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淡い色の世界 | 2023/12/23

最近はとても心がカラカラになっている感覚なので、心への水分と養分を補給している。

そういう時は大抵、本を読むか、映画を見るか、アニメを観るか、ドラマを観るか。そんな日々。

今は江國香織さんの「神様のボート」という本を読んでいるのだが、描写が淡い色合いのフランス映画を観ているよう。

自分の中に眠っている、眠らせてきた女性性と向き合うのには、江國香織さんの本がとてもちょうど良い。

人と人とのパートナーシップ、母と娘の親子関係。

少し前に「きらきらひかる」という切ない恋愛小説も読んでいたが、性別を超えた「人を好きになる」という感覚を魅せてもらった。

まだ私には経験したことのない感覚だ。

本は、まだ出逢ったことのない人に出逢わせてくれる。

私の中に眠っているものを、優しく、私のペースに合わせ背中をさすり、眠りから覚ましてくれる。

今まで忘れてしまっていた感覚を、ゆっくりと丁寧に呼び起こすような気持ちになる。

これからも沢山の本を読み、この世では出逢えない人たちとたくさん出逢っていきたい。

きっと普通に生きてたら経験できないような事柄を、色んな経験を、作品とともに本の中にいる人と共有したい。

新しい自分と出逢い、まだ見ぬ私の感情、気持ちの揺らぎ、時の流れ。

私にしかない物を少しずつ、少しずつ、見つけては手に取り、その場で開き、楽しんでいけるようになる時間となりますように。

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