オンライン授業を「ラジオ番組とお便り」スタイルで行う (学生の感想付き実践報告)

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Zoomでのオンライン授業は、教室のような履修者の反応が見えないということで「ラジオ・パーソナリティ」として話しているような気持ちで、反応がないことが常態として、話し続けなければなりません。

しかし、一方通行はよくないし、インタラクションがなくなってしまうということで、履修者にはチャットを書き込んでもらったり、前の週の宿題を取り上げたりする「ラジオ番組とお便り」スタイルがよいのではないかと考えて、5月の大学でのオンライン授業をそのスタイルでやってみました。

まず、初回の授業で「ラジオ番組とお便り」スタイルで行きますと伝えたところ、チャットはとても活性化しました。その初回の感想として寄せられた声は、以下の通りです(継続したあとの感想は後日改めてアンケートを取って取り上げます)。

なお、この授業「パターンランゲージ」は、井庭 崇と鎌田 安里紗の2人が共同担当している週連続2コマ3時間で、様々な専門の学部1〜4年生 120人が履修している授業です。


この授業では、「ラジオ番組とお便り」スタイルの他に、履修者同士のブレイクアウトルームでの対話や雑談の時間も設けています(それについては別途取り上げます)。ここでは、「ラジオ番組とお便り」スタイルについて。
 
【ラジオとお便りスタイルへの感想】

ラジオ形式で進めていこうというのは予想外でありとても⾯⽩そうだと思った。
ラジオ形式での進め方、非常に面白かったです。最初は2時間ぶっ通しであることに少し不安を感じていましたが、あっという間でした。
私はオンラインというやり方もアリであると考える。また授業の進め方としてラジオ形式を取り入れたのも双方に情報の行き来がされ、有意義な企画だと感じる。
ラジオ感があってとても楽しかったです。
終始、私の好きなEテレを見ているみたいでワクワクした!
 第一回の授業、とても楽しかったです。特に井庭さんと鎌田さんとの会話のテンポがとても心地よく、本当にラジオのようでした。それに加えてその都度行われるブレイクアウトルームでも毎回時間が足りなくなるぐらい語り倒していたため、「聞くこと」「話すこと」のメリハリをしっかりとつけることができ、3時間の長さを忘れるくらいむしろ集中して今回の授業を受けることができました。
ラジオ形式の授業を行うなどオンライン授業に対して普段の授業に近づけよう、またその中での良い方向性を探るという非常に面白かったです!!私も塾のバイトの中でオンライン授業の方向性を模索していたので、共感する部分も多かった。ブレークアウトセッションが効果的に活用されていて、授業内での出会いやコミュニケーションを尊重されていて、生徒側としても嬉しかった。
この授業スタイルはInteractiveかつ、生徒の声を取り入れていて面白いです。
オンライン形式の予想を上回る⾯⽩く飽きない授業でした。雑談タイムがあったことが⾮常に助かります。もし時間の都合上可能なら、ラジオのお便りの時間のように、チャットや前回の授業の感想などを集中的に対応する時間帯を設けてみるとよりインタラクティブな雰囲気になるかもしれないと感じました。
通常の講義よりもオンラインの方が発言しやすいと感じました。
ラジオのようなスタイルでの進行授業は非常に楽しく、内容も多くの具体的な話を含められており非常に理解しやすかった。
テレビやYoutubeを見ている感覚でより先生との距離を近く感じた。みんなで作り上げていく感覚があった。
井庭教授は早口な方だと感じましたが、教室での開放的な環境と一変し、一人部屋にこもりパソコン画面に向き合う形での授業だったので、意識が散乱することなく話を理解することができました。これはラジオ形式の対話で受け取る聴覚情報が、通常の授業時と比べて視覚情報量を上回ることで、集中力が上がることが要因ではないかと考えました。
履修者がとても多いので、その中でパターンランゲージを創る事を考えた時にはラジオ形式のやり方でベストだと感じる。その中で、ただ聞くだけでなく、履修者同士でディスカッションをする時間があると、と、インプットとアウトプットを交互に実践でき、学びに繋がっていくと感じた。
チャットを使いながら授業が展開され、教室での授業よりも、発言している人の邪魔をしないように発言を控える人も少なくなっていると思います。
私は一年生なのでどんな授業なのかとても不安でしたが、オンラインでもとてもインタラクティブな時間を過ごすことができたので毎週の授業が楽しみになりました。
とても楽しく、好奇⼼が刺激された授業でした。授業のことを「時代を先取りしている」「ラジオ番組」と表現したところに⾼校とは違う⼤学の授業を感じました。
井庭さんの解説に加え鎌田さんの追加の解説でより理解が深まるシーンがありました。アイデアとしては逆のパターン(鎌田さんが解説し井庭さんがさらに解説する)がもう少しあってもいいかなと思いました。
オンラインでも普通に授業が楽しかった。聞いてるだけでなく、自分たちが話す時間があるのも良い。
授業は 本当に面白かった。自分にとって新しい考えばかりで、新鮮だった。オンラインでも先生の熱がとっても伝わってきた。
全体的に、先生やTAさんの熱量がとても高く、オンラインでも、画面上でも、先生やTAさんの授業にかける思いや、パターンランゲージにかける思いが伝わってきて、最高でした。人数が多い授業なのにも関わらず、皆で一体になって授業を楽しめている感じがしました。


慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)基盤科目-共通科目
井庭 崇, 鎌田 安里紗 共同担当
2020年度春学期(クォーター科目 春学期前半)

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