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お金への苦手意識をプラスの金融行動に転換する!

こんにちは。やまりです☺

本日は、「お金に苦手意識がある」という方に向けての記事です。

今回は、「お金への苦手意識がその人の金融行動に及ぼす影響」について、
FPジャーナル7月号の「お金への苦手意識をプラスの金融行動に転換する」をもとに、ご紹介したいと思います。


「自己成就の予言」は思考を現実化する

思い込みや固定観念は、
それを現実化するような行動を引き起こすことがあります。

それは「自己成就の予言」と呼ばれているものです。

【自己成就の予言(self-fulfilling prophecy)】
「予言」をした本人あるいはそれを聞いた人が取った行動によって、
その「予言」した事象が実際に起こること。
※この場合の「予言」とは、固定観念や思い込みのような
 人の思考を指す。

自己実現の予言は、これまでビジネス・経済、医学・健康、
政治・法律・国際関係、心理学、社会学など、
様々な分野で研究されてきました。

よく挙げられる事例としては、
・患者が特効薬だと信じれば効果が現れるプラセボ(偽薬)効果
・流言飛語がもとで起きた取り付け騒ぎによる金融機関の破綻

などがあります。

概して否定的な思考から良い結果は生まれないものですが、
資産運用の分野においてもしかりで、
お金に対して否定的な思考の持ち主はリスク回避の投資判断をしがちです。


新世代(第2世代)の行動ファイナンス

従来の標準的な金融理論では、人は「合理的」であることが前提で、
認知的・感情的なエラーを起こさない、と考えられてきました。

一方、行動ファイナンスでは、人は様々なバイアス(思考の歪み)を持ち、
「非合理な」行動をする、と考えています。

ここ数年、広がりを見せる
新たな世代(第2世代)の行動ファイナンスでは、
人は「普通(normal)」であることが前提で、
普段は知識や認知・感情のショートカット(近道)を使い
欲望(wants)を追求しているが、
無知や認知的・感情的なエラーによって行動してしまう場合がある

と仮定しています。

人は、最善の解を得るために常に脳をフル回転させていると
疲弊してしまうため、通常は「近道」を使い、
精度より速さを優先し、最善解に近い解を得るようにしています。

「合理的」な人は富を最大化する投資判断を行いますが、
「普通」の人は感情的・認知的概念に基づき投資を判断し、
その判断からは「功利的・表現的・感情的」な恩恵を得ています

「功利的(utilitarian)恩恵」では
「どれだけ自分や自分の財布のためになるか」が重要で、
投資においては「富の増加」を指します。

「表現的(expressive)恩恵」では
「自分がどう評価されるか」が重視されます。
例えば…
・電気自動車の運転や気候変動関連ファンドへの投資
 →環境責任を体現できる
・高級車の所有やヘッジファンド投資
 →社会的ステータスを示せる

「感情的(emotional)恩恵」では
「自分がどう感じるか」が重視されます。
例えば…
・電気自動車の運転や社会的責任ファンドへの投資
 →良いことを行っている気分にさせてくれる
・高級車の所有やヘッジファンド投資
 →どこか優越感を感じさせてくれる

「普通」の人は、こうした功利的・表現的・感情的な恩恵を目指し
尽力する
、と最近の行動ファイナンスでは捉えられています。


「普通」の人の行動バイアス

お金に関する意思決定の方法を正しく理解することは、
行動ファイナンスにおける重要なテーマの1つです。

不確実な状況下では、通常、人は経験則に基づき意思決定を行うため、
認知的・感情的なエラー(間違い)、
つまり行動バイアス(思考の歪み)に陥りやすい

と言われています。

「自分は健康だ」と考えている人が無意識に運動するのと同じように、
「自分が経済的に安定している」と考える人は
無意識に最善の金融行動をとる
ようになります。

投資における行動バイアスの例として、以下のようなものがあります。

①直近バイアス
【一般的な特徴】
過去に起きた事象よりも直近に起きた事象に強い影響を受ける。
【投資判断時の特徴】
・直近の市場動向の影響を過度に受け、投資判断をする。
・「今回はこれまでと違う」と自分に言い聞かせようとする。


②確証バイアス
【一般的な特徴】
・自分の考えを裏付ける情報ばかりを探し出し、
 都合よく解釈しようとする。
・自らの見解の反証となる情報や自身の見解に一致しない情報を
 無視・拒否・軽視する。
【投資判断時の特徴】
自身の投資判断を裏付ける情報のみを重視するため、
投資先の選択が極端に高リスクだったり、逆に慎重であり過ぎたり、
あるいは投資が十分に分散されていない可能性が高い。


最後に

今回は、「お金への苦手意識がその人の金融行動に及ぼす影響」をテーマに
綴ってきましたが、いかがでしたか?

行動バイアスは、
もちろん私のようなファイナンシャルプランナーにもあり得るものなので、
自身の意思決定やお客さまへのアドバイスを歪めないためにも、
潜在的なバイアスに関して自己分析を行うよう、私自身も努めています。

この夏休みシーズンに、皆さまもぜひ一度
ご自身の行動バイアスについて、少し考えてみてください!
何か気付きを得られるかもしれませんよ☺


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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