見出し画像

自分たちよりも小さな存在の力を信じて#未来のためにできること

学校へ通う。
友達や家族と食事をする。
顧客との商談。

生活の中で目に見えない存在を意識することなどない。
その存在が持つ力を活かそうとも、その可能性を引き出そうともしない。

だから私たちはその小さな存在、「大腸菌」に目をつけた。

合成生物学

細胞、遺伝子など生物の構成要素を部品として認識し、これらを組み合わせて新たな生物システムを生み出すことである。
機能性物質やワクチンの生産などに用いられ、合成生物学を用いた方法は、従来の生産方法が抱える問題を解決しながらより安く簡単に環境にやさしい方法と成り得る。

私たちはこの合成生物学を活かして社会問題の解決に繋がる技術開発を目指している。過去のプロジェクトとしては、
「炭鉱のカナリア」に注目し、電気や枯渇資源を使わず命を守るガスセンサーの開発や廃棄物からのメタン生成を行った。


現在取り組んでいる課題は「衣服のゴミ問題」である。

世界中で年1000億着以上の衣服の生産・消費がされている。ファストファッションがアパレル業界を牽引することで、「使い捨て」文化が根付き、化学繊維を使った低価格な衣服がますます流通・廃棄される。廃棄された古着の多くは途上国でゴミの山と化している。

なぜだろうか。

化学繊維を多く含む衣服は有害なガスを放出するため処理が難しく、リサイクル方法も確立されていないからだ。

現在の化学的・物理的処理に問題があるのなら、生物に任せてみよう!ということで、私たちは化学繊維、特にナイロンの処理に合成生物学を活かすべく日々研究中だ。


目に見えない小さな存在に命を奪われる可能性もあれば、
より生活を豊かにしてくれる可能性もある。

未来のために、もっと生物の秘めた力を信じて。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?