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頑張る者が報われた【第3節 アビスパ福岡vs柏レイソル レビュー】

試合内容


お互いにCKからチャンスを迎えるなど、序盤から試合が動く匂いが強い試合となった。
7分にはレイソルにビッグチャンスが訪れる。DF片山瑛一の突破からFW細谷真大が裏へ抜け、クロスにMF仙頭啓矢が合わせて決定機を迎えたが、ここはDFドウグラス・グローリが間一髪ブロック。まさに1点もののプレーだった。
徐々に拮抗した展開となると、アビスパがネガティブトランジション(攻から守への切り替え)の速さを武器に中盤を支配する時間帯も増加。
決定機は少なかったものの、0-0で後半へ。
試合が動いたのは、後半42分。DF湯澤聖人が送ったロングボールの処理をGK佐々木雅士が誤り、拾ったFWルキアンが1対1を制してアビスパが先制に成功した。
ルキアンは前半から何度となく裏を突く動きを繰り返し、守備も献身的にこなしていた。この姿勢を1試合どころか毎試合繰り返していた。その頑張りが報われた瞬間だったといえる。
また、守備側をみるとお互いに背後を狙われるシーンは多かったが、対応法は異なっていた。おもにDFが対応するアビスパと、GK佐々木が対応するレイソル。それを繰り返した結果として佐々木にミスが起こったが、GKに任せることでDF陣のカバーの意識を薄くしてしまった影響も感じられた。
この勝利で、アビスパは4位に浮上。リーグ全体の台風の目となる可能性さえ出ている。好調をキープして、集客力にポジティブな影響を与えることを願いたい。



採点(及第点5.5)、寸評


GK  1 永石拓海 7.0
被枠内シュートが多かったわけではないが、序盤にマテウス・サヴィオのシュートをセーブ。シュートやクロスをキャッチでき、印象が良い。

DF  2 湯澤聖人 8.0 MOM
以前と比べて発想が柔軟になり、攻撃参加時の質が見るからに向上。ただただ素晴らしい。

DF 33 ドウグラス・グローリ 7.5 
序盤の被決定機に、身体を投げ出し紙一重のブロック。その後も起点を作らせず。

DF  3 奈良竜樹 7.5
59分のFW真家の突破を止めるスライディングタックルは見事の一言。

DF  5 宮 大樹 7.0
売り出し中の細谷とマッチアップする機会が多かったが、ほぼ抑えきった。

DF 16 小田逸稀 7.0 (68分OUT)
空中戦の強さ、思い切りの良さでレイソルのMF マテウス・サヴィオをほぼ完封。マイナスはDF片山に抜かれ決定機につながった場面ぐらいか。

MF  6 前 寛之 7.5 
中盤のプレッシャーがきつくなかったこともあり、常に落ち着き払っていた。攻撃参加も積極的。

MF 99 井手口陽介 6.5 (47分OUT)
足を伸ばした際に怪我を負い、前半終了間際に交代。連携に課題はあったがポテンシャルは感じられ、軽傷であることを願う。

MF  7 金森健志 7.0 (68分OUT)
思い切りが良く、突破まではいかなくても深くまでえぐり、何度もCKを奪取。欠場の紺野とは違う強みを見せた。

FW 11 山岸祐也 6.5 (93分OUT)
前半3分にCKから決定機を迎えたが、枠に飛ばず。その後も役割はこなしたが、得点に繋がる気配はあまりなし。

FW 17 ルキアン 7.5 (93分OUT)
抜群の献身性で裏抜けとポストプレーを繰り返し、終盤に報われることに。GKの股を抜いたシュートで、冷静に決勝点を決めた。

途中出場

MF 40 中村 駿 7.0 (47分OUT)
前との連携では一日の長あり。危なげないプレーを続け、終盤まで拮抗した展開に持ち込んだ。

DF 29 前嶋洋太 6.5 (68分IN)
右WBに入り、危険な位置でのクリアも。攻撃で目立つ機会は少なかったが、勝利にしっかり貢献した。

FW 27 佐藤凌我 6.0 (68分IN)
分かりやすい動き出しをするも、ボールへの関与は回数は多くない。守備のサボらなさは間違いないため、噛み合えば。

DF 20 三國ケネディエブス 採点なし (93分IN)

FW 10 城後寿 採点なし (93分IN)

監督  長谷部茂利 7.5
繋ぐ場面と蹴る場面のメリハリがあり、身体を張った守備も失わず。被決定機もあり完璧とは言えないが、誰が出ても良いバランスを継続し2連勝を飾った。

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