見出し画像

ユーザーは思ったように行動してくれない

プロダクトマネージャー4年目のmanoです。
新規事業開発室という部署にいるので、お陰様でこれまで多くのプロダクトに携わってきました。ある程度の規模までグロースできたプロダクトもあれば、撤退も経験しました。
百戦錬磨のPMの人に比べては経験は浅いですが、4年目にして改めてユーザーは思うように行動してくれないということを実感しています。
ここ最近、ユーザーの行動変容の勉強会に参加し、勉強になったので自分なりに解釈したものをアウトプットしてみます。

勉強会で使用した参考書籍はこちら


行動を起こしてもらう為のきっかけCue

プロダクト開発をしていると、インサイト分析を通してユーザーはこう考えるはずだからこの機能をテストしてみようという議論がよく発生します。
ですが、その「ユーザーはこう考えるはず」という仮説は、往々にして外れます。その度に、あれだけインサイト分析したのになぜ?!とひどく落ち込みます。経験がある方もいるのではないでしょうか。

ユーザー行動を深く理解していなかった失敗

ここで、私が経験した失敗事例を一つ紹介してみます。
当時、私はお洒落な物を探したり、それが買える場所を調べることができるサービスを提供していました。(具体的なサービス名は控えますが、物というのは雑貨などをイメージして頂ければと思います。)
そのサービスのビジネスモデルは店舗への送客だったので、より店舗を探しやすくする事を目標にプロダクト改善を行っていました。

ユーザーインタビューを実施すると、購入の意思決定に占める要素として価格を重視しているという仮説が得られた為、同じ物でも安く買える場所を検索できる機能を提供しようと考えました。
具体的にはセールを開催中の店舗を絞り込むことができる機能を起案しました。そのページに自然流入してくるクエリは「エリア×◯◯(ジャンル)屋」というものでもあった為、特定の店舗が決まっている(拘りがある)訳ではなく、エリアの中からこれから店舗を探すフェーズであることも分かっていました。

いざ機能をリリースすると、結果は大失敗。
他の検索機能が1.0%以上使われているのに対し、セール開催中の店舗を絞り込む機能は0.1%ほどしか使われませんでした。10分の1しか使われないなんて思ってもみなかったので、相当落ち込みました。

ユーザーはそれほど深く考えていない

失敗に終わった原因は、ユーザーのインサイトを読み間違えたことやUIの問題などと色々考えられます。
原因を振り返った当時は思いもしませんでしたが、勉強会を実施してから失敗の要因の1つはユーザーはこう考えるはずという思い込みが原因だったのではないかと思うようになりました。
つまり、ユーザーは何かの行動を行う際、それほど深く考えてアクションを行っていないのではないかという考えに至るようになったのです。

行動のきっかけや合図となるCue

書籍ではユーザーが行動を行うときの心理として、以下のように説明されています。

ユーザーは過去の経験よって、気づかない内にに直感的に反応している

ユーザーはさまざまな環境でいろんなプロダクトに触れています。その過去の経験からこの機能はこう動くはずと無意識に判断しています。
要は、ユーザーがいる環境の中には、何かしらのキッカケや合図のようなものがあり、その合図によって行動が促されているということらしいのです。
書籍では、そのキッカケや合図のことをCueと呼んでいます。

より具体的に例を交えていうと、
人は玄関先にスニーカーが置いてあるのを見ると、直感的に「ランニングをする」とか、「散歩に出かる」ために使うものだとイメージすると思います。これは幼い頃からそういう風に使ってきて、そういうものだと慣れ親しんでいるからだと思います。
このスニーカーがCueであり、ランニングをするためにキッカケになっているのです。

このCueは配置される場所によっても役割が変わるものだと思います。玄関先ではなく部屋に飾ってあれば、ランニングをするという行動のCueとしては役割を果たしません。
ユーザーの過去の経験は千差万別であり、人によってCueは異なります。その人が置かれた環境や過去の経験から何がCueになっているのかは異なるのです。

慣れ親しんだCueを適切な場所に配置する

重要なのはターゲットとしているユーザーが、プロダクト上に配置したCueを過去の経験から理解しているかだと思われます。
また、Cueを適切な場所に配置しないと、正しくCueとしての役割を果たしてくれません。
慣れ親しんだCueを適切な場所に配置することがユーザーの行動変容に繋がるのです。

では、適切なCueはどのように探れば良いんでしょうか。
ヒントはターゲットとしているユーザーの行動にあると思います。普段、何かしらを目的達成するためにどういう行動をしているのか、それを洗い出してみるのが良いかもしれません。

具体的な方法は、長くなってしまうので気分がのれば、書いてみようと思います。
この記事にリアクションがあれば、書くモチベーションが湧きますので、よかったらシェア・コメントお願いします。
TwitterのDMも喜びます!

この記事が参加している募集

#PMの仕事

1,247件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?