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【休職日記】できたことを数えてみた。

毎日暑いですね。
昨年よりもパワーアップしてる気がして、暑さが凶器に感じます。
日課のお散歩も、時間を変えたり時にはお休みしたりした方が良さそうですね。

先日、美容室に行ってきました。
2か月に1度のルーチンのつもりで予約を取ったのですが、予約を取った後にふと、あと1か月休みなら何しても良いんだよね、と気付きました。
それなら、と学生時代から接客のバイトをずっとしていて、染めたくても今まで叶えられなかった「赤」に染めてみることにしました。
(さすがに初めてだったので、インナーカラーという形でやってみました。)
初めての挑戦と体調不良で上手くできなかった私の説明を、丁寧に汲んでくれた美容師さんに感謝です。
(数年通い続けている顔なじみの美容師さんだからこそ良かったのかも。)

正直数時間の着座は体調的にきつかったし、施術中に急に気持ち悪くなってどうなることやらと言う感じでしたが、ついに念願の赤髪を手に入れることができました。
やればできるもんですね。
復職が決まったら染め直さなくちゃいけないけれど、1か月くらいはこの手に入れた自由を大事にしたい、と思っています。
写真に写るのは嫌いだけれど、この1か月は積極的に自撮りとかしてみようかな。

美容院に行ったあとは、気になっていた近所のカフェに行ってきました。
実はカフェに対して苦手意識を持っている私。
人のしゃべり声が気になって心休まらず、インスタ映えしそうな店は何だかキラキラし過ぎて場違いな感じがしたり、店員さんの目線が気になって居心地が悪くなったり…。
本当は興味があるけれど、気後れして1人で入ることはあまりありませんでした。

ただ、赤髪を手に入れた今の私は「無敵」
勇気を出して一歩踏み入れてみました。
入った瞬間に、「お…、おしゃれ…。」とやっぱり場違いな気持ちになって、来たことに後悔しましたが、ここで退店もできない、と通された席に座りました。

隣の席では、60~70代のおじいさんが1人、フレンチトーストを食べていました。
こんな言い方失礼かもしれませんが、おしゃれなカフェに1人で来るような感じの人ではありませんでした。
でも、そのおじいさんが美味しそうに、そして(重ね重ね失礼で申し訳ありませんが)堂々と食べている姿を見ている内に、「あ、そうか。誰が来ても良いんだ。」と、強張っていた身体からふっと力が抜けて、ほっとした気持ちになりました。

私は人の目を気にしたり、「場違いな人よね。」と思われているんじゃないか、と勝手に居心地が悪くなって足が遠のていたけれど、別に「場違い」も何もないんだよね。
誰がどう思おうと、フレンチトーストが食べたければフレンチトーストを食べれば良いんだし、ゆっくり時間を過ごしたいんであれば、店員さんがどんなに見つめてきても、堂々とお茶を飲んで過ごせば良いんですよね。

自分が何をしたいのか、それは(迷惑をかけない限り)他人にどう思われようが、自分の自由。
自分の自由を尊重するのは当たり前のことだし、自分にしかできないこと。
もっと堂々と振舞っていい。
当たり前のことかもしれないけれど、そんなことに気付きました。

サンドイッチを頂いて、セットのお茶を飲み終わる頃には、隣のおじいさんはもういなくなっていました。
おじいさん、ありがとう。
おじいさんのおかげで、大事なことに気付くことができました。

実はサンドイッチを食べている間に、むくむくと湧きあがってきた気持ちがありました。
サンドイッチに使われていた食パンがあまりにも美味しくて、食べている途中に食パンを買いたくなってきたのです。
(カフェに併設してパンの販売もしているお店でした。)
ただ取り扱っている食パンが数種類あって、どの食パンかは店員さんに聞かないと分からない。

私は、店員さんに話しかけるのが、大の苦手なんです。

ただこの日の私は、赤髪を手に入れ、美味しいお昼も食べて、「無敵」の称号と共に「最強」の称号も手に入れていました。

店員さんに話しかけて、無事に食パンを買うことができました!

しかも、全く臆することなく、淡々と尋ねることができました。

32年も生きているので、「店員さん」と呼ばれる人と会話したことはない、なんてことはもちろんありません。
ただ私が店員さんに何かを尋ねる時は、私が本当に「聞きたい」と感情が高ぶって、高ぶり続けてきた時のみ。
そのくらい強い衝動がなければ、店員さんに物を尋ねることができませんでした。
(そして変なテンションでないと話せないから、後から一人反省会をする日々…)
でもこの日は、自分でも驚くくらい冷静に話すことができました。
むしろ、店員さんの方が緊張していたくらい。
やればできるもんなんですね。

お目当ての食パンは翌日、余っていたカレーと一緒に食べました。
やっぱり美味しかったです。

やりたいけれど一人では少し大変だな、と思っていたことがやれた時、ほんの僅かだけど自分に力が湧いてくる気がしました。
そしてその力で、また次の行動が起こせるようになる。
先日の私はそんな良い循環の中で生活できたように思います。
これって医学的だったり、カウンセリング的に何か名前がついている現象なんですかね。
理屈抜きに、「あ、私、なんだかいい感じ。」と思ってしまいました。

体調は一進一退だし、まだまだ全快の時の私ではありません。
今も急に息苦しさや気持ち悪さが襲ってきます。

でも、確実に1か月前の私より良くなっている。

1か月前の私よりも、できることが増えている。

どん底を超えた、と思えて、まだまだ回復途上だけれど、なんだか嬉しくなってしまいました。

体調を崩してから、「自分を大事に」「自分と向き合って」「自分を愛して」と、人から言われたり、ネットの記事や本で目にすることが多かったのですが、正直私にとっては耳にタコで、手垢がついて、あまり心が動かない言葉でした。
一体どうやったら「自分を大事に」できて、「自分と向き合って」、「自分を愛して」あげられるのか。
(と言うか、自分を大事にしていない訳でも、愛していない訳でもないんですよ。結果的に休職なってしまっただけで…)
私にとって抽象的過ぎて、苛立ちを感じることさえありました。

「できなかったことよりも、できたことに目を向ける。」

それは決して「逃げ」じゃなくて、明日を生きていく力を育むことなんですよね。
ずっと自分を責めて来たけれど、自分の中でやるべきことが見えた気がして、初めてストンと落ちた気がしました。

明日は雨みたいですね。
明日は何をしようかな。
 
 
 

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