ちひろさん

読んだ本と観た映画の記録です。 備忘録程度の、ただの感想文です。 私が書く文章を、なん…

ちひろさん

読んだ本と観た映画の記録です。 備忘録程度の、ただの感想文です。 私が書く文章を、なんの参考にもしないでください。 ※noteに投稿した文章はHPのブログにも同じものを投稿しています。 https://iamchihirosan.com/

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最近の記事

むらさきのスカートの女/今村夏子【読書メモ】

2024/7/15 読了 地元の図書館で借りた 感想メモ芥川賞受賞作品。 面白いらしい!という評判だけ聞いていたので、ストーリーも何も予習しないまま読み始めました。 ミステリー?ホラー?サスペンス?ヒューマン? 全然雰囲気がつかめないまま、ふわふわと読み進めていく感覚でした。 一時間ちょっとで読了。 読み終わってすぐの感覚として、「なんだったんだ」と「もう一回読もう」です。 ただし個人的にすごく好きな作品だなというのははっきりわかりました。 万人受けしないかもしれませんが、

    • 推し、燃ゆ/宇佐見りん【読書メモ】

      2024/7/15 読了 地元の図書館で借りた 感想メモ芥川賞受賞作品。 受賞当時から話題になっていたこともあり、ずっと読みたかった一冊でした。 私自身も「推し」がいる身として、「推し」という概念をどのように純文学として落とし込んでいるのか気になっていたのですが、なるほど読んでみるとこれは芥川賞。(語彙力) タイトルだけ見た第一印象とは大きく違う作品でした。 とか とか 「SNSが盛り上がっている」ことと「扉が開いた」という描写をこんな表現で描けるんだなと驚きました。

      • いとエモし/koto【読書メモ】

        基本情報2024/4/27 読了 知り合いの方にお勧めされてお借りしました。 作品紹介感想新感覚古典エッセイ? 作品紹介にもある通り、とにかく”エモい”超訳と美麗なイラストが特徴です。 1人の方が全て描かれているわけではなく、様々なイラストレーターさんが参加しているようです。自分のお気に入りの絵師さんを見つけてみるのもいいかも。 私はp103の「甘党」、p206-207の「こぼつ」という作品が好きだったのですが、末尾の提供作品一覧を確認したところどちらも中塚理恵さんという方

        • 野生動物と暮らしてみたら/小菅正夫【読書メモ】

          基本情報2024/4/28 読了 知り合いにおすすめされてお借りしました。 感想野生動物たちと一つ屋根の下に一緒に暮らしたらどうなる?という妄想がグラフィカルに描かれた図鑑のような一冊。 それぞれの動物たちと暮らした様子がCGで描かれているので、かなりリアルにイメージが膨らみます。 食事や糞の事情、温度管理など、「一緒に住む」という視点が中心になっているのが普通の動物図鑑との違いで面白い。 個人的には実際に動物園でその動物たちをお世話している飼育員さんのお話が、とても愛に

        むらさきのスカートの女/今村夏子【読書メモ】

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          コンサル1年目が学ぶこと/大石哲之【読書メモ】

          基本情報2024/3/5 読了。 感想仕事関係の人に読むことを進められて読了。 私自身コンサル1年目というわけではないけれど、改めて自分の仕事の仕方を振り返るきっかけになったというか、良い面も気になる面も含めてちょと見直すことができたと思う。 以下、特にまとまりも主張もないけど気になったポイントを列挙。 個人的に腑に落ちたところ 「PREP」の型ってあまり意識したことなかったけど、まあ普通そうだよね。って思ったから内容自体は意識できてると思う。 同意。 特にフロントで

          コンサル1年目が学ぶこと/大石哲之【読書メモ】

          キューピー/夢野久作【読書メモ】

          冒頭から勢いのある描写が好き。 子供向けの童話かと思いきや、「お腹も何もピシャンコ」になったキューピー(ピシャンコって表現がなんかいいですね。)を想像するとちょっとだけ残酷な描写。 そこから何事もなかったようにネズミが皆殺しにされてしまうのもテンポが良くて好き。 過去に朗読したこちらも併せてお聞きください。

          キューピー/夢野久作【読書メモ】

          〔雨ニモマケズ〕/宮沢賢治【読書メモ】

          ここが好き。 小学校の時に群読したような気がする。 この詩をさらに理解するための参考情報としてWikiを載せておくけれど、以下の「論争」については初見だったので記載しておく。 また、以前朗読したこちらの動画もぜひ併せてお聞きください。

          〔雨ニモマケズ〕/宮沢賢治【読書メモ】

          「売れる個人」の作り方/安藤美冬【読書メモ】

          基本情報2023/8/20 読了、kindle版 感想ブランディングについて何か読める本が無いかなと探して出会った一冊。 前半は個人のマインド作りを中心としていて、概念的な話が多く求めていた内容と少し違った。 後半で具体的なブランディング技術についていくつか例があったけれど、どれも過去に自分で考え至ったものだったので新しい発見はあまりなかった。 自分の考え方の確認、という意味では参考になった。 著者の安藤さんは山形県出身らしく、自分と重なる部分があった。 エネルギーの質

          「売れる個人」の作り方/安藤美冬【読書メモ】

          医者と病人/香倶土三鳥(夢野久作)【読書メモ】

          夢野久作が「香倶土三鳥」名義で発表した超短編。 120文字程度。1分もなく読めます。 ブラックユーモア。アイロニー。 こういうの好きです。 過去に朗読していますので、こちらもどうぞ。

          医者と病人/香倶土三鳥(夢野久作)【読書メモ】

          月世界旅行(LE VOYAGE DANS LA LUNE)【映画鑑賞メモ】

          基本情報2023/8/18(金)、YouTubeで鑑賞 「死ぬまでに見たい~」に載っていたと思う。 映画史最初期の作品。(1902年?) 感想映像作品というよりは、大掛かりなセットを使った舞台作品を見ているような感覚。 背景が絵本のようで、コミカルな動きもかわいらしい。 お月様の顔が印象的だけど、一瞬しかシーンが無いのにインパクトが強烈でとても好き。この時代特有の意図しない「気味の悪さ」がある。 月世界は結構ファンタジックな世界観で、当時の人々が当時の科学技術と想像力で作り

          月世界旅行(LE VOYAGE DANS LA LUNE)【映画鑑賞メモ】

          大列車強盗(The Great Train Robbery )【映画鑑賞メモ】

          基本情報2023/08/17、YouTubeで鑑賞 感想死ぬまでに見たい映画1001本の一つだった気がする。 世界初の西部劇映画?らしい。 映画史最初期の作品の一つ。1903年制作。 無声映画。モノクロ。この時代の映画作品をYouTubeで手軽に鑑賞できるなんて。 10分程度で見られます。 最後に印象的なカット。 この時代から観客を意識したメタ的な演出があったんだね。 あらすじとしては強盗が列車を襲って、乗客や貨物から金品を強奪、 逃げて、お縄。というような勧善懲悪のプロ

          大列車強盗(The Great Train Robbery )【映画鑑賞メモ】

          【ネタバレあり】ファンタスティック・プラネット【映画鑑賞メモ】

          基本情報2023/08/16、Amazon Primeで鑑賞 ずっと見たいと思っていた作品の一つ。 なんとなく体調がそれなりにいいタイミングで見たいと思っていた。 少し前の作品、くらいに思っていたけど、よく見たら50年前の作品だった。こわ。 感想体調が悪い時の夢 全体を通して、めちゃくちゃ体調が悪い時に寝込んで見る夢って感じ。 ただしかなりクオリティが高い夢。 色鉛筆で描かれたような世界。 ゆがむ視界。突然の場転。目まぐるしい。 何となくあらすじ的な流れ ドラーグ族

          【ネタバレあり】ファンタスティック・プラネット【映画鑑賞メモ】

          メアリー女王の処刑【映画鑑賞メモ】

          基本情報2023年8月12日 Wikipedia上で鑑賞。 鑑賞の経緯 以前購入した「ホラー映画大解剖」で、「ホラー映画の祖」として紹介。 感想1895年に公開された18秒の作品。 映画史最初期の作品のひとつで、おそらく世界最初のホラー映画。 作られた「古さ」ではないこの時代独特の映像感がよい。 首を落とす瞬間に人形の首と差し替えるトリック撮影が行われているが、粗い映像ゆえにうまくごまかされていてよい。 参考・追記下のWikiから観られます。

          メアリー女王の処刑【映画鑑賞メモ】

          【映画鑑賞メモ】君たちはどう生きるか【ネタバレあり】

          基本情報2023年7月26日(水) 映画館にて鑑賞 経緯 仕事が早く終わったので衝動的に映画館に行って観てきました。 前情報ほぼ無し(主題歌の担当と、原作あんま関係ないらしいという情報だけ)。 感想※以下、本編のネタバレを含みます。 僕たちは何を見たのか 多分もう一度見ると思う。 レビューもいくつか読んでみたけど皆似たような感想が多くて、「自分だけ文化的教養の素地が足りてない」というわけではなさそうだと安心した。(語弊の無いように言うと、則ち皆然りというわけではない

          【映画鑑賞メモ】君たちはどう生きるか【ネタバレあり】

          【読書メモ】桜の樹の下には/梶井基次郎

          『桜の樹の下には』梶井基次郎 (青空文庫) 2020年06月28日 電子書籍 ================================= 有名な短編ですが、これもまた読んだことがありませんでした。 文体が好きですね。梶井の表現が私は好きなようです。 きっと10代の頃に出会っていたら、人生の供といえる一遍になっていた気がします。 大人になってしまったのかもしれません。 不安と付き合えるようになってしまったのかもしれません。

          【読書メモ】桜の樹の下には/梶井基次郎

          【読書メモ】私の好きなロマンス中の女性/芥川龍之介

          『私の好きなロマンス中の女性』芥川龍之介 (青空文庫)読了日不明 電子書籍 ================================= 芥川の作品、というか、初出は『婦人画報 第170号』に掲載された編集部からのアンケートへの回答です。 『芥川龍之介全集』にも収録されています。 芥川らしいニヒルな回答です。

          【読書メモ】私の好きなロマンス中の女性/芥川龍之介