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沖縄に自生する薬草植物や歴史とシャーマニズムのはなし〜前編〜

〜はじめに〜


久しぶりのnote
最近、薬草や植物の世界にどっぷりとハマって
しまっている。底が知れない穴に入ってしまったように。
この好奇心が自分が見てる狭い世界に豊かさを与えてもらってる事に気がついた。

個人的には地球上に自生している植物のみで人類が抱えてるほとんどの病を限りなく治すことができるのではないかと感じている。

知れば知るほど歴史と薬草はこんなにも結びつきが深く今もその影響があること、その他にもシャーマニズムについてや沖縄での薬草の活用法など…
様々なトピックをチャプターごとに分け、自分なりの解釈をまとめてみた。



࿓Ch1 薬草の歴史

薬草と聞くとどの様なイメージを持つだろうか?
ただの雑草?ハーブティーなどで嗜む?
民間治療で使用されるイメージもあるだろう。
将又、危険なドラックなども連想するかもしれない。

薬草の歴史は実に深く複雑で今の人類社会を形成する中でも重要なトピックであることは少なくとも間違いないだろう。
人類が最初に薬草を薬として使用したのは遡ること
一万年以上前の縄文時代からだと言われている。
住居跡からキハダが発見された記録がある。

引用:熊本大学薬学部薬用植物園ホームページより
キハダ(Amur cork tree)

キハダは現在でも健胃や消炎の生薬として利用されており、主成分としてアルカロイドが含まれている。
アルカロイドは植物中に存していて、薬理作用を持つものが多い成分である。(ニコチン、カフェイン、コカインに含まれている。)

大和時代になる頃には大陸から治療法や薬物が
日本に渡って、様々な文化と共に医学の知識がもたらされたと言われている。
安土桃山時代では織田信長が独自に薬草園を
作りその植物の数は3000種類を超えていたと言う。

手術や発達した医療知識がなかった戦国時代。
薬草は兵士の体調に関わることから軍事物資として
扱われていた。(沖縄戦でも麻酔薬になるコカの葉などが軍事物資となって名護にあるコカ畑が攻撃対象になった話はCH4で詳しく話している。)

現在は発達しすぎた医療や技術のおかげで
自然本来の物だけで病を治す事が少なくなっていった。
反対に考えると現代の人々は薬漬けなのかも知れない。

風邪をひけば病院に行き薬を飲む。
どこか痛ければ直ぐに病院に行き薬を飲む。
精神的に辛くなると薬を処方される。
効き目がないとまた違う薬を処方されるのだ。
まさに負のループである。

(※必ずしも病院にネガティブな印象を持っているわけではない。大きな事故や病気などは話は別で)

古代の知恵のある人々たちは自然にあるものだけを
使って人の病を治していた。現代医療のヒントはすべて古代の知識からきてることを忘れてはいけない。


࿓Ch2 アマゾンの薬草を司るシャーマン


シャーマニズムとはシャーマニズムとはシャーマンを中心とする宗教形態で、精霊冥界の存在が信じられている。シャーマニズムの考えでは、の世界は物質界よりも上位にあり、物質界に影響を与えているとされる。
引用:wikipediaより 
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/シャーマニズム

シャーマンとは南米諸国、北東アジア、台湾先住民、アメリカ大陸等に存在する、いわゆる日本で言うイタコである。沖縄の"ユタ"もシャーマンであると言われている。

引用:http://nativesoon.com/blog/1001/
ペルー
 シピボ族のシャーマン
引用:https://www.taiwan-panorama.com/ja/Articles/Details?Guid=ecd26b6c-d9b3-4a70-a5e7-a447cc57a3af&CatId=10&postname=神霊と交信する女性シャーマン――パイワンの包恵玲
台湾
 先住民であるパイワンの女性シャーマン
引用:https://shamansugee.net/2018/05/26-2/
沖縄
 久高島 最高位のシャーマン
久高ノロ

色々なシャーマンがいる中、アマゾンのシピボ族は薬草を使ってビジョンを見る=神と交信する事
によって病などを治してきた。医者などいない先住民たちにとってはいなくてはならない存在であったはずだ。

アマゾンには4万種以上の植物が生息しており、
全世界の約16%の植物がアマゾンに集中している。
その中の1割は薬用で利用できる薬草で、アメリカの医薬品の原材料の25%はアマゾンの植物から採取されているのだ。
現地の住民たちはアマゾンは自然の薬局とも言われている偉大な土地である。

シピボ族の儀式で使われるアヤワスカはケチュア語で"魂のロープ"と言われている神聖な植物でこのアヤワスカと他の薬草をブレンドしてお茶にした物を飲むと幾何学模様が見えたり、人生の走馬灯の様なものが見えたり、パチャママを感じたりするそうだ。


アヤワスカはタバコや薬物、アルコール依存症を改善する効果があると言われておりアヤワスカを用いた更生施設がブラジル、ペルー、アルゼンチン、ウルグアイ、チリにある。

ここでいくつか私が見てみたい興味のあるアマゾンの植物を紹介しようと思う。

アヤワスカ

https://nandiperu.com/my-travel/dieta-ayahuasca/
 アヤワスカ(Ayahuauca)キントラナオ科


まずは有名なアヤワスカ。
アヤワスカに含まれているDMT(ジメチルトリプタミン)は自然界に存在する幻覚成分である。
有効成分のハルミンとハルマリンでMAO阻害剤として働き、体内でのDMTの分解を抑制する。
アヤワスカだけではなくある一部のキノコ類、ヒキガエル、哺乳類、人の脳細胞にも存在している。
特に人が生まれる瞬間と死ぬ瞬間が最もDMTが分泌されるそう。(興味深い)

チャクルーナ

引用:チャクルーナ(Psychotria viridis)アカネ科
http://www.isc.meiji.ac.jp/~hirukawa/anthropology/area/s_america/shipibo_beta/ShipibosArtJ2.htm  

主にアヤワスカとの調合に使われる。
この植物にも主にDMTが配合されているがチャクルーナ単体のみの摂取だと体内でMAOによって急速に分解される。

※MAO(モノアミン酸化酵素)

アカシア

引用:https://kugel-shop.com/news/seeds-00029 
アカシアサグリナ(Acacia saligna)マメ科ネムノキ亜科アカシア属

アカシア属にもDMTが入っている。日本にも自生していてこれからどういう動きになるのか注目している植物。

ウォーキングパーム

引用:https://factum-info.net/ja/interesnoe/puteshestviya/1395-samye-neobychnye-derev-ya-chast-1 
ウォーキングパーム(Socratea exorrhiza)ヤシ目

この木太陽に向かって歩くんです。()
光が当たってる枝は太く伸びていき、光が当たらない枝は腐っていく。
このメカニズムで歩かそうです。おもしろいやつ


〜後編へ続く〜

つらつらと書いていたら3000字を超えそうになっているので一旦ここで区切って後編に続きます。
次回は沖縄の有用植物とまたまた歴史について
語ります。

前編最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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