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子どもと一緒に本気で楽しんだって良いし、なんなら子どもいなくてもいい『くまのアーネストおじさん あめのひのピクニック』

やあ、僕だよ。
今日は朝から雨。雨音が心地よくて三時間も昼寝してしまった。
すごく気持ちよく眠れたのだけれど、起きてもなんだかすっきりしない。
こういう時は素直に温かい飲み物を入れるべきさ。

さて、そんな日に選んだ一冊は雨の日を楽しんでしまう絵本だよ。
この間図書館で絵本の払い下げがあったから貰ってきたものなんだけれど、僕もこんな風に子どもと一緒に本気で遊べるのを心待ちにしてるんだよね。

さあ、今日も始めようか。楽しんでくれると嬉しいな。

本作あらすじと感想

『くまのアーネストおじさん あめのひのピクニック』ガブリエル・バンサン
翻訳は『はらぺこあおむし』シリーズも手掛けている森比左志氏。平易で明瞭な訳文は40年近く前の翻訳とは思えないほど、すんなり心に入ってくる。

ガブリエル・バンサン氏はビアトリクス・ポターに影響を受けた作家だというが、キャラクターたちの繊細でリアルな仕草や質感まで伝わる色づかいは確かにピーターラビットのそれである。

お話はセレスティーヌとアーネストがピクニックの準備をしたにもかかわらず、「どしゃぶりのあめ」になってしまうところから始まる。
セレスティーヌの失望にアーネストは雨天決行を決意し、周囲の大人に諭されながらも大いにピクニックを楽しむ。
その内、地主にどやされるものの、その地主も誘ってさらにピクニックを楽しむ
その誘いに感銘を受けた地主は二人を自分の屋敷へと招待した。

こんなお話である。
書き出してみるとシナリオも実にリアルな展開だ。
そういえばピーターラビットも結構シビアな展開が多いシリーズだった。僕はこういうの大好物です。

「こんなてんきに、ちいさいこをつれだしたりしてさ」
「いいとしをして、きみ、なんでこどもじみた あそびをやるんだね」
このセリフ回しである。
くぅ、痺れる。絵本だからといって容赦がない。
現実世界に置き換えてもままある、周囲の大人たちの茶々入れが心に突き刺さる。

大人も面白い絵本だと僕は思う。
こういう本に出会えたのも「子どものためだから」と大義名分を掲げて貰ってきたおかげである。ありがとう、腹の子よ。

子ども向けだぁいすき

僕は「いいとしをして、きみ、なんでこどもじみた あそびをやるんだね」な大人だ。

テレビを付けざるを得ない時(年に何回かある)、ニュースがやってなかったらNHK教育を観る。
ドリームワークスやピクサーの3Dアニメ映画が大好きだし、未だにファンタジー(大抵児童書)を読む。
大学生の頃、絵本収集にハマったこともある。

これ持ってた。実家が引っ越す時に売られてしまったのだけれど。

プリキュア仮面ライダーもその時期の生活時間が合えば観てしまうし、昨今始まった女児向け特撮シリーズの第一作ミラクルちゅーんず!』を夫婦で楽しんでいた
Amazonオリジナルのまほうのレシピ」が好きすぎて徹夜したことがある。

枚挙にいとまがないくらい、僕は子ども向けが大好きだ。
子どもがいないのに子ども向けを楽しむ後ろめたさは如何ともしがたい。
「いいとしをして」とは言われたことがない。
多分、自分自身が一番そう思っているから後ろめたいのだ。

大人はいい塩梅の「責任」を知っている

大人とは、自分の行動に出来得る限りの「責任」を持てる人だと僕は思ってる。
例えば、やるべきことを気分に合わせてやったりやらなかったりすること。あるいはまったく無視してしまったり、法を犯すこと。
これは精神の発達がまだ未熟な子どものなせる無責任さだと思う。

かと言って自分の行動の「責任」の見極めが甘いのも、まだ大人とは言えない。
「責任」を小さく見積もるのは言わずもがな、大きすぎても自らの存在を脅かすため、力量を知らぬ子どもと言えよう。
いわゆる「自分の機嫌を取る」というやつだが、これが上手い人は確かに大人である。

適切な「責任」を見極めるには周囲をつぶさに観察し、状況をかみ砕く経験が必要だ。
いい塩梅で日々を過ごす。これが僕の思う大人の定義である。

だから大人が子ども向け大好きでもいいんだ

そう、僕が言いたかったのはこれなのだ。

大人が子ども向け大好きだっていいのだ。
やるべきことをないがしろにせず、「責任」を果たしているならば。
経済的に自立し、市井の人に不必要に迷惑をかけず、いい塩梅で日々を過ごしている大人が、楽しんでいるものにケチをつけられる謂れはないし、後ろめたさを感じる必要はない

「まだピカチュウ好きなの?」

と少々批判めいた声色で尋ねられたと感じても、それは自意識過剰の被害妄想なので気にしない。

アーネストおじさんみたいに子どもと一緒になって雨の日のピクニックを楽しんだって構わないし、別に子どもがいなくたって、部屋の中でキャンプ気分を味わったって良いのだ(布団をテント代わりにしてランタンを持ち込むやつだ。たまにやると楽しい)。

素直に楽しんでいけ、子ども向け大好きな君たち。
僕は君の味方だし、君も僕に勇気をくれ。頼む。


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