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2022年 第20節 アビスパ福岡vsジュビロ磐田 レビュー、アビスパ福岡側の採点・寸評


試合内容




サッカーにおいて、順位が前後のチームとの直接対決のことを「6ポイントゲーム」と呼ぶ。残留争いに巻き込まれている14位のアビスパ福岡と16位のジュビロ磐田にとって、これに該当する試合となった。
前半から積極的に試合に入ったのは、3-4-2-1のミラーゲームにして挑んだアビスパ。ただボールを保持しながらも有効打を打てず、徐々にジュビロも押し返しながらスコアレスで前半終了。
勝負の後半に入り、試合を動かしたのは一瞬の隙だった。アビスパ陣内でのスローインに対して、ジュビロのプレスがやや弱くなったところを突いて、山岸がルキアンをスペースに走らせる。最後はルキアンのパスを、中央に走り込んだ山岸が蹴り込んで、先制点を奪取した。このプレーの直前。アビスパはピンチの場面で手にボールが当たったように見え、VARが関与。プレーが止まった、その直後の出来事だった。
サッカーにおいてわずかな集中力が、試合を大きく変えることは少なくない。
その後は完全にジュビロが試合を支配したが、身体を張った守備とGK永石の攻守で失点は許さず、第14節以来の勝利を掴み取った。また3試合で8失点の守備陣も0で抑え、逆襲への一歩となるかもしれない。


採点(及第点5.5)、寸評

GK 41 永石拓海 7.0 MOM
前半は出番が少なかったものの、後半ビッグセーブを連発。勝利の立役者。キックの精度はこれからか。

DF  3 奈良竜樹 6.0
奪いきれない場面もあったが、タイトさで黒川らに決定的な仕事はさせず。

DF 33 ドウグラス・グローリ 6.5 
中央のグローリは本当に素晴らしい。杉本をほぼ試合から消した。

DF  5 宮 大樹 6.0 
空中戦では競り負けることもあったが、身体を張った。守り切ったことが何より大きい。

DF 36 柳 貴博 6.0 (82分OUT)
上下動しながら積極的に縦へと突破をはかり、何度も抜き切った。終盤はさすがに疲労感。

DF  2 湯澤聖人 6.0
右の柳と比べると守備を重視。確かな強度と適切なタックルで守備に安定感をもたらした。

MF 40 中村 駿 6.0 
チームトップの運動量で、バイタルエリアが空きがちなシステムでも隙を作らず。

MF  6 前 寛之 6.0
連戦のなかでも守備を安定させ、時折攻撃への意識もみせた。狙われた場面での球離れがもう少し早ければ文句なし。

FW 16 渡 大生 6.0 (69分OUT)
守備をしながらスペースを突く動きを繰り返した。決定機への関与はなかったが、献身性は高く後半戦のキーマンになる可能性。

FW 11 山岸祐也 7.0 (92分OUT)
一瞬の隙を見逃さず、パスを出してそのままスプリントし、貴重な貴重な決勝点をゲット。ストライカーらしい動きだった。

FW 17 ルキアン 6.5 (69分OUT)
古巣相手に、守備のタスクをこなしながら決勝点をアシスト。拮抗した試合ながら、CFの差を強く感じた試合だった。

途中出場

MF  7 金森健志 5.5 (69分IN)
守備をしながら、カウンターを狙った。エゴを捨て勝利のために走る姿が頼りになる。

FW  9 フアンマ・デルガド 6.0 (69分IN)
時間を使うプレーを何度もみせ、試合を危なげなく終わらせた。リカルド・グラッサのジェスチャーにはひどく腹を立てただろうが、プレーオン中はチームのためにプレー。

DF 13 志知孝明 採点なし (83分IN)
湯澤に代わって左サイドへ。堅実に冷静に、守り切った。

DF 29 前嶋洋太 採点なし (83分IN)
柳の疲労が濃く、この試合においては運動量が増しただけで大きな意味がある。

MF 19 田邉草民 採点なし (92分IN)

監督   長谷部茂利 6.5
6ポイントゲームで両サイドを入れ替える大胆な采配をみせ、勝ち点3をゲット。勝負どころで、泥臭い戦いを取り戻しつつある。

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