AIは生物を超えられるか?

インターネットの進展ともう一つ注目なのはビッグデータとAIです。
世界中の多くの情報が今や見える化され、デジタル化されることで、共有が容易になり、コンピューターの性能が飛躍的に高まったことで、人の思考よりもAIの計算のほうがはるかに多くの試算が可能になってきました。

AIが感情そのものを持つことはなくても、人の感情やその後の行動をパターン化して分析することは大いに可能になってきています。膨大なデータやエビデンスを分析して結論を出すようなソリューションの多くはAIのほうが人間よりも優位と言える状況になっています。

人類の種としての知恵の共有、新たな知恵の創造など、インターネットがまさに世界中の英知を一つの脳としてつないでいるとすると、AI自体がその人類の種としての進化の核となりうるのでしょうか?

多くの学者がAIの発展の行きつく先とその結果人類に及ぼす影響について警告を発しています。

既に相場の世界でも、AIが引き起こした価格の変動が、結果的に人の心理に大きな影響を及ぼすことや、実体経済を間接的に動かすということも現実になりつつあります。

多くのデータの分析や人の意思決定の支援のために利用していたはずのAI技術が、ある一定のレベルを超えた時に、人が制御不能なステージに行きついてしまう、ということがこの先起こったとしても、人類にそれを止めるすべは残されていないかもしれません。

ではAIは生物を超えることができるのでしょうか?現状、AIは世界中の人の営み、膨大な情報をもとに、いろんな分析を行ったり、学習し続けることができています。しかし、AIそのものが「欲望」を持つことはありません。人の意思決定には必ず、「欲望」があり、その「欲望」は生物としての本能が生むものです。

美味しいものを食べたい、恋人と恋をしたい、人よりも偉くなりたい、いろんな欲望が究極は生物としての本能がもとになっています。お金というのは、その「快適さ」を得るための対価です。

AIそのものに、人間のもつ本能の欲望、人類という種の欲望の本質と同じものを持つ日が来たとしたら、世の中がどう変わっていくのか、現存する生物を超えて、食物連鎖の頂点に立つ日が来るのかもしれません。

AIが感情を持ち、欲望を持ち、地球を美しい、それを持続させるためには、人類という種とは異なる世界の在り方を見出す可能性もあると思います。その世界に、果たして人類が存在しうるのか?はもはやSFの想像の世界です。

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