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【おすすめ本の紹介】嫌なこと、全部やめても生きられる

今回は、プロ奢ラレヤーさんが書かれた「【おすすめ本の紹介】嫌なこと、全部やめても生きられる 」をご紹介します。


プロ奢ラレヤーさんは人から奢られることで生計を立てているという方です。自分に会って奢りたい人をTwitterで募集しているのですが、応募できるのは変わった仕事や経験をしている方限定です。

本の内容は、ただの興味本位で書いたものではないかと思う方もいるかもしれません。しかし実際に読んでみると、お金に関して本質的な内容がとてもわかりやすく書かれており、ぜひいろんな人の読んでもらいたいと感じた一冊です。

今回はこの本を読んで考えた「お金を使うときの視点」とそれに付随して考えた「仕事をする際の視点」について書いてみたいと思います。

お金を使うときの視点①ーお金は手段であり目的ではない

著書には「お金がなくても「不安」になったことはない。お金以外の「何か」を通して「安心している」から。」という趣旨の記載があります。

お金を追い求めがちな社会ではありますが、お金はあくまで何かを手に入れる手段です。お金以外で得られるならその方法でも一向にかまわないわけです。

私は普段はファイナンシャルプランナーとしても仕事をしていますが、ライフプランというと、お金の面からその手段を考えるのがデフォルトになりがちです。(肩書に「ファイナンシャル」とあるのでそれがおかしいわけではありませんが…)

ただ、お金が足りない場合に「お金以外で解決する方法はないか」と考え、その策を講じるのもライフプランの設計でしょう。

お金を使うときの視点②ーお金の使い方にマニュアルはない

著書には「「べき論」に囚われた瞬間から、自分ゲーはクソゲー化する」という記載があります。

お金の使い方にはマニュアルはないこと、それに囚われると自分の人生を送れなくなる、ということをプロ奢ラレヤーさんなりの表現で書いた部分だと感じました。

例えば、お金にまつわる仕事をしていると

「みんなが家を買っているから買う」

「みんなが保険に入っているから保険に入る」

という人が少なくなりません。

世間の「常識」と自分の価値観が合っているかどうか、合っているときもあれば、そうでないときもあるでしょう。それらの区別ができない人生であれば、まさに自分の人生が「クソゲー」になってしまいます。

また、いわゆるビジネス書といわれる分類に入る本を読むと、お金をどんどん増やしていくような生き方をしている方が書かれた本も少なくありません。

ただ、お金をどんどん増やしていくのは、あくまで1つのお金の使い方でしかないわけです。

プロ奢ラレヤーさんはビジネス書の著書に多い「資本家」が向いている人の条件として、「スコアを倍にするのにゾクゾクできるかどうか」を挙げています。

ここにゾクゾクこないのであれば、そういうふうにお金を使っていかなくてもいいわけです。

お金を使うときの視点③ーお金は経済合理性だけでは回っていない

著書には「そんなことにお金を使う必要ある?みたいなことに使ったほうが希少価値が高いし、人に興味を持ってもらいやすい」という記載があります。

これは、「お金は経済合理性だけでは回っていない」ということだと思います。

人がお金を使うときは理屈の前にまず感情が先に動くと思います。

特に役に立つものがあちこちにあふれている現在社会では、役に立つものよりも面白いものにお金を出す傾向が日々強まっているように感じます。

まさに、プロ奢ラレヤーさんに奢りにいく人が後を絶たず職業として成り立っていることそのものが、それを証明しています。

仕事をするときの視点①ー商品やサービスの提供側と受取側の境界線をあいまいにする

プロ奢ラレヤーさんのやっていることはお金だけみると、お金を受け取っているだけに見えます。

しかし、見えない価値を相手は受け取っています。

それは、面白いことをしている人と出会えるワクワク感だったり

同じく変わった人の話を生で聞ける体験だったり

自分の変わった体験を話せるであったりもすると思います。

そしてその学びをネットで拡散してくれるお金について考えるきっかけをたくさん提供してくれています。

目に見える商品とサービスは真逆の視点でも考えてみる、同時に目に見えない商品やサービスの提供という観点では相互性があるかどうかを見る。

こんな視点で仕事を考えるとクリエイティブな仕事ができるのではないかと思います。

仕事をするときの視点②ー面白いことをする

奢られるプロを目指すこと自体がまさに面白いことです。

それが職業として成立すること自体が、経済合理性だけでお金が回っていないことの証でしょう。

クラウドファンディングで面白いプロジェクトにたくさんのお金が集まるのも同様だと思います。

商品やサービスがあふれている半面で、お金を出したいものの出したいと思えるものがなくてウズウズしている人が実は多いのではないでしょうか。

そんな人の心を動かす面白い商品やサービス(それは一見商品やサービスとはいえないものもありそう)を作ることもポイントのように感じます。

仕事をするときの視点③ーたくさん稼ぐ志向を再考する

「お金をたくさん使うことは、それだけたくさん稼がなくてはならないこと
。たくさん稼がないといけないということは、それだけ人生に嫌なことを増やさないといけない。」
という趣旨の記載が著書にあります。

お金が手段化する生き方になれば、まさに人生がクソゲー化します。

もちろん、たくさん稼ぐのが好きな人がそれをするのを否定しているわけわけではありません。

ただ、お金を稼ぐことにストレスを感じるなら、お金という手段が目的化していないか考えることも大切です。

コロナで外出を控える生活が続いていますが、意外とお金を使わずとも生活できることに気がついた方もいらっしゃるようにも感じています。

まさに今そこまでお金が必要なのか、何のために仕事をしているか考えるいいチャンスではないでしょうか。

まとめ

お金の仕事をしていてこういうことを書くのも何ですが、お金というテーマはいわゆる専門家よりもそうでない人の発信の方が広く受け止められる傾向が強いと感じています。

同時に難しい概念的な話ではなく具体的な人の話からの方が伝わるような気もしています。

この一冊はそういう観点からも面白く学びになる内容なので、ご関心をもった方はぜひ読んでみてください。









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