、部屋の移動が出来ない場合は、「お子さんの前面または側面の方向で、なるべく遠い位置」にいることを心がけてください。

一見、背後にいたほうが子どもの集中力を妨げない気がします。しかし背後に保護者さんがいると子どもたちは「監視されているような気がしてしまう」ため、逆効果。お子さんの目線に入る位置で、なるべく遠くにいるようにしましょう。

②授業直後に、トラブルが無かったかどうかを確認

授業が終わったら、お子さんに授業中トラブルが無かったかどうかを確認しましょう。もし途中で接続が切れてしまったり、授業が聞き取れない状態が続いたりしてしまったときは、その場で先生までお電話してください。何らかの対応策をとって頂くことが出来ると思います。

③「説明型復習」を一緒に行う

一方的なオンラインの授業においては、リアルな教室の場と違って集中力を保つのが大変。よって、オンライン授業直後に保護者の方と一緒に復習を行い、その理解度と定着度を確認することがとても大事になってきます。

その際、復習の仕方としてお勧めしたいのは、「説明型復習」と呼ばれる方法です。ある研究結果によると、「講義を受けただけ」の場合と「その内容を自ら誰かに説明した」場合とでは、学習内容の定着率が大きく異なることが報告されています。

図1

なるべく授業直後のタイミングで、お子さんに「今日はどんなことを学んだの?」「何が出来るようになったの」と問いかけてみてください。そうしてオンライン授業で学んだ内容を、お子さんの言葉・表現で説明することを促しましょう。

そうすることで学習内容がより深く定着されると同時に、お子さんがどの程度オンライン授業に集中できていたか、普通の授業と比べてそん色なく理解が進んでいるか、を保護者の方も確認することが出来ます。

つまり、授業中ずっと横にいなくとも、子どもたちの学びの進度・深度を確認することが出来るのです。そしてもし理解が浅かったり、分からない問題が多発している場合には、すぐに先生にご相談されることをおススメします。

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