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ビブラートについて② 表現と文化と慣習と

写真はとある素敵な洋館。今度急遽ここで動画を撮るので予約してきました。

 
 
 
今日は遅くまでブログが書けなかったので(暇だったのに)昨日の続きを少しだけ。
 
▼昨日の記事『ビブラートについて①【質問に答えてみた】』

 
 
 
前回の記事で自分の好きな演奏や歌には、どんなビブラートがあるのか研究してみると良い、ということを書いたのですが
 
 
 
そうやって色々な音楽をビブラートに注目して聞いてみると色々な発見があると同時に、もしかしたら表現だけじゃなくて「文化」とか「慣習」もそこに関係しているんじゃないかな、という問題にも気が付くかもしれません。
 
 
 
例えば日本の演歌。
 
音楽に詳しくない人でも演歌を聞くと「演歌っぽい」というのが一発でわかるような特徴的なジャンルの一つだと思います。
 
演歌っぽさの要素は曲の作りからサウンドから色々あるのですが、歌手のビブラートのかけ方も大きな一つだと思います。
 
なぜああなったのか、誰が始めたのかは僕は知らないのですが(書いてたら気になってきた)明らかな演歌的ビブラートがイメージできる人は多いのではないでしょうか。
 
 
この演歌っぽさはもちろん表現方法の一つなのですが、もはやそれ以前の演歌が演歌であることの条件かのような様式美にも感じます。文化・慣習の一つですね。
 
 
逆に言うと演歌っぽさを出したいのであればそれを真似すれば良いし、演歌っぽくなりたくないのであればそれをやらなければ良いわけですね。
 
 
では具体的にどのくらいのタイミングで、どんな音程感の、どんな幅のビブラートがそれにあたるのかをよくよく聞いてみると自分でも再現できるようになります。もちろんそれをやるテクニックがあればですが。
 
 
※一応誤解ないように書いておくと、これはとても表面的な話で、演歌の中でももちろん人それぞれの個性があり、なんとなく演歌っぽい歌い方をしているわけじゃなくそれぞれに追求した結果だと思います。
 
 
 
 
そして楽器になると文化や慣習に加えてその楽器の機能も関係してきます。
 
同じように表現していてもその楽器にとって出やすい部分出にくい部分があるので、聞き手にとってバイオリンっぽいビブラートとか、サックスっぽいビブラートっていうのがあるんですね。
 
 
もちろんビブラートをかけないというのも一つの表現手段です。
 
 
オーケストラの演奏をよく聞くと、そこには色々なビブラートが含まれているわけですが中にはほとんどビブラートをかけない楽器が存在します。
 
ホルンとクラリネットです。
 
 
これも明確な理由はどうやらわかっていないのですが、もちろん例外の奏者やオーケストラもあるみたいです。
 
 
トランペットは演奏する曲やそのオーケストラのスタイルによって変わります。これも面白い所ですね。アメリカのオーケストラとウィーンのオーケストラでは全然違うビブラートの使い方になります。
 
 
そしてオーケストラのトランペットとジャズやポップスのトランペットもまた、全然違うビブラートを使います。
 
 
最近朝ドラで話題にもなったルイ・アームストロング(サッチモ)はビブラートなのかなんなのかわからないような音を出します。あれはディキシーランドジャズっぽさ、の一つですね。
 
 
こういう○○っぽさには、先ほども書いたようになぜそういう慣習になったかわからないようなことは確かにあるのですが、もちろん誰かが勝手に決めたわけではなく音楽的にそれが良いと多くの人が判断した理由がそこにあると思うんですよね。
 
逆にそれを紐解くようなつもりで聞いてみるとその良さも理解しやすくなってくるのではないでしょうか。
 
 
 
同じ楽器をクラシックとジャズで聞き比べてみる
 
 
 
高い音の楽器と低い音の楽器、例えばヴァイオリンとチェロの演奏を聞き比べてみる
 
 
 
ソプラノ歌手とアルト歌手を聞き比べてみる
 
 
 
速い曲とゆっくりの曲を聞き比べてみる
 
 
 
 
こんなところにも色々とヒントがあるかもしれません。
 
ちょっと話が広がり過ぎてきましたが、興味があるジャンルやプレイヤーについては研究してみて損は無いと思います。
 
 
 
 
 
 
▼トランペット&オカリナ奏者 茨木智博 詳細プロフィール
https://note.com/ibarakitomohiro/n/n5665361a9121
 
 
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