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今年の夏のもの足りなさ。

気がついたらもう9月…。今年の夏は、これまで何年も続けて受講してきた東京藝術大学の公開講座がコロナの影響でキャンセルになってしまった。私にとって、夏と言えば公開講座。受講期間中、ほぼ毎朝上野公園内のスターバックスで朝のコーヒーを飲む。公園の緑を眺めながらゆっくりコーヒーを飲む時間や、芸大構内のアートプラザに立ち寄る時間。私と同じように毎年公開講座を楽しみにしている友だちとの1年ぶり再会や、学食でのランチタイム。そうした全てをひっくるめて公開講座は私の大切な夏の行事だった。

東京藝術大学の公開講座は充実していて楽しい。私が受講しているのは版画講座だが、2版種ずつ交互に開講されている。例えば、今年リトグラフと木版画の講座があるとすれば、次の年は、銅版画とシルクスクリーンの講座が開講されるという感じだ。版画講座は全7日間で、全くの初心者でもその期間で作品を完成させる事ができる。私が初めて銅版画を学んだのもこの公開講座だ。リトグラフもシルクスクリーンも、この講座で初めて挑戦し、一から制作方法や技法を学ぶ事ができた。

今年は、コロナによって様々な機会が失われている。そんな状況下でも新しいモノやサービスが創造されたり、働き方の見直しになったり、本当に大切なものが何なのかを考える機会となったりもするのだが、それでもやはり、失われているものの方が大きいと感じるのは私だけだろうか。
公開講座がなかった夏、花火大会がなかった夏、気兼ねなく友だちと会えなかった夏。…やっぱりなんだか寂しい。

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夏の思い出

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