礼拝奏楽曲創作作品、2年ぶりに完成!

 このようなスタイルのnoteを全然書けない時期が延々と続いていますが、その中で久々に創作のアイディアが降ってきました。

 今年は6月末に賛美歌作品ができていたので、2作目の作品となりました。ただ、昨年の2作品はどちらも賛美歌で、奏楽曲の創作は一昨年の秋以来となったのです。
 今回の経緯は、水曜日のチャペルアワー(学内礼拝)の最中に讃美歌「馬槽(ぶね)の中に」を思い出したところから始まります。礼拝の中でこれを歌った訳ではないんですが、その日読まれることになっていた聖書箇所(新約聖書 ピリピ人への手紙2章5~11節)を礼拝前に思い巡らせている中でこの讃美歌を思い出しました。この日はオルガン奏楽を担当することになっていましたが、そういう時には過去に何回もこんな企みをやっていました。礼拝の中で思い出した賛美歌がその礼拝で歌われない場合、後奏の時に弾いてしまおうというものです。
 「馬ぶねの中に」も後奏として弾いたんですが、今回は歌集の譜面通りには弾きませんでした。即興とは言えない気がしますが、多少アレンジするイメージを説教中に^^;思い描き、その後も脳内でマイナーチェンジを繰り返して今日の昼食後に収録を終えたのでした。

 私の創作作品はシンプルなものばかりですが、今回はその特徴が特に顕著なのではないかと思います。この曲は、最終盤以外は両手とも指1本で弾くことができるからです。この曲のもう一つのこだわりは、原曲の音をなるべく残したということです。(それだけ独自性がないとも言えますね^^;)
 ちなみにこの動画は、7月に紹介した立教大学のサイトに助けられて「音声ファイルと画像ファイルを組み合わせて作った動画」をアップロードした初めてのケースとなりました。

 讃美歌「馬ぶねの中に」は、イエス・キリストの生涯をほぼ全体に渡って(復活や昇天には触れられていませんが)描いています。歌詞は下記リンクからご覧ください。(最後に引照聖句が挙げられていますが、先に挙げたフィリピ書(新共同訳)も含まれています)

 なお、後奏としての性格に最も近いと感じるのは4節の歌詞です。キリストを見つめ、倣いながら新たな一週間を歩んでいこうということです。

 作詞者(由木康)・作曲者(安部正義)とも日本人で、日本で作られた讃美歌の傑作と呼んでもいいのではないかと思います。
 『讃美歌21略解』を用いて、作者について少し紹介します。由木(1896~1985)は、日本基督教団讃美歌委員長を務める等、日本の賛美歌界を指導した牧師です。鳥取県の生まれで、中学3年生の時に最初の讃美歌作品を書いたそうです。関西学院大学文学部を卒業後、現在の東中野教会(当時:東京二葉独立教会)で50年に渡って牧師を務めました。また、関東のキリスト教主義大学でキリスト教学・礼拝学・賛美歌学等の講師を務めました。
 安部(1891~1974)は仙台市出身。東北学院中学部を卒業後、アメリカ・ニューイングランド音楽院で声楽・ピアノ・作曲を学びました。母校ともう一つのミッションスクールで教鞭を取った後、キリスト教音楽院(当時:キリスト教音楽学校)校務主任として教会音楽の発展に尽力しました。この旋律は、彼が作っていたオラトリオ(宗教的音楽劇)「ヨブ」の終曲合唱のテーマが転用されたものです。
 この曲は、海外でも親しまれています。

 日本でこういう歌い方をされることはあまりないんじゃないかと思います。ところ変われば…という感じでしょうか。他にも同じように日本産のいくつもの賛美歌が国境を越えて親しまれているそうなんですが、そういうリストのようなものがあると便利だなぁと思いますが。

 折しも、明日からクリsマスを前にした期間「アドベント」が始まります。それについて昨年書いた記事を改めて貼ります。

 そんな時期にキリストの生涯を描いたこの讃美歌を元にした作品が与えられたのは、時宜にかなった神の導きだなぁと思います。上掲のnoteをご参照いただきながら、お一人お一人が今年のアドベントを意義深くお過ごしになることを心より願っております。

 最後に、賛美歌・奏楽曲創作に関するnoteはこちらにまとめています。


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