丁寧な譜読みの方法
昨日はYouTubeを更新。金管五重奏Smoked Brass Quintetの9月に開催したコンサートでの映像から一曲お届けしました。
▼【金管五重奏】J.ムーレ / ロンド J.Mouret / Rondeau by Brass Quintet 【Smoked Brass Quintet】
https://youtu.be/138yLEeSPNo
金管楽器のオープニングらしい華やかな曲です。さくっと聴けますので是非聴いてみてください。
YouTubeの方は今日もまた新鮮な動画をお届けします。是非見てみてください。
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https://www.youtube.com/channel/UCphvUdEmy5F__-N0nbQlEKw?sub_confirmation=1
そしてSmoked Brassの方では12月24日にクリスマスイブ配信コンサートがありますので是非ご視聴ください!
事前に収録をして、動画コンサートを制作してからYouTubeのプレミア公開という形でお届けする配信コンサートです。それにより、配信だけどがっつりホールでの演奏をお届けすることができます。
楽しんでいただけたら投げ銭でご支援もいただければ嬉しいです。よろしくお願いします。
さて、昨日は管楽器の演奏に欠かせない「アーティキュレーション」についての真面目な記事を書きました。
▼『常に存在しているアーティキュレーション』
https://ameblo.jp/baibaiba/entry-12714942585.html
この中で最後の方にもチラッと触れたのですが、スラーをしっかりと読み取って演奏に反映させるための練習方法として、
譜読みの段階で「ターララ」とか「ターアア」みたいな歌い方をする、というのを書きました。
「タ」というのはタンギングを含む発音方法ですね。一方「ア」はタンギングをしない発音。
タンギング、と言ってしまうと演奏のための特別な何かと思ってしまいがちなのですが、普段言葉を発する時からタンギングというのはみんなしていて、日本語でタ行の発音をしたい時には自然と舌を一旦どこかにあてて、それを離しながら声を発することで実現しています。
これがタンギングなんですね。
なのでさっき出てきた「ラ」は厳密には「タ」と同じくタンギングがある発音なのですが、これは譜読みの段階でタンギングと区別をするという意味では有効な歌い方だと思います。
より実践的な、楽器を吹く時と同じ動きで練習するのであれば「ターアア」みたいな形になりますね。
「トゥーウウ」とか「トーオオ」でも良いです。
"T"がある「タンギングする音」と"T"の無い「タンギングしない音=前から繋がってくる音」を区別するのが第一の目的なので。
ただ、口に力が入らない「ター」とか「トゥー」のような発音が練習としては自然かなという気がします。
それを踏まえて、僕自身がこの譜面をどう練習していくかをご紹介してみたいと思います。
もちろん、今はそこそこ譜面を読んできているので今から書く手順を初見で一辺に全部できてしまうのですが、実際はすごく難しい譜面だったりした時にはまたこういう手順に戻って攻略していくことになります。
譜面がこちら
①まず、もしリズムに自信がない人は音の高さを無視してリズムだけ読んでみましょう。ゆっくりのメトロノームに合わせたり、自分で手をたたきながらとかでも良いと思います。スラーとかもまずは無視します。
「タタターータタタタタター タタターターターーーー 」
っていう感じですね。
②音名(ドレミ)で歌ってみます。
「シミミーーファソシミドシー ドミミーファーソーーーー」
ここまではまだ手は動かしていません。
③音名を歌いながら楽器の指をおさえてみる。
自分が歌っている音名と指の動きが一致できるスピードからやっていきましょう。最初はどんなにゆっくりでもいいです、というかできないスピードでやってしまうと逆効果なので脳が追いつくスピードからやっていきます。
フラットやシャープが出てきたりもするのでこの段階でそこも整理していきます。
この辺りで一旦楽器で吹いてみても良いかもしれませんが、とりあえずその先までやっちゃいます。
④スラーが付いている所を読み取って「タ」と「ア」に分けて歌う。
ここが今日書いた部分ですね。パッとこの譜面を見てスムーズに歌えればばっちりです。ちょっと考えながらになる人は訓練していくと段々スムーズに歌えるようになります。
「タアターータタタタアター タタターアーターーーー」
だんだん北斗の拳みたいになってきましたね。
ここまでは全部声を出してやっていた練習です。
そして次が結構重要な練習になります。
⑤声を出さずに息だけで④をやる。
より楽器を吹くのに近い感覚ですね。オカリナに関して言えば口の前にオカリナがあるかないかだけの違いと言っても良いです。
文字にしづらいですが、声を出さずに
「トゥートーートゥトゥトゥトゥートゥー トゥトゥトゥーーートゥーーーー」
という感じ。あえて「ウ」を使わずに「ー」で表現しましたが、このようにスラーはもはや音を伸ばしているのと息の流れは同じなんですね。
そして
⑥指も動かしながら⑤をやる。
ちょうど吹き真似をしているような状態ですね。オカリナと口が触れていないだけでほぼ吹いています。
これで譜面に書いてあることが頭の中に思い描けていて、身体もその通りに使えていればばっちりです。
という感じで、ちょっと丁寧に順を追ってやってみました。得意なポイント苦手なポイントが人によって違うと思うので、自分がうまく行かないなという所はしっかり時間をかけて、別にすぐできるなという所はさらっとやってしまえばいいと思います。
ちなみに今回は譜面を基準にお話していきましたが、大事なのは頭に描いたことを音として表現するということなので譜面無しで何気なく頭の中で感じたメロディを演奏する、とかでも構造は同じです。
ジャズのアドリブとかは、メロディ・フレーズをその場で作りながらこれらの作業を同時進行で行っていくような感じですね。
「歌える」ということと、それを自分の楽器で表現するという事をリンクさせるような練習でした。
ここが整理できていると聴き手に伝わりやすい演奏にできるんじゃないかなと思います。
すごいちゃんとした記事を書いてしまった気がする!こういう内容の動画も作ろうと一年前くらいからしているのですがレクチャー動画ってけっこう丸二日くらい時間かかるんです…
また色々動画作っていきますのでチェックしてみてください。
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