見出し画像

GW、先生はゴルフに行かないことにした

こんな連休中まで、自分の書いた記事を読みたいと思う人がいるのか甚だ疑問ではありますが・・・周りが「毎週休まず頑張りますね」と褒めてくれるので・・・。

一昨日、東京のIBスクールの教頭先生から電話がかかってきた。「IB機構がやるオフィシャルワークショップ以外に、教員たちの学びの機会をどのようにしているか」という相談だった。
確かに教員の学びの機会を与え続けることは学校経営者の大切な使命であるといえる。
IB機構も今後、オフィシャルワークショップ以外のオンライン研修モジュールを計画しているという話を伝えた。

以前、文科省関係の会議でご一緒したことがあった先生で、いわゆる世間話から「ところでGWはどこかお出かけですか?」と私が聞いたところ、
「実は、仲間とゴルフでも行こうかと計画していたんですが、ちょっと思い直してやめたんです」と。

世間の大人達よ、この話は知っておくべきだ。

その先生が計画していたゴルフを(なんとなく)やめようと思ったのには理由があった。

数日前、生徒との会話の中で、「GWはどこか出かけるの?」と軽い気持ちで聞いたところ、
2人の女子生徒が「石川に行く予定です」というので、てっきり遊びに行くのだと思っていたら・・・

「能登の被災地域でボランティアに参加するんです」

しかも話を聞いていくと、その2人に加え、もう2人、つまり4人で災害ボランティアに志願したことを知った。

「教頭の自分が知らない間に、そんなことを考えていたんだと思って、なんか感動というよりショックに近い感じで・・・、
そんな中、自分はゴルフしているっていうのは何か違うんじゃないかなと思って・・・」

話を聞いて自分は、
そのIB校の生徒達にも感激したが、それを知って、何となくであっても、「ゴルフをやめよう」と考えたその先生の教師としての姿にも胸を打たれた。

大体、GWなどというものは、
「どこか行楽にいかなくてはならない」という世間の同調圧力で、
「混んでいるところにいつも以上に高い値段を払って突っ込んでいく」
不合理な行動を強いられるようなもので、自分はあえて
「うん、ここは普段できない部屋の片付けをしよう、きれいに片付けて、それに溜まった仕事もいくらか済ませて、フレッシュな気持ちで連休明けから仕事を頑張るのだ、うん、それこそが合理的なGWだ」
などと考えていたが、その高校生の話を聞いて、その先生同様、一気に自分が低レベルな大人であることを突きつけられたような気がした。

もちろん、自分を含め、災害ボランティアを思いつかなかった人をせめるものではない。

単に、IB生の中にそういう人材が育っていることを心から素晴らしいと思ったし、それを他の大人にも知ってほしいと思った。

昨夜、IB機構の総裁と、幹部職員にこの話をメールで共有した。きっと喜んでいることだろう。

それにしても天気がいいのは良いが、今日は本当に暑い。北陸地方も同じようなものだろう。
この暑さの中、高校生が災害ボランティアを手伝いに行っているのだと考えると、彼女達にはひたすら頭が下がる。

実は、今ごろ、災害ボランティア活動をしている人は実はたくさんいるらしい。
大型連休と言えば、大抵の人は休むこと、遊びに出かけることを考える。
その自分の「休日」を使ってボランティアに出かけようとする心優しい人、自分など到底真似できない、素晴らしい人たちが世間には多くいる。

そしてその高校生達は、何かのきっかけで
「自分たちはどうするべきか、どういう自分でありたいか」としっかりと考える力のある生徒達に違いない。

社会を良くするため、世界をより平和にするため、「考える力を育む教育」がとても大切だ。

生徒のみなさん、君たちの先生は、その頑張ろうとする姿を知って、大好きなゴルフに行くことをやめたのだよ!!!

※毎週月曜日に新しい記事を投稿する予定です。良ければフォローして最新記事や過去記事をご覧ください

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?