何も知らないひとときのはなし
毎朝行くコンビニの喫煙所でいつも通りコーヒーを買ってタバコを吸っていた。
ふと見上げると、向かいのマンションのベランダで男性が直立していて思わず目を逸らした。
表情筋をひと筋も使ってなさそうな佇まいに怯んで、何をしているんだろうと色んな思索が頭を巡った。
もう一度、ちょっとだけ角度をずらして視界の中に入れてみると、
どうやらあちらも一服中だったようだ。
これから彼も仕事なのだろうか。
おたくもですか。眠気覚ましの一服は格別ですよね。何やら色々ある世の中ですが、一緒にがんばりましょう。
全く知らないその人となんだか繋がった気がした朝。
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