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【短歌一首】 群青の街にほのかに染み出して薄紅の雲家路に灯る

群青の
街にほのかに
染み出して
薄紅の雲
家路に灯る

こんにちは。
統合カウンセラーの猫間英介です。

短歌は日常生活における天候セラピー&コーピングです。

毎日の何気ない天候変化や自然現象にも、心が動いた瞬間から歌詠みが始まります。 突然、その日の夕焼けや夕暮れに心がときめき、無性にそれを追いかけたくなるときがあります。

橋の向こうの夕焼け

この日はいつもの夕焼けよりもピンク色がとても印象的で、それに気づいた瞬間、この夕焼けの行方を観察したくなりました。

いつもの通りもどこか新鮮
薄紅色と水色が溶け合う
スカイツリーの向こうも薄紅

夕焼けも、夕日も、夕闇も、刻一刻と変化していきます。少し目を離しているとあっという間に日は沈み、空は水色から紫色、群青色に変わっていきます。

短歌の師匠であると私が勝手に信奉している松任谷由実(ユーミン)【当時は荒井由実】さんの歌で、最も好きな曲の一つに「晩夏(ひとりの季節)」(1976年)という曲があります。その歌詞の中に夕暮れの空の色の移ろいを歌った一節があります。(この歌は、目をつぶっていても全部歌えます。別にエラくねぇ~)

(一番) ♪ 空色は水色に 茜は紅に
       やがて来るさみしい季節が ともだちなの
(二番) ♪ 藍色は群青に 薄暮は紫に
       ふるさとは深いしじまに 輝きだす

「晩夏(ひとりの季節)」(松任谷由実)より

そういえば、自分が短歌でよく使う好きな言葉に、「しじま(=静寂)」という言葉がありますが、これは何十年も前の学生のときに、この歌に出てくる「しじま」って何だろうと思って国語辞典を引いて覚えました。ほかにも同様の例は多々あり。 言語力でもユーミンさんには本当にお世話になりました。(今でもなっています)。

【晩夏(ひとりの季節)】

ユーミンさんは多摩美術大学で日本画を専攻していただけに、本当に素晴らしい魅力的な色彩描写。 

以前、新聞記事でユーミンさんが、「ずっと先の未来の世界で、自分の歌が万葉集の中の歌みたいに【詠み人知らず】の歌となって、歌い継がれていったらうれしい。」という趣旨の発言をされていました。 カッコいいな、

あたりはどんどん暮れてゆく
鉄橋を渡る電車の音だけが残る

毎日、地球は周り、朝が来て、太陽が出て、風があって、雲があって、水があって、大地がある。夜になれば星や月が出る。自然の営みは続く。

同じ天候・天気は二度とない。 どこにいても、どんなときでも、瞬間瞬間の自然観察、天候観察を大切にしていきたい。

ちなみに、自分の趣味をこたえるときには、必ずといっていいくらい「自然鑑賞」「天候鑑賞」を入れています。(超コスト安)

猫間英介


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