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スヌーピーの名言

末期がんステージ4の父の闘病を、弟と母とわたしとで介護しています。

父は、余命より遥かに長く生きていてくれています。
でも、最近は大好きな入浴すらできなくなりました。
先日はわたしが作ったハンバーグとシチューをたくさん食べてくれました。

わたしも別れが近いことは、理解できているつもりです。


スヌーピー名言

安心っていうのは車の後部座席で眠ることさ。 前の席には両親がいて、心配事は何もない。 でもね、ある時、その安心は消え去ってしまうんだ。 君が前の席にいかなけりゃならなくなるんだよ。 そしてもういない両親の代わりに 君が誰かを安心させる側になるんだ。


昔、わたしが大学生だった頃に、父が突然来たことがありました。
お昼を一緒に食べようと言われましたが、
当時わたしは摂食障害を患っていたので、
食事を摂ることが怖く、その申し出を断ってしまいました。
その代わりに一緒に梅林を散歩しました。

見事な梅が咲き誇り、その中で父とわたしは歩いていました。
話すこともあまりなく、父を見送って帰りましたが、
どうして一緒にお昼ご飯を食べなかったのか、後悔ばかりしています。
父だってお腹を空かせてきたのに、わたしには相手を慮る余裕すらありませんでした。
もっと楽しいことも話せたのに、ろくに会話もしないまま父は帰っていきました。
お小遣いだといって、わたしに一万円札を折ったものを握らせてくれました。

スヌーピーの名言どおり、

父はわたしにとっては「安心」する存在でありました。
なにかあれば、父はスーパーマンのように助けに来てくれました。

父がいなくなったら、わたしはそれを失い、
自分が運転する側にまわるのです。
本当に長い長い間、父は運転手をしてくれていました。

もう少し、


もう少し頑張ってください。
せめて桜が咲くまで待ってください。

こんな寒空の中で、お父さんを葬りたくはないのです。

お父さんへのご褒美のように、
桜が舞い散る季節まで、

どうか、どうか、

長生きしてください、お父さん。