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青い刹那/Blue Momentを公開しました

久しぶりのnoteになってしまいました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日、生きるとは展に参加してきました。参加というのは作家として作品を出した、ということなのですが、実は展示会自体の企画にも関わらせていただきました。
https://toha.life/

最終的に運営自体は私の手から離れた状態で行ってい貰う形になったのですが、展示会をしたこと・展示作品を作った事自体が自分にとっての財産になっていると感じるので、今の気持ちをここにまとめていきたいと思います。

企画の発足とメンバー集め

まずはじめにこの展示会はデジタルハリウッド関係の方々が作家として参加をしてくれています。発足時は学部同期が1名(彼女に誘われた)、わたしと一緒に声をかけられたのは企画が得意な当時社会人1年目の後輩ちゃんでした。はじまりは、学長のリリースからでした。
とはいえ私達にできることなんて限られてるし、みんな学長に会いたいしなにをしようか…となったときに、展示ができないかという話になりました。
特に2020年3月に卒業した後輩たちは卒展や卒業式が満足にできていなかったり、2021年3月に卒業した後輩たちも大切な4年生という期間をウイルスによるパンデミックで期待していたものとは違った様子だったこと、私達3人が落合陽一氏によるメディアアートの卒業生だったこと、人とつながるきっかけに展示というものがなると知っていたことから、展示をやろうとなった用に覚えています。
テーマ決めの際には本多先生にも多大なる協力をいただきました。企画を進行する上でご迷惑をおかけしたとおもいます。心強かったです。

メンバーは企画をはじめた3名にとって大切な人たち、かつ学長とも面識があり、学長が大好きでデジハリが大好きは人たちにしました。皆さん快諾いただき、それぞれ展示のために作品作りをしてくださいました。

展示テーマと向き合うこと

身近な人が病気になるということは、自分のことを考えるきっかけにもなります。この企画を進め始めてすぐに私自身の家族の病気がわかり、私も実家に帰るなど大きく生活が変わりました。私達が選んだテーマは「生きるとは」ということだったわけですが、自分にとっての生きるとはと向き合いながら家族の生死とも関わることになり、結局運営の細かな部分からは離れることになりました。家族が病気であると思うと、この一瞬一瞬すべてを素敵なものにしたい、と思うようになり、やっぱり自分は瞬間を大切にしたいと考えるようになりました。それが私らしさだと思います。
なんてったって、セツナクリエイションの代表のかたわれなので
企画展となると、それぞれのテーマに対する考え方の違いとか、見ているものがとかがはっきりと見えます。例えば生きることを種の継続的に捉えた作品を作っている人、今の人生でやっていることを生きることと捉える人これができないなら死んだほうがマシと生きることを表現する人…すべての人のテーマへの向き合い方が完璧な展示になったと思っています。(他の方は作品を公開していなかったりもするので触れるのは控えます)

今回の作品作りでは、学部次第の卒業制作を見て私に映像制作の依頼をかけてくれてから5年ほど一緒に作品作りをしているYuuri Shibaちゃんとの共作です。私達の作品作りの苦しみ方自分との向き合い方生み出し方をYuuriちゃんの踊りで表現したいと相談してはじまりました。この作品を作るにあたって、彼女ほど適任な表現者はいなかったと今でも思っています。
作品の細かい表現については、展示のテーマも含めYuuriちゃんと話して詰めていきました。といっても基本的なものづくりの姿勢が一緒だから、同じ方向をみて、パフォーマンス側と撮影側で同時にプロデュース・ディレクションを組み立てていったような印象でした。

展示内容

モニター2枚の作品です。
キャプションは思い切って作品タイトルのみを掲載しました。

生きるとは。
瞬間だ。

動画クリエイターという仕事をしていると、動画というメディアについて考える機会が多いです。もともと、記録媒体として開発された動画というものですが、昔は電車が動いている映像だけで人々が驚いていたのに、今はCGの表現や手の込んだ撮影で作り上げられたビジュアル、秀逸なストーリー、メッセージなど、様々な手法を重ねて感動を人々に届けています。
それと同時に世界を切り抜いて、つなぎ合わせて、拡散する力も持っています。はたしてその加工されたものは真実なのでしょうか。
「作品」にも「記録」にもなりうる動画というメディアを用いて、記録を作品にすることは可能なのか、という問いのもと制作したのが本作品です。
私にとって人間の身体表現、とくにダンスは1回1回違うものだという認識があります。いいところだけ切ってつなぎ合わせた感動と、生で気迫を感じる感動は全く別物であると思っています。だから、パフォーマーにとってはきついかもしれないけど、1発で、1shotで、インプロ(即興)の舞踊を収録しました。その様子をすべてのカメラアングルと使用したエフェクトを見えるようにしたパネル映像と、編集後の動画を同時に見れるように撮影に使用する機材等を用いて展示を行いました。
これはあの一瞬の記録であり、あの一瞬の作品です。
私もYuuriちゃんも、それなりに評価を得て、それなりに活動をしている人間です。若いと言われる時期もそろそろすぎるかなという年齢でこれから先もものづくりと向き合っていく、私たちはまだ青いから、青い刹那というタイトルを付けました。この未熟な私達のものづくりとの向き合い方をこの作品から感じ取っていただけると幸いです。

本編映像

メイキングとパネル映像

MomentViewについて

今回の作品を載せたYouTubeチャンネル、MomentViewは私の作家としての作品を集めたアカウントとして使っていきます。学部時代の卒業制作をアップロードしたアカウントのままなのですが、チャンネル名とビジュアルを変更して新たにスタートをきることにしました。
あの一瞬を、この一瞬を、ここに残していく。そんな作品作りを身体表現をする方々と一緒にできたらと思っています。応援&チャンネル登録よろしくお願いいたします。

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