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笛の音の中にある「空気」の割合②


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まずはお知らせですが、YouTube動画を更新しました!



10/31に出演させていただいた、わたなべ音楽堂さん15周年記念コンサートのダイジェスト映像です。

ホールのサイトでも紹介してくださるという事でダイジェストを作成しました。
クラシックを中心に多様なプログラムでお送りした中から、けっこう沢山7分間に詰め込んであります。是非お聴きください。


▼わたなべ音楽堂<ベルネザール>創設15周年記念公演 オカリナ、トランペット茨木智博 オカリナ:山本奈央 ピアノ:菊田光紀 【ダイジェスト】
https://youtu.be/_ARtItNX4bg




さて、昨日の記事で途中まで書いたのですが


▼『笛の音の中にある「空気」の割合①』
https://ameblo.jp/baibaiba/entry-12712118145.html



について、続きです。


オカリナって数ある笛の中でも空気の音、息の音があまり感じない側の丸い音の楽器だよねっていう所までお話したのですが、



ここからはけっこう好みの話にもなってくるのですが、ある時期からこの「空気の音」っていうのが音楽の流れにすごく影響するなって思うようになったんですね。


これは空気の音が多くても少なくても。



オカリナの音ってよく電子音に似ているというのがネタになるのですが、携帯の着信音とかマクドナルドのポテトが揚がった音とかを真似するとけっこう似てるんです。


電子音の真似をする時はあえて無機質なフリをして音をだすわけですが、実際電子音とはやっぱり違うよねってなる要因があるとすれば、空気が流れていることだと思います。



電子音には時間の流れを感じないけど、楽器の音には時間の流れを感じる、みたいなところがあると思うんですが、それを感じるのに必要なのが空気が流れていく音とそれによって時には揺らいだりもするような生の音なんです。





僕はトランペットという楽器をずっとやっているんですが、だいたいの管楽器って最初はろくな音が出せなくて空気の音ばっかりなんですよね。


それが徐々に良い音がでるようになって、大きな音も出るようになって、トランペットだったら唇の振動がより効率よく音に変わるようになっていきます。



高校時代僕が自分に求めていたトランペットの音は、なるべく空気の音が少ない「密度の高い音」でした。


そのために頑張っていた練習は後に強みにも弱点にもなるのですが、当時はとにかく密度の高い音こそが正解だと思って突き進んでいました。



その数年後にオカリナをやり始めるのですが、色々と吹いてわかってきたのが楽器によって音色が随分と変わることです。


より「きれいな音」を出したいと思って様々なオカリナを試してみたのですが、その中でやはり空気の音があまりしないような密度の高い、透明感の強いような音がする楽器が良いんじゃないかなと思って探していました。



これが多分最初の数か月ですね。



そこからオカリナで色々な音楽を演奏するようになって、だんだん空気の音が自分の音楽に必要になってきたんですね。



「音色」っていうのは、単発で聞いた時に良い音だなあと思うものでもあるのですが、

音楽の中で、何かしらの文脈の中で出てきた時にその真価を発揮するものだと思うようになってからは「良い音色」ってひとつじゃないんだって思うようになりました。




色々飛ばして結果的に言うと今僕が出しているオカリナの音って、オカリナにしては空気の音が多めに出ているような演奏なんですね。


そして場面によってはわざとその量を多くしたりもします。これはオカリナ自体の音色には本来ない部分かもしれないのですが、意図的に出すという事で表情の幅を広げています。




同じ感覚はトランペットにもあって、自分の音色に求める方向性はやはり昔とはちょっと変わりました。密度を高めるような練習は相変わらずするのですが、それがどんな音楽のために存在しているのかを意識しながら、色んなパターンの音を好きになれるようになりました。



オカリナは色んな音色の楽器を持ち替えて演奏しているのですが、その中でやはり空気の音がどういう感じで出るかの違いは、重要な選択項目です。

なんかこの曲にサウンドが合わないなーっていう時に、空気の音をちょっと増やすと急にしっくり来たりするんですよね。



一緒に演奏する楽器によってもこの辺の相性が変わってきます。基本的にはなるべく電子音から遠ざかった方がアンサンブルはしやすい音になります。



音色の中に存在する空気の音をコントロールすることで、オカリナの表現力はずーっと豊かになります。

オーケストラでトランペットを吹いていると目の前にクラリネットの人がいることが多いのですが、彼らの演奏を後ろで聴いていると管楽器って言うのは本当に「息の芸術」なんだなって感じることがあります。ものすごく繊細で、ものすごく生き生きしていて。
個人的にはクラリネットが一番わかりやすいです。


ちょっとマニアックな話ですが、興味がある人は今度観察しながら僕の演奏を聴いてみていただけると、なんかやってるなって感じが見つけられるんじゃないかなと思います。











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