謙虚と自虐

謙虚と自虐、この二つは、何となく近いような所もありますが、明らかに異なるものだと感じます。


似ている所は、どちらも他者に対して、相対的に自分自身が上からになるイメージが無いことでしょう。

では違う所はと言えば、より広い視点で事実を元に物事を見るかどうか、ではないかと考えます。


例えば、何かの点で、他者よりも自分の方が劣っている所があるとします。
その部分だけを見れば、卑屈な態度や、自尊感情の少ない行動や態度になるかもしれません。これは自虐に当たると感じます。

実際には、その点以外の所では自分の方が優れているかもしれない、そもそも皆似たり寄ったりかもしれない。
もっと言うと、能力の優劣ぐらいで対人関係の態度が変わること自体が未成熟かもしれない。

そうやって色々な視点で見ていくと、広い視点での事実が見えてきます。
すると、自虐的なスタンスを取る必要自体が無くなっていくかもしれません。


謙虚さの方は、そう言った視点での理解がすでにあって、自分の方が何かの点で優れているからと言って驕ることは不適当だと知っていたり、その優劣が増長するほどのものではない事を知っている、と言う事なのだと感じます。


自虐的なスタンスを持っていれば、自分が有利な優れた状況になれば、相手を見下すことも可能なはずですが、逆の立場になる事も避けられません

逆に謙虚なスタンスを持っていれば、自分が何かで有利な優れた状況になっても、相手を見下すことはありませんが、逆の立場になった時にも他者から貶められる価値観を拒否できます


もちろん、絶対的な定義ではありませんが、こうした違いを元に、相手と自分の間に持っているものの差がある時のスタンスを決めるのは、長い目で見ても良い選択になると考えます。

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