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某メーカ、航空宇宙事業の技術系社員です。機械工学を専攻しました。今のところ、航空宇宙畑…

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某メーカ、航空宇宙事業の技術系社員です。機械工学を専攻しました。今のところ、航空宇宙畑一筋です。これからも航空宇宙をキャリアの軸にしていきたいです。主に生産に関わる仕事を経験してきました。科学技術、モノづくり系をメインに更新していきます。よろしくお願いします。

最近の記事

碓氷峠廃線ウォーク~鉄路と歴史と工学と…~

「碓氷峠廃線ウォーク」というイベントに参加しました。 ここで言う廃線とは、JR信越線の横川駅(群馬県安中市)~軽井沢駅(長野県軽井沢町)区間です。妻とともに、早朝、新幹線に乗り、軽井沢駅で下車。軽井沢駅出発、横川駅付近の峠の湯がゴールでした。お昼は、途中の熊ノ平駅にて、セットでついてきた「峠の釜めし」を食べました。絶品でした。 1. 碓氷峠廃線ウォークとは 2018年に安中市が観光アクティビティとして企画、開催したのがはじまりとのこと。 北陸新幹線の高崎~長野間が開業

    • 検査主導のモノづくり~「情報検査」によるフィードバックの重要性~

      メーカに入社してから約10年、一貫して関わってきたのが「品質」です。また、扱う製品が航空・宇宙・防衛関連製品ということで、一層、品質が重要視される環境でもあります。 品質といえば、「検査」を思い浮かべる人が多いと思います。この「検査」について、モノづくりにおける開発・量産段階の視点より、深堀をしてみます。 1. 検査の目的とは? そもそも「検査」とは何なのか?おそらく、 「不良品を検知して、市場に流通させないようにする」 「何かの基準に照らして、合否を判定する」

      • エックス線作業主任者試験 対策まとめ

        2023年5月の試験でエックス線作業主任者試験に合格した者です。 ここでは、エックス線作業主任者試験をこれから受験される方向けに、私の勉強法や経験をもとに、合格に近づく内容を紹介します。 ※法令に関しては、2023年時点での内容です。ご利用・ご活用の際は、念のため、ご自身でも確認の上、お願いいたします。間違いがあれば、ご指摘いただけると大変助かります。よろしくお願いいたします。 勉強法 エックス線作業主任者試験の範囲は、以下の4つに分類されます。 ①エックス線の管理

        • 「指数関数」について考える

          今回は指数関数に関する記事を書きます。 1. 指数関数的増加 「指数関数的増加」と聞いてみなさんは何を思い浮かべますか? 理工学系のバックグラウンドのある方であれば、「ムーアの法則」が思い浮かぶかもしれません。または、「ねずみ算」かもしれません。 以下の書籍では、「デジタル化により、世の中のあらゆるものが指数関数的速度で変化する」と紹介されています。未来に対する危機感、一種の恐怖感を感じますが、ワクワクもします。 指数関数の代表例は、ネイピア数eを底とした関数y=e

        碓氷峠廃線ウォーク~鉄路と歴史と工学と…~

        • 検査主導のモノづくり~「情報検査」によるフィードバックの重要性~

        • エックス線作業主任者試験 対策まとめ

        • 「指数関数」について考える

          生産理論について:TOC(後編)

          前編に引き続き、制約条件の理論(TOC:Theory of Constraints)について書きます。トヨタ生産方式(TPS:Toyota Production System)とも関連させていますので、ぜひご覧ください。 4. ボトルネックの発見→活用→強化→管理のサイクル 「ザ・ゴール」によると、在庫と業務費用を削減しながら、市場の求めるスループットを向上するためには、ボトルネックの発見→活用→管理→強化のサイクルを回すことが重要と書かれています。 ですが、私は「ザ・

          生産理論について:TOC(後編)

          生産理論について:TOC(前編)

          今回は制約条件の理論(TOC:Theory of Constraints)について書きます。トヨタ生産方式(TPS:Toyota Production System)とも関連させていますので、ぜひご覧ください。 制約条件の理論(TOC:Theory of Constraints)1. 企業の目的と3つの指標 制約条件の理論(以下TOC)は、イスラエルの物理学者「エリヤフ・ゴールドラット」により提唱された生産理論です。 TOCでは、企業の目的を「お金を儲けること」と定義し

          生産理論について:TOC(前編)

          生産理論について:TPS(後編)

          前編に引き続き、トヨタ生産方式(TPS:Toyota Production System)について、7つのムダの詳細とムダを排除するためのアクションについて書きます。続編の制約条件の理論(TOC:Theory of Constraints)とも関連させていますので、ぜひご覧ください。 3.1. 不良をつくるムダ 一番避けるべき「ムダ」と考えています。不良が初工程で作られ、それに気づかず、後工程に流れていくとします。次の工程で不良が発見されればまだ良いかもしれませんが、これ

          生産理論について:TPS(後編)

          生産理論について:TPS(前編)

          新卒でメーカに入社後、最初の数年は生産技術と品質管理が混ざったような仕事をしていました。正直に言うと「技術屋」と胸を張って言える仕事ではなかったですが、担当型式の構造や英語には詳しくなれました。(ほぼ毎日、英文の技術文書を読み解きしていたため) また、頻繁にExcelを使う職場でもあり、ある先輩の”神業ショートカットキー”に魅せられ、見よう見真似し、習得できたのも財産かと思います。 その後異動を経験し、生産性向上のチームに配属されました。ここで、生産技術、生産管理的な知識

          生産理論について:TPS(前編)