見出し画像

機動戦士ガンダム水星の魔女から人生を考える

おはようございます.こんにちは.こんばんは.
60回目のnoteを投稿します,とろたく軍艦です.
 
2022年10月2日よりガンダムシリーズの最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の放送が開始された.ファーストガンダムからいくつか作品を見てきている私からしたらとても心待ちにしていた新作である.
 
本作品は,ガンダムシリーズにしては珍しく,学園モノに分類される作品である (6話時点).学園モノにしては,血なまぐさいようなシーンが出てきたり,不穏な伏線が張られていたりするが,主人公が学園に入学するところから物語は始まる.
 
この主人公だが,作品HPにもあるように内向的な性格で,コミュニケーション能力がやや乏しい.しかしながら,流石は主人公と思わせるようなシーンも散見される.私がとても感銘を受けた主人公の言葉が「お母さんが言ってました.逃げたら一つ,進めば二つ,手に入るって」である.
 
このような言葉はこれまでには幾つも存在しており,斬新な言葉という訳でもないが,私のお気に入りの言葉である.その理由を考えてみると,逃げても一つは手に入るという箇所,そして逃げるより進む方が手に入るモノが多いという箇所の二つがポイントではないかと思う.
 
別作品の主人公ではないが,「逃げちゃダメだ」と声高に叫ぶ人が非常に多い世の中である.逃げずに勝負することこそが素晴らしいのであって,逃げる行為は恥ずべき行為だという思想である.こういった考えに対し,たとえ逃げたとしても手に入るモノがあるのだと示しているこの言葉はけだし聴聞に値するだろう.
 
そして,逃げても良いが,進むことで逃げたときよりも多くのモノが手に入るというところも素晴らしい.確かに,進むことで,自信や信頼,経験を手に入れることができる場面は多く存在する.目の前に転がってきたチャンスから逃げてしまえば,「失敗しない」ということが手に入るが,それでは自信も信頼も,経験も手に入れられないだろう.
 
実は先日,この言葉を自分に言い聞かせるような場面に遭遇した.わたしのチームからとあるプロジェクトへの挑戦者を募集していたときの話だ.仕事が忙しいし,やれる自信も無いし,皆に迷惑を掛けたくないし,と自分に言い訳しながら挑戦することから逃げだそうとしたのだ.そんなときにこの言葉を思い出した.確かに,今ここで手を挙げないことで「失敗しない (≈安心感)」は手に入るかもしれないが,上司や先輩からの信頼は手に入らないはずだ.挑戦しなければ自信も付かないし,経験も積めない.そう思った私は挑戦者に名乗り出ることにした.結果的には,上司が喜んでくれたし,社内の色々な部署の人と接点をもつきっかけにもなったし,自分で物事を前に進めるという経験も積めているように感じる (本番はまだなので自信には未だ繋がらず).
 
当然ながら,二択の選択肢の内,どちらが逃げたことになり,どちらが進んだことになるのかはケースバイケースである.故に私はこう思うのだ.この言葉は決して万能薬などではなく,自己暗示のような言葉なのだと.目の前の辛い現実に対して環境を変える行為は逃げたとも取れるし,進んだとも取れる.ただ,自分が多くを得られるような選択肢を選ぶ行為を「進んだ」と表現するのかもしれない.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?