キャロットケーキに思いを馳せて
キャロットケーキというものを、イギリスで初めて食べた。
味は、たしかにニンジンと言われたらニンジンな感じがするけど、言われないと全く分からない。なんというか、今まで食べたことがない味がした。
とりあえず、ものすごく美味しかったので、キャロットケーキのために、何度もそのお店に通った。そのうち、店員さんが顔を覚えてくれるようになった。たまに、定員さんが他のケーキをオススメして、試食させてくれたりする。全部美味しい。でも結局いつも同じキャロットケーキを買う。定員さんにちょっと笑われる。
そんな小さな交流が、地元の常連さんっぽくて、なんだか嬉しかった。
イギリスから帰国して気づいた。食べるのに集中しすぎて、あのキャロットケーキの写真、1枚も撮ってなかった。一生の不覚。膝から崩れ落ちた。
そんなわけで、残念ながら写真は無いけど、あの時食べたキャロットケーキ、3年以上経った今でも覚えてる。キャロットケーキと同じくらい、あの時の定員さんのことも覚えてる。
いつか、またあのお店でキャロットケーキを食べたい。次会う時は、自分から定員さんに話しかけよう。
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