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棘下筋の触診

肩関節の評価・アプローチで意識することの多い回旋筋腱板。肩甲上腕関節は上腕骨頭の大きさと比較し関節窩が約3:1と小さく、関節包も緩いため可動性を主体とした構造になっています。この力学的な弱点を補強しているのが、関節唇、靭帯、筋や腱であり、回旋筋腱板は上腕骨の大・小結節の周囲に付着し、上腕骨の安定性に寄与しています
前回は棘上筋について整理してみました。
前回の内容はこちらからご覧いただけます。
臨床1年目の教科書
今回は棘下筋の触診について整理していきましょう。

1 触れることの臨床意義

棘下筋の走行を確認していきましょう。
起始:肩甲骨棘下窩
停止:上腕骨大結節(後縁)

スクリーンショット 2021-11-15 6.27.35

(引用:visible body 2021)

上記の様になっており、肩甲上腕関節の後方を走行していることがわかります。
そのため、後方の安定性に寄与しており、肩甲上腕関節の後方不安定性が著名な場合、しっかりと評価・アプローチをしていくことが重要です。

2 特徴

棘下筋は上記でも整理した通り、後方の安定性に寄与しています。
この安定性を必要としてる動作が、起き上がり時のon elbowです。

スクリーンショット 2021-11-15 6.35.17

このon elbowは肩甲上腕関節が安定していることが条件の一つとなっています。その安定性には後方を担当している棘下筋を中心とした回旋筋腱板が非常に重要な役割を担っています。
起き上がりをみても棘下筋やその他の回旋筋腱板の触診・評価・アプローチが重要であることがわかります。

3 実際の触診方法

では、実際に触れていきましょう。
今回も僧帽筋を介しての触診になります。相手の反応を見ながら圧をコントロールして触診していきましょう。
① 肩甲骨下角を確認
② 
肩甲骨下角より約2横指頭側を確認
③ 棘下筋の下縁が確認できる
④ 筋腹を触診し外旋で収縮を確認

スクリーンショット 2021-11-15 6.42.46

4 まとめ

筋の走行を確認すると、その筋がどのような役割を担っているのか?が理解できます。作用と走行を同時に確認し、しっかりと触診する意義を整理し臨床に臨みましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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