摂食障害
ここからの話を進める為に、
摂食障害にはある程度決まったタイプがある。
ということを知っていただきたい。
まずは、良く耳にする、
【拒食症】(神経性無食欲症)
〈診断基準〉
・年齢と身長に対する正常体重の最低限、またはそれ以上を維持することの拒否。
・体重が不足している場合でも、体重が増えること、または肥満することに対する強い恐怖。
・自分の体の重さまたは体形に対しての感じ方の障害。
・初潮後の女性の場合は、無月経、つまり、月経周期が連続して少なくとも三回欠如する。
【病型】
〈制限型〉
→ 拒食症の期間中、規則的に無茶食い、または排出行動(自己誘発性嘔吐または下剤、利尿剤、浣腸の誤った使用)を行ったことがないタイプ。
〈無茶食い/排出型 〉
→ 拒食症の期間中、規則的に無茶食い、または排出行動(自己誘発性嘔吐または下剤、利尿剤、浣腸の誤った使用)を行ったことがあるタイプ。
そして、
【過食症】(神経性過食症)
〈診断基準〉
・無茶食いの繰り返し。無茶食いとは、
①1日の間で、食事の時間とは別の時間に、平均的な食事の量よりも明らかに多い食物を食べること。
②無茶食いをしている間は、食べることを制御できないという感覚。
・体重の増加を防ぐ為に不適切な代償行動を繰り返す。(自己誘発性嘔吐、下剤、利尿剤、浣腸、その他の薬剤の誤った使用、絶食または過剰な運動。)
・無茶食いや不適切な代償行動はともに平均して3ヶ月にわたって週2回起こっている。
・自己評価は、体形および体重の影響を過剰に受けている。
・この症状は拒食症の期間にのみ起こるものではない。
【病型】
〈排出型〉
→過食症の期間中、定期的に自己誘発性嘔吐をする、または下剤、利尿剤、浣腸の誤った使用をする。
〈非排出型〉
→過食症の期間中、絶食または過剰な運動など他の不適切な代償行動を行ったことがあるが、定期的に自己誘発性嘔吐をする、または下剤、利尿剤、浣腸の誤った使用はしたことがない。
※(『DSM-IV』〈1996〉より)
細かく説明をするとこうなるが、総じて言いたいことは、
拒食症=食べ物を食べず痩せ細る病気
過食症=食べ物を食べ過ぎて太ってしまう病気
で は 無 い のだ。
一見、 拒食症 と 過食症 は全く別の病気に聞こえるかもしれないが、そうではない。
対極に見えて同極、表裏一体なのである。
拒食症の人だって、過食症の人だって、心は同じ。
太りたくない
この「太りたくない」の裏側には個人によって様々な背景や意味があること。
世間では摂食障害をどのように認識されてるか?は個人差がありすぎるため分からないが、
拒食症は食べられない病気でしょ?
過食症は食べ過ぎちゃうんでしょ?
という声はよく耳にする。
そうでは無いことを、知っていただきたい。
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