「アイデアと複数の問題」の意味

「アイデアというのは複数の問題を解決するものだ」と言うのは、宮本茂氏の言葉です。

・社長の代わりに糸井重里さんが訊く
https://www.nintendo.co.jp/n10/interview/mario25th/vol1/index2.html


例えは、ある人が「失敗が多い」と言う悩みを抱えていたとします。
さらに、コミュニケーションも苦手で「会話のネタが無い」と言う悩みも持っていたとします。

ここで、「失敗話をネタにすればいい」と言うアイディアを思い付いたとすれば、失敗自体がネタの供給と言うプラスに変わり、会話のネタにも困らなくなる、と新しい在り方に変わることができます。

そうなれば、「失敗自体を無くす」と言う解決法とは別の形ではあるものの、「失敗の多さが問題点である」と言う視点自体が無くなり、さらに「会話のネタが無い」と言うもうひとつの問題も解決するわけです。


こうした形の複数の問題を解決するアイディアは、現実に存在する個々の条件は変えられないとしても、その特性の組み合わせを変えてみることで、問題を解決する、と言う事なのだと考えます。

つまり、言い換えれば「個々の要素の特性を、様々な視点で別の要素と組み合わせてみることで、新たな特長を発揮できる形に変える」と言う事なのだと思います。

だからこそ、「複数の問題」と言う言葉が出てくるのだと考えています。


ひとつの要素の持つ個々の問題についてだけ考えていては、いつまでも解決できない事があります。
何故なら、ある視点での不足や欠如は、絶対値なので変わらないからです。

そこで、他の要素との組み合わせで、別の特性を求められるようになれば、ひとつの要素として問題があったとしてもそれとは関係無くなります。

「他の要素との組み合わせで上手く行けばそれで良い」と言う事、結果としてその言い替えが、「アイデアというのは複数の問題を解決するものだ」なのではないかと考えています。


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