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臨床1年目の教科書

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2021年11月の記事一覧

小円筋の触診

前々回は棘上筋、前回は棘下筋の触診について整理していきました。回旋筋腱板は肩関節で評価・アプローチする機会が多く、しっかりと触り分けができるようになっていきたいですね。触診できることで、評価とアプローチの有効性と再現性が向上していきます。 前回までの触診方法はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は小円筋の触診について整理していきましょう。 1 触れることの臨床意義 小円筋の走行を確認していきましょう。 起始:肩甲骨外側縁 停止:上腕骨大結節(後縁下部) (引用:visib

棘下筋の触診

肩関節の評価・アプローチで意識することの多い回旋筋腱板。肩甲上腕関節は上腕骨頭の大きさと比較し関節窩が約3:1と小さく、関節包も緩いため可動性を主体とした構造になっています。この力学的な弱点を補強しているのが、関節唇、靭帯、筋や腱であり、回旋筋腱板は上腕骨の大・小結節の周囲に付着し、上腕骨の安定性に寄与しています。 前回は棘上筋について整理してみました。 前回の内容はこちらからご覧いただけます。 臨床1年目の教科書 今回は棘下筋の触診について整理していきましょう。 1 触れ

棘上筋の触診

肩関節の評価・アプローチで意識することの多い回旋筋腱板。それぞれがしっかりと働くことで、上腕骨頭を安定させる作用があります。 そのため、安定性がない場合、回旋筋腱板である、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋のどこの不全が生じているのか?を判別するために触診が重要となります。 今回から回旋筋腱板の触診について整理していきましょう。 まずは棘上筋です。 前回までの内容はこちらからご覧いただけます。 臨床1年目の教科書 1 触れることの臨床意義 肩甲上腕関節は上腕骨頭の大きさと比

大胸筋の触診

前回までに三角筋の前部・中部・後部線維の触診を整理していきました。一つ一つの解剖学・運動学を見直すと様々な発見がありますね。ぜひ、自分でも整理してみることをおすすめします。 前回までの内容はこちらからご覧いただけます。 臨床1年目の教科書 さて、今回のテーマは臨床で触れることの多い大胸筋です。 どのような目的を持って触診することが多いのでしょうか?整理していきましょう。 1 触れることの臨床意義臨床で大胸筋を触れる機会は反射検査、ブルンストローム、肩関節の評価・アプローチ