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いとエモし/koto【読書メモ】

基本情報

2024/4/27 読了
知り合いの方にお勧めされてお借りしました。

作品紹介

モニター読者が軒並み大絶賛!
編集長が惚れ込んだ無名新人のエモすぎるエッセイ!
100編以上の古典をエモく超訳し、それぞれにあったイラストにのせた、これまでにない一冊です。
(中略)
10代のうちは、国語にも古典にもまったく興味が持てなかった著者が、大人になったある日、
「まいて雁(かり)などの つらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。」
という、『枕草子』の一節を見てふと心をつかまれた。
「ああ、『エモい』ってことか」
秋の夕暮れを見て、
冬の朝の寒さに震えて、
春の朝焼けの景色を見て、
夏の夜に雨音を聴いて、
清少納言が感じた「いとをかし」。
それは「まじエモい。」だったのだ。

本書は、枕草子、万葉集、古今和歌集、徒然草……などに綴られた古の言葉たちを、「いまを生きる私たちの感覚」に合わせて“エモ訳“した上で、超美麗なイラストによって視覚化した新感覚エッセイ。
ページをめくるたびに、先人たちが作品に込めた「エモパワー」を強烈に感じながら、切なくなったり、勇気がわいてきたり、なんともいえない胸いっぱいな気持ちになれる本です。

Amazonより

感想

新感覚古典エッセイ?
作品紹介にもある通り、とにかく”エモい”超訳と美麗なイラストが特徴です。
1人の方が全て描かれているわけではなく、様々なイラストレーターさんが参加しているようです。自分のお気に入りの絵師さんを見つけてみるのもいいかも。
私はp103の「甘党」、p206-207の「こぼつ」という作品が好きだったのですが、末尾の提供作品一覧を確認したところどちらも中塚理恵さんという方の作品でした。好きな作風です。

肝心の「エモい」中身についてですが、古典の”超”入門編としてはぴったりの一冊なのではないかと思います。
ストレートな訳が多いのでスッと入ってくるし、難しく考えずに感情で受け止められる気がします。

私個人としては古典文学を齧っているのもあり、ちょっと「エモすぎ」て受け入れられにくい部分もあるかなと感じました。(やや解釈違いというか)。
それとちょっと無理やり若者言葉に寄せようとしているかなと感じられるところもあり。この辺は好みの問題だと思います。

好きだった訳

月を見ている。月を見ている。月を見ている。
でも、本当は何も見えていない。私が見ているのは、心の中のあなた。

(p20-21)

おわりに

どんな方にもお気に入りの作品は見つかるかなと思いますので、気になった方はぜひ一読してみてください。

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