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[ヘンテコノミクス]から、500円の送料無料につられ10万円の消費に繋がりそうだった理由を書いた。

行動経済学って、人が何かを買ったり決めたりする時に、合理的に決めるわけじゃなく、それがどういう深層心理で行動するのかの心理学のことです。
なのでそれ系の本は商売している人間にはもはや実用書です。

有名なもので、名著「ファスト&スロー」

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https://www.amazon.co.jp/ファスト-スロー-上-あなたの意思はどのように決まるか-ハヤカワ・ノンフィクション文庫/dp/4150504105

がありますが、最初読んだ時、難しいことを難しいまま書いてあるので読むのが辛かったです。

ヘンテコノミクスや、マンガで分かる!シリーズはとても簡単に内容を砕いてくれてあるので、入門編としてとてもいい。
そこから深く学んで、今度は自分が難しいことを分かりやすく砕く作業の中に「理解」の本質があるので、その難しいことをそれを知らない人にも簡単に分かるようにアウトプットできたときに自分の血肉になります。(今ドラマの仁にハマっているので武士っぽい表現してみた)

教えることって、理解までのプロセスに必須なんですよね。
だからアウトプットはそれだけで価値があります。

人は無難を選びがち

さて行動経済学の中から例を。
もう結構有名な話になってきているけど、
もし単価を上げたいなら比較材料を作ること。
松、竹のラインナップなら竹はあまり売れませんが、
松、竹、梅、があれば、竹が1番売れます。
松、竹しかなければ、竹は売れません。
選ぶと真ん中を取りたくなるのはそれが無難だからでしょうか。これを[極端回避性]といいます。

人は価値判断が値段に依存しがちです。
また、他社製品との比較もなければ売れない。→選びたい
でも、比較材料がありすぎると、人は選べなくなり、決断をやめてしまう。→選びすぎたくない
選択肢がないと選べないし、選択肢がありすぎると選べない。人ってそういう生き物なんです。

ちなみに、完全に持論ですが、地方に比べて東京の晩婚化が進んでいるのは、(もちろん複雑な問題だとは思いますが)相手の選択肢が多すぎるからっていうのもあると思います。
独身の頃はそれを言い訳にしていましたサーセン。

とにかく”損”をしたくない生き物

あとは、もはや当たり前にどこでもありますが、
「まとめ買いすると安くなる」
「◯◯円以上で駐車場料金無料」っていうのも人の心理をうまくついたものですね。

そう言われると必要でないものまで購入してしまったりする。
差額を比較して、本当に必要なものだったら合理的なんですが。
細かく分けると色々なパターンがありますが、要するに全てどういう心理かというと、
損したくないっていう感情なんですね。

人は得したいって考えるより損したくないって考えたときの方が強く行動するし、損したときのほうが心理ストレスは大きい。
これをプロスペクト理論といいますが、行動経済学はこれが全てのベースとなっているようです。

最近ニトリで遮光カーテンを買おうとしてwebサイトを見ていたら、あと500円で送料無料と出たので、(まさにテレワークで流行りの)ワークチェアが欲しいなと思い、ニトリのホームページを探索し始めました。
すると、どうせ買うなら大事な椅子なので良いのがほしい、座ってみてから決めたいと思い色々探しはじめ。
ニトリ以外で10万円クラスのチェアに投資することも考え始め、ショールームで決めようとその場ではやめることができましたが、僕が500円の損失(実際には損失ではない)を避けるために、10万円の消費活動に繋がる可能性を作り出すきっかけになりました。
ここでもし、ニトリの上位モデルチェアが評判が凄くて、コロナ渦でなく自由に動けるかんきょうであれば、ニトリに試座しにいってたかもしれません。(予算によっては竹レベルを選ぶかも)
恐るべしプロスペクト理論。

こんな体験、誰にでもありますよね。
その時に、こういう原理を知っておくと、なぜ自分が行動しそうになったのかが理解できます。
すると、世の中のあらゆる仕掛けに気づけるし、自分が相手に行動してもらいたい時に有利になりますね。

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